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お祝い珍道中

2023-05-01 10:00:33 | ブログ

昨日、両親の傘寿と喜寿のお祝いに家族で京都へ行ってきました。もともとは喜寿のお祝いのために張り込んで(兄が)ミシュラン星付きの菊乃井さんに予約を取ったもののコロナ禍でキャンセル・・・その後もそろそろ大丈夫かな?と予約を入れてはやっぱりキャンセル・・・を繰り返すうちに喜寿が傘寿になり(それすらちょっと過ぎてる)もう一人も喜寿を迎え、待ちかねたお祝いの席でした 
そして当日の朝、父から電話が。はいはい、心配しなくても起きてますよ~とのんきに出ると「お母さんの調子が悪そうなんや・・・でも何度もキャンセルしてるし、悪いけどお前はこっち(実家)で留守番してお母さん看てくれるか?」なんと! 一番楽しみにしていたのは「『菊乃井』って村田さんのお店でしょ~」と言っていた母なのに!村田さんというのは菊乃井の三代目ご主人、村田吉弘さんのこと。とても親しみやすいお人柄で、母も私も出演されている料理番組などをよく楽しく拝見していたのです。
とりあえず、取るものもとりあえず実家に飛んで行く私  ですが、途中で兄からくる連絡には「お母さんが行くって言って着替えだした」いやいや、そんなん気をつかって無理してるって!止めて!「大丈夫やって言ってるから、引き返すのを覚悟で行ってみよか?」いやいやいや、私、散歩に行くようなかっこですけど!てっきり母の看病になると思ってますやん?「行くって」えーーーー!
私が焦っている裏では、兄が菊乃井さんに「すみません、二人キャンセルしますぅ」→「やっぱりみんなで行きますぅ」と電話を入れていたみたいです
そんなバッタバタな珍道中に、私は義姉に服(入ってよかった・・・)とアクセサリーと靴(要するにカバン以外全部)を借りて繰り出しました。



1時間半ほどのドライブで車をお店の前につけたところ、ささっとお店の方が近づいてこられ「おこしやす、ようおいでくださいました!」と柔らかい京言葉でお出迎え。外からガラス張りで見える厨房では、それはたくさんの方が忙しそうに働いておられます。何しろ初めての菊乃井さん、本店だし星付きだし、京都だし!緊張するなぁと思っていたのですが、まあみなさん上手にエスコートしてくださること。
部屋に落ち着き、最初は「お祝いとのことでしたので」とサービスで温かいお赤飯と紅白なますのおもてなしから(粋!)



絶妙な間で、場の雰囲気をほぐすように会話も楽しませてくれる仲居さんが出してくださるお料理は、本当にどれもとびきりの味でございました 器も盛付もきれいで見ているだけで楽しい



特にびっくりしたのは鯛のお頭の酒蒸し、こんなに鯛の身ってふっくらしっとりするんだ、こんな優しい口当たりのものってある?というくらい。そしてお出汁がこれまたおいしいこと  長いもにかかっていたわさびのあんも美味しかったなぁ。また和食の概念を超えて、鱒のソースにルバーブを使ったり、鴨肉に合わせた白いソースの正体がお米だったりと、未知の味わいに説明を聞いてから食べるのもわくわくしました。
心配していた母も元気でみんなと一緒にゆっくりお料理を楽しんだ後、女将さんからの温かいお祝いの言葉もいただいて、さて帰ろうと外に出たところ、お見送りをしてくださっている中に板前さんの姿が。私、来た時からずっと気になっていたのですが、実は板前さんの服の袖にお箸が刺さっているんです  思い切って写真を撮らせていただきました。



「これって味見する時に使うんですか?」と伺ったら「いえ、盛り付け(あしらうっていってたかな?違う単語だったと思うのですが、意味としては盛り付けや、それを手直しするような雰囲気でした)する時にすぐ出せるようにここに入れてあるんです」あ、すみません、味見なわけないか。菊乃井さんの制服として、袖にあらかじめお箸用ポケットがついてるんですって。なんかカッコいいですよね。本当は金属製のスプーンも一緒に入っていたのですが、写真を撮りたいと言ったらスプーンはささっと外していらっしゃいました。そこに気を使えることもカッコいい、和のこだわりを感じません?
それにしても菊乃井の皆様、このような場に慣れていない私たちでもくつろいで食事を楽しめるようにして下さったおもてなし、本当にありがとうございました!

帰りにご先祖さまのお参りにも行くことができました。お墓のお花を買うところにお線香もあるのですが、火をつけると灰になる部分に文字がでる経文香があって、全部燃えるのに30分くらいかかるところ、いつもこの仏様と「南無」くらいしか見ないで帰ります(笑)

  

この日、お寺に掲示されていた言葉は「雨がふるから花が咲く」。本当にその通りで、前の晩は大雨で天気も心配だったのですが、帰りにはこんなに晴れて終わり良ければすべて良し、のお祝いの日となりました。

 

思いがけないドタバタ珍道中でしたが、次のお祝いの時には笑いのネタになっていることでしょう。お父さん、お母さん、いつまでも元気で!(N.K)


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