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フルトヴェングラー/「交響曲第1番ロ短調」の日本初演

2011-07-20 18:27:28 | 想い出の演奏会
(2002年初来日公演プログラム)
 巨匠ウィルヘルム・フルトヴェングラーの交響曲については過去に自身がベルリン・フィルと1951年ドイツ・グラモフォン録音の代表作「第2番ホ短調」を取り上げたことがあったと思うが今日は「第1番ロ短調」にスポットをあててみたい。「第1番」の作曲着想は1903年の「交響曲ニ長調」にまで遡るそうだがフルトヴェングラーの生前には演奏されることなく1989年になってスロヴァキアで世界初演された現在演奏されている「第1番ロ短調」は1940年前後に完成している。全4楽章構成をとり演奏時間も「第2番」と同様に80分前後を要しどことなくその雰囲気はブルックナーの交響曲を彷彿させる。
 筆者はこの作品の「日本初演」を今から10年近く前の2002年6月「ワイマール州立歌劇場管弦楽団」初来日公演の会場(東京オペラ・シティ・コンサート・ホール)に足を運んで聴いた。指揮はこのオーケストラの音楽監督を1996年から務めているゲオルゲ・アレクサンダー・アルブレヒトであった。この「ワイマール州立歌劇場管弦楽団」はドイツの最も古いオーケストラと言われておりその原点は1602年に創設された「宮廷オーケストラ」で初来日の2002年は丁度創立400年の記念の年に当たっていた。指揮者のアルブレヒトはこの「第1番ロ短調」を演奏、レコーディングをするにあたり作曲者自身により改訂された部分の見直しや欠落している小節の復元等を行い再校訂を行っている。
 因みにアルブレヒトはこの「第1番」を2000年12月に「ARTE NOVA」レーベルに同楽団と行っている。(写真<中>ジャケットのサインは来日時のもの)

 筆者はこの「日本初演」の3ヶ月後の9月にこのオーケストラの本境地「ワイマール」を訪れてみた。ライプツィヒからドイツが誇る「ICE特急」で約50分の距離にある古都である。静かな佇まいは古くは文豪ゲーテや音楽家ではJ.S.バッハ、リストなどが住みついた街でもある。街の中心部に「州立劇場」がありゲーテとシラー像が立っている。
    (ワイマール州立劇場/2002年9月、筆者撮影)

 
 


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