廃盤日記(増補改訂版)

めざせ!日本全国の中古盤店制覇!(by じみへん)

★大鷹俊一著 「ブリティッシュ・ロックの名盤100(60~70年代編)」

2011年01月29日 | MUSIC
 
2010年秋にリットーミュージックから発売された名盤100シリーズの一冊です。本体価格1500円+税。

「英国ロックの古典を知る」というコンセプトで、ビートルズ、レッド・ツェッペリンといった王道から、各種ビート・グループ、グラムやプログレの基本アイテム、エリック・クラプトン関連の諸作など、聴きつがれるべき英国ロックの100枚をセレクトした内容です。

英国ロックの基本中の基本を解説した本なので、なにを今さらな感がしないでもありませんが、雑誌 『レコード・コレクターズ』 誌でも活躍している私の大好きな音楽ライター、大鷹俊一氏が執筆しているということで購入することに。一番の興味は、「60~70年代の英国ロックを100枚選ぶ」という切り口で、大鷹氏が実際にどのアルバムを選択しているのか、知りたかったというのもありました。

同一アーティスト名義の作品は1枚しか選べないルールを採用しているため、それ以外のミュージシャンでは一体どのアルバムが選ばれているのか興味深かったですね。自分の好きなミュージシャンはほぼ予想通りのアルバムが選択されていましたので、嬉しい反面、それでいて意外性も期待していたので、ちょっと残念な気もする複雑な心境ではありましたが(苦笑)

名盤100シリーズは今後も継続発売されるようですので、同じアルバムでも様々な視点から解説してもらえると面白いでしょうね。あくまでも基本はオリジナルアルバムに準拠しつつも、ここ数年で一般の音楽リスナーにも浸透した感のあるボックスセットやデラックスエディションなども一挙掲載して収録内容を詳細にまとめた企画なども、ぜひ実現してもらいたい一冊です。リットーミュージックさん、期待してますよ!!
 

★西田浩著 「ロックと共に年をとる」 新潮新書

2011年01月28日 | BOOK
 
年末年始に読んだ本で、予想外に面白かったのが本書 『ロックと共に年をとる』 (新潮新書)でした。本体価格680円+税。

それこそ60~70年代に活躍した王道ロックの著名なミュージシャン(ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、ジェフ・ベック、ロバート・フリップ、キース・エマーソン、オジー・オズボーン、ニール・ヤング、ポール・アンカ etc.)がズラっと総登場してくる本書ですが、膨大なインタビューをもとに彼らの黄金期についてだけではなく、その後の音楽活動について書かれている点が、実に面白かった。

著者の西田浩氏は読売新聞文化部に所属するポピュラー音楽担当で、現在もその仕事を続けている現役の新聞記者。年齢的にも自分とかなり近いので、リアルタイムで聴いた音楽体験なども結構重なる点が多く、「なるほど」「たしかに」と膝を打ちながらたいへん興味深く読めた。たぶん若い人たちよりも著者と同年代もしくはそれ以上の年齢の人が読んだ方が共鳴する部分も多いのではないかと思う。

たしかに黄金期の演奏は素晴らしいし、同じレベルの演奏を現在の彼らに期待するのは酷だが、現在進行形の生演奏こそベストと考える視点はやはり参考になる。好きなミュージシャンであれば、過去の音源発掘もたしかに魅力的だが、当たり外れこそ大きいが、やはり現在進行形のスタジオ録音作や来日公演などライブを生で楽しむことができる環境というのは、ひと昔前と比べると格段に恵まれていると思う。

ここ最近なんとなくロックから遠ざかってしまっているというような中高年の音楽リスナーにこそ、本書を読んでもらいたい。読了後に無性にライブ会場へ足を運びたくなること間違いなしの一冊です。オススメ。


◎西田浩著 『ロックと共に年をとる』 (新潮新書)

プロローグ・・・ロックは若き日の熱病か

第1章 引き際はいつか
「90歳でも歌うよ」とポールは言った
ビリー・ジョエルの迷い
27歳厄年説
再結成は「遠い将来」と語ったジョージ

第2章 転落のあとに復活がくる
ポール・アンカ、「マイ・ウェイ」を語る
新旧交代の波
サンタナの復活を支えたもの
慎しみ深い好漢ジェフ・ベック
スティーリー・ダンの背伸び

第3章 解散と再結成のロジック
解散は寂しい
スティングの言い分、コープランドの言い分
ミスター・ビッグの不思議
ポール・ウェラーの嗅覚
死と解散
成功の落とし穴
再結成のロジック
「ピートの声でありたい」ダルトリー
ディープ・パープルの二者択一

第4章 プログレの底無し沼に溺れて
プログレの底無し沼にはまって
プログレ天国ニッポン
ロバート・フリップの不機嫌
ジョン・ウェットンのリベンジ
天上から下界に降りてきたイエス
キース・エマーソンの「もし」

第5章 インタビューの裏側
音楽担当記者の仕事
いかにインタビューは成立するか
ロックスターと役者の違い
インタビューは予定調和か
マライア・キャリーがこぼした本音
ジョナサン・デイヴィスは戻って来なかった

第6章 怪人たちの思考
奇人相手は緊張する
やっぱりお茶目なオジー・オズボーン
確信犯としてのマリリン・マンソン
トレント・レズナーの覚醒
異端の系譜を考える

第7章 ロック・ファン年長組の密かな楽しみ
なぜ人はロックから脱落するのか
エアロスミスの浮き沈み
変わりようも楽しい
ニール・ヤングは大いに語った、が・・・
今こそライブに行こう
クラプトンはあちこちに出てくる
ボン・ジョヴィに不明を恥じる
大人もフェスに行こう
フェスならではの出会い

エピローグ・・・ロックは伝統音楽になるのか
 

★ROBIN TROWER 「THE PLAYFUL HEART」

2011年01月27日 | ROBIN TROWER
 
昨年暮れに発売されたロビン・トロワーの新作 『THE PLAYFUL HEART』 です。デジパック仕様の1CDで、本作も国内盤の発売予定はないため、輸入盤で購入しました。アマゾン輸入盤価格1210円(当時)。

相変わらず精力的な活動を続けているロビン・トロワーですが、ここ数年のうちではなかなかの力作で、似通った調子の曲が多いものの軽く合格点はクリア、まずは上出来の内容だと思いました。かなり渋めのブルース・ロックに仕上がってます。

いかんせん気になったのは、迫力満点のギター演奏の完成度に比べて、どうしても目立ってしまうヴォーカルの弱さ。前作に引き続き、Davey Pattison とヴォーカルを分け合うトロワーですが、お世辞にも上手とはいえず、残念ながらヒットする可能性は限りなくゼロに近いと云わざるをえませんが(苦笑)

ま、好きな人だけ聴いてくれればいい、というようなある意味、踏み絵的なアルバムだと思いました。もちろん僕は全面的なトロワー支持派なので、新作が出し続けられる限り買い続けるつもりではありますが(苦笑)



◎ROBIN TROWER 『THE PLAYFUL HEART』 (V12 RECORDS)

01. the playful heart
02. don't look back
03. the turning
04. dressed in gold
05. find me
06. song for those who fell
07. maybe i can be a afriend
08. prince of shattered dreams
09. camille
10. not inside - outside
11. and we shall call it love

All Guitars: Robin Trower
Bass: Glenn Letsch (except tracks 4,6,8 - Bass: L.Brown)
Drums: Pete Thompson
Vocals: Davey Pattison tracks 1,3,5,7,10
All other vocals: Robin Trower
 

★群馬県・赤城温泉 「御宿 総本家」

2011年01月24日 | DAY BY DAY
 
昨年暮れに群馬県前橋出張で宿泊してきたのが、この赤城温泉「御宿 総本家」です。門構えからしてなんとも風変わりな佇まいの宿で、一見しただけで「普通の温泉宿」ではないことがわかりますね(苦笑)

前橋市といっても随分と車で山の奥深くまで移動しました。漆黒の暗闇の中、すれ違う車など一台もなく「本当にこんなところに温泉宿などあるのか?」と訝しがりながら走ること約30分。ようやく到着したと思ったら、なんと行き止まり。そこから先は歩いて宿の入口まで進みます。

宿帳に名前を記入してから女将さんに部屋まで案内されましたが、木造3階建ての急な階段を上って客室まで移動。もちろんエレベーターなど文明の利器とは無縁の宿です(苦笑)。階段の周囲は至るところ本(漫画)だらけで、国籍不明の怪しげなオブジェもあちらこちらに置かれています。この日の宿泊客は私以外に1部屋埋まっていただけですので、ほぼ貸し切り状態でした。



部屋の中に入ると予想外にモダンな造りで一瞬驚きましたが、これは客室のエントランス部分だけで、室内はご覧のとおり。






純和風の畳部屋で冬季はうれしい全室コタツ仕様です。これが一番うれしい客室設備かもしれません。



部屋の窓側にあるテーブルは、よく見ると「ブンブク茶釜」を再利用した手作りだったりします(苦笑)



さっそく同宿自慢の自家源泉かけ流し100%の温泉へ入ることに。大浴場はなんとも怪しげな岩風呂で、温泉は泥水のような色をしています。温度もぬるめで寒い冬季は40度前後しかないので、湯船に肩まで浸かってもほとんど温まりません。我慢して30分ほど入りっぱなしで、ようやく身体全体が温まってきたような気がします。泉質は炭酸水素塩泉だとか。効能は高血圧、神経痛、リューマチ、胃腸病などに効くそうで、湯治目的であればピッタリの泉質かもしれません。ぬるいので長湯していても、まったくのぼせないですし(苦笑)



こちらの少々怪しげな通路が、庭園露天風呂への入口となります。



岩風呂は男女別でしたが、屋上にある庭園露天風呂はなんと混浴(!)。しかも外から丸見えの露天風呂なので女性が入浴するには、かなり勇気がいる露天風呂ではないでしょうか。まあ、この晩はほとんど貸し切り状態でしたので、自分は周りを気にすることなく、ゆっくりと温泉に浸かることができましたけど(苦笑)

◎群馬県・赤城温泉 『御宿 総本家』
〒371-0241
群馬県前橋市苗ヶ島町2034
電話:027-283-3012

★COMPLETE ABANDON 「SUPER FRIENDS TEAM UP!」 MID VALLEY

2011年01月23日 | ERIC CLAPTON
今年初めて購入したブートレッグです。とくに欲しい訳ではありませんでしたが、久し振りに西新宿まで来て手ぶらで帰るのもなんだからなあ~という単純な動機で購入したまで(苦笑)

2007年度版の恒例の年越しギグを完全収録したライブ盤で、この年は COMPLETE ABANDON というバンド名で出演しました。プレスCD2枚組で価格4800円でした。

この年は参加メンバーも豪華で、リンゴ・スター、ピート・タウンセンド、ジョー・ウォルシュも出演してます。オーディエンス録音なので、それほど過度な期待もせずに購入しましたが、想像していたよりも好内容、高音質でしたので、大満足です。

過去の年越しライブ音源は、一度聴いたら繰り返し何回も聴くことはありませんでしたが、本作はすでに十数回聴いておりますので、それだけでも聴くに堪えるクオリティの録音だという証拠でしょう。演奏曲もバラエティに富んでいて、予想外に楽しめました。



◎COMPLETE ABANDON 『SUPER FRIENDS TEAM UP!』 (MID VALLEY 594/595)

DISC.1:
01. INTRODUCTION
02. KNOCK ON WOOD
03. RECONSIDER BABY
04. YOU CAN'T JUDGE A BOOK BY LOOKING AT THE COVER
05. SEA CRUISE
06. GIN HOUSE
07. ROCKIN ROBIN
08. ROCKY MOUNTAIN WAY
09. BOYS
10. HONEY DON'T
11. OLD BLACK JOE

DISC.2:
01. AULD LANG SYNE
02. IN THE MIDNIGHT HOUR
03. HOOCHIE COOCHIE MAN
04. LUCILLE
05. BLUEBERRY HILL
06. WE SHALL NOT BE MOVED
07. GOODNIGHT IRENE
08. THREE STEPS TO HEAVEN
09. COCAINE
10. A WHITER SHADE OF PALE
11. SHAKE RATTLE AND ROLL
12. LITTLE QUEENIE

31 DECEMBER 2007 - 1 JANUARY 2008
WORKING LEISURE CENTRE, WORKING, SURREY, ENGLAND

ERIC CLAPTON
HENRY SPINETTI
DAVE BRONZE
ANDY FAIRWEATHER LOW
PAUL WASSIF
CHRIS STAINTON
GARY BROOKER
MICHELLE JOHN
SHARON WHITE

RINGO STARR
PETE TOWNSHEND
JOE WALSH
 

★謹賀新年!!今年もよろしくお願いします。

2011年01月01日 | DAY BY DAY
新年あけましておめでとうございます!!

卯年ということで、ウサギを主役にしたアルバム・ジャケットを探してみましたが、
これがまた意外と見つからないんですよね(苦笑)

で、最終的に選んだのが、1992年に発表された
MASTERS OF REALITYのアルバム「SUNRISE OF THE SUFFERBUS」です。
ジンジャー・ベイカーが全曲でドラムスを叩いている名盤ですね。

それでは、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2011年 元旦 「廃盤日記」 じみへん拝