旧南湖院第一病舎

2009-06-12 07:12:27 |  神奈川県







 南湖院―  東洋一のサナトリウム(結核療養所)。 国木田独歩終焉の地。
 
 南湖院は医師・高田畊安により明治32(1899)年に創設。 高田教とも言われる神道色をまぶした特異なキリスト教と安静療法とで結核患者の治療に当たりました。 広大な敷地にはおよそ60棟もの建物が点在し、最盛期には400人を超える患者や職員達による一大コロニーの状況を呈していたそうです。 しかし高田院長の没(昭和20年 1945)後は海軍に全面接収される事になり、南湖院は解散に追い込まれました。

 現在は老人ホームとなっている敷地の中に、南湖院で一番最初に建てられた第一病舎(明治32年築)が残っています。 人間の生死のドラマ、そして南湖院の全ての歴史と向き合ってきた建物は、今はホームの施設として使用されているようでした。    神奈川県茅ヶ崎市南湖  08年03月中旬他

 ※参考 『ヨコハマ建築慕情』  1991


 ※その他の結核療養所。
 旧富士見高原療養所(長野県 大正15年)。 堀辰夫『風立ちぬ』の舞台。


 旧近江サナトリウム(滋賀県 大正7年)。 現・ヴォーリズ記念病院。