私のレコード・ライブラリーから

私のレコード/CDコレクション紹介

カラヤン美学の真髄ーR.ワーグナー「パルジファル」

2010-06-27 23:23:42 | ヘルベルト・フォン・カラヤン
 カラヤンの「パルジファル」は実に美しい演奏である。この大曲ーカラヤンの演奏で全曲を通しで聴くと約4時間半、聴き終えた後にひときわ彼の透明感のある美しい演奏に心地良さと共に不思議な魅力を感じてしまう。まさにこれこそが「カラヤン美学」の真髄なのだろう。写真のCD盤は1980年「ザルツブルク・イースター音楽祭」における舞台メンバーーと同一キャストで1979年12月から80年7月にかけてベルリン・フィルハーモニーザールにおいてスタジオ録音されたものである。因みにこの録音がカラヤン初のダジテル・ステレオ録音であった。
 アンフォルタス=ジョセ・ファン・ダム、ティトレル=ヴィクトール・フォン・ハーレム、グルネマンツ=クルト・モル、パルジファル=ペーター・ホフマン、クリングゾル=ジークムント・ニムスゲルン、クンドリ=ドゥニャ・ヴェイソヴィチ等々役者揃いだがそこにカラヤンのこの作品に対する緻密なアプローチが見事に成功しまさにこの「舞台神聖祝典劇」が持つ神秘的な世界を見事に築きあげている。