1975年は春にウィーン・フィルが来日し秋にウィーン交響楽団が来日するというオーストリアを代表する2つオーケストラに接することができた年であった。現在ではベルリン・フィルとウィーン・フィルがほぼ同時にやって来る時代なので珍しいことではないのだが当時としては我々音楽ファンにとって関心度は今以上に高かったと思う。しかもウィーン・フィルには巨匠カール・ベーム、ウィーン交響楽団には巨匠カルロ・マリア・ジュリーニが同行したのである。前者については以前のブログに紹介したので今回は後者のジュリーニ/ウィーン響について書いてみたいと思う。この演奏会は同楽団の創立75周年を記念しての来日公演になったのだが当時首席指揮者の地位にあったジュリーニは1960年12月イスラエル・フィルとの初来日以来15年ぶりの再来日となった。私にとってはジュリーニの生の指揮に初めて接する機会と言うことで当日は大変興奮したのを覚えている。私が実際に聴いた演奏会は10月3日東京文化会館の公演でプログラムは次の曲目であった。
●ウェーベルン:パッサカリア 作品1
●モーツアルト:交響曲第40番ト短調K.550
●ブラームス :交響曲第 1番ハ短調作品68
ジュリーニという指揮者は一見派手さはないもののじっくりとオーケストラをうたわせそのスケール感は大きく聴き手にインパクトを与える。特にプログラムの最後を飾ったブラームスの第1番にはそれが強く表れた演奏だったと思う。後に音楽監督を務めたロスアンジェルス・フィルや90年代のウィーン・フィルとの再録音にはそれが一段と強く感じられる。それだけ風格も備わった演奏だからであろう。1998年には惜しまれつつ指揮活動から引退を表明し2005年に91歳で天寿を全うした。写真は演奏会終了後にプログラムに入れてもらったものでサインもダイナミックで風格があふれ出ている。
●ウェーベルン:パッサカリア 作品1
●モーツアルト:交響曲第40番ト短調K.550
●ブラームス :交響曲第 1番ハ短調作品68
ジュリーニという指揮者は一見派手さはないもののじっくりとオーケストラをうたわせそのスケール感は大きく聴き手にインパクトを与える。特にプログラムの最後を飾ったブラームスの第1番にはそれが強く表れた演奏だったと思う。後に音楽監督を務めたロスアンジェルス・フィルや90年代のウィーン・フィルとの再録音にはそれが一段と強く感じられる。それだけ風格も備わった演奏だからであろう。1998年には惜しまれつつ指揮活動から引退を表明し2005年に91歳で天寿を全うした。写真は演奏会終了後にプログラムに入れてもらったものでサインもダイナミックで風格があふれ出ている。
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