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我が青春のレヴィ=ストロース

2009年11月05日 08時50分21秒 | らくがき
 学生時代、ある友人は「将来年をとったときに、20歳の誕生日に何をやっていたのかしみじみ思い起こすような思い出がほしい」、そんなふうに、予見的にじじいになった自分を想定するような発言をしていた。
 残念なことに、ぼく自身の20歳の誕生日を思い出すことはできない。たぶん、この発言の前に誕生日を迎えてしまっていたか、さもなくばそういう作為的な思い出作りを当時のぼくがよしとしなかったか。
 結局友人が選択した誕生日の過ごし方は、「レヴィ=ストロースの『構造人類学』を読んで過ごす」というものだった。
 マルクスやフロイドが重要な思想家であることは言うまでもないけれど、彼らには同時代性を感じることはない。しかし、レヴィ=ストロースはぼくたちの同時代人であった。
 あれからもう20年以上経つけれど、ぼくのレヴィ=ストロースに対する敬愛は変わらない。先日も「レヴィ=ストロースの庭」という日本人の書いた美しい本を読んで心を豊かに震わせた。レヴィ=ストロースはアクチュアルな存在であった。
 100歳。
 ご冥福をお祈り致します。
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