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恐怖の病原体図鑑

2006年11月16日 07時51分27秒 | 読書
「恐怖の病原体図鑑 ヴィジュアル・ガイド」 トニー・ハート著    西村書店

 はっきり言って、こんなもんをヴィジュアル・ガイドされても一向何の役にも立たないのだ。染色されたクリミアコンゴ出血熱ウィルスの姿を見たって、どうしようもない。
 しかし、何の役にも立たないとわかっていながら、猛烈に面白いのだ。
 収集癖みたいなもんか。病原菌の姿まで目で見えるとなんだか納得できる。さらに「クールー」みたいな病気とその病原菌(厳密には菌ではない。プリオンだから)を見ると、ほおーっと思う。食人が引き金で発生する病気なんか想像もしなかった。
 オニョンニョンウィルスなんて知ってました?
 もう、この本を読んでると楽しくて楽しくて。RNAウィルスってこんなに多いのか、と初めて知った。無知の悲しさゆえの、知る喜びである。
 こういう意外な知識というのは案外面白いのだ。この本にはないが、たとえば顔ダニ。顔の汗腺に巣くう寄生虫である。この寄生虫に感染している人は珍しくない。珍しいどころか、97%の人は顔ダニに感染しているのだ。ただ顔ダニは有用なのだが。
 人間は害を為す生物、有用な生物、そのどちらにもさらされて生きている。体内にもたんまり別の生命を抱えている(ビフィズス菌とかね)。こうした異生物との相克、共生の中、人は生きている、生かされている。
 そんな中、悪さをする菌、ウィルス、真菌(かびのこと)のカタログ。
 ぞくぞくしながらも、不思議に面白いのだ。

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