曾禰・中条建築事務所の設計により日本郵船神戸支店として建設(大正7年築 1918)。 当初は正面の屋根にバロックドームを戴いた優美な姿をしていましたが、戦災によりドームや屋根の部分は焼失してしまいました。 戦後になって大改装(競技設計によって選ばれた安井武雄設計事務所による)が行われ、玄関両脇の円柱は角柱に姿を変え、窓や細部の装飾にもかなり手が加えられてしまっているような印象です。 平成6(1994)年に耐震補強工事が行われている事からも分かるように、古い建物が現代の基準に合わせて生き残っていくのは並大抵の事ではないのでしょう。 兵庫県神戸市中央区海岸通1-1-1 08年12月下旬
※参考 『近代名建築 コースガイド 神戸・兵庫版』 1996
『神戸のハイカラ建築 むかしの絵葉書から』 2003