暗渠をちょっとそれて近くの今戸神社へ。落語「今戸の狐」でも有名な今戸焼き発祥の地であると同時に、沖田総司終焉の地。しばし佇んでいると、キャイキャイと黄色い声。おお、ここも吉見観音や東京大神宮や熱海神社と同じく縁結びにご霊験あらたかな神社らしい。
「これ、これがいいのよお」などと巫女さんと女の子たちがまじない物を間に話してる。
こういうのって信心深い人からするとけしからんなどという話になるのかもしれないけれど、ぼくはなんだか嫌いではない。雑誌の星占い欄や血液型占いなどと同じく、なんだか微笑ましい。
そして、今戸焼きによる招き猫の発祥の地でもある。
さっきの本堂の中になんだか不思議な感じの猫が2匹見えました? あれあれ。
あちこち歩き回って、ようやく待乳山聖天さんへ。
なんというか超現世利益的御利益まんまんのお寺さん。ここにお詣りする人が絶えないのもわかる気がする。
高い志を抱いて修行するのも一生、楽しく生きるのも一生。道は違えど、目的地は一緒だったりもする。そして楽しく生きるために見守ってくれるのがこの聖天さま。
お詣り用に大根を売っているくらい、ここは大根と縁がある。しかも性的ふくみのある二股大根。ほかに巾着が象徴として使われているが、こちらは財産へのお願いだ。
名にしおはばいざこと問はむ都鳥わが思ふ人は在りやなしやと 在原業平
隅田川の都鳥。ここから浅草はもう目と鼻の先。
松屋から浅草の地下街へ。
地下街って、最近副都心線の開業やエキチカなど新しめな感じが漂っているけれど、ま昼真っからハイボールやらホッピーやら飲んでいてもまるで違和感のないこの地下街はどうだ。ぼくはたまんなくこういうの好き。おしゃれなところもいいけど、こういうとこも実にいい。飲み屋のほか、床屋、マッサージ屋さん、さまざまな職種の店があなたを待ってる。ここで一杯やって、水上バスでお台場行って、なんてえのも楽しいはず。今度やってきます。