榛原福祉会館を探している時に見つけた正体不明の建物。 屋根は入母屋、外壁は石造風に仕上げ、1階の窓には頑丈そうな鉄扉。 玄関周りにはペディメントや様式不明の柱頭飾りまで備わって単なる倉庫建築ではない感じ。 建物左手の痕跡から判断すると、隣に町屋の商業店舗があってその付属屋として建てられたものかも知れません。 奈良県宇陀市榛原区萩原 07年09月下旬
※おまけ こちらが本来の目的だった榛原福祉会館(大正11年築? 1922?)。 旧県立蚕業試験場の建物で、玄関屋根の鬼瓦に蚕(かいこ)の姿があるのが過去を偲ばせます。 建物の状態もなかなか良さそうでしたが、日本建築学会から保存要望書が出ている通り、幼稚園の園庭拡張計画に伴い解体の可能性があるようです。
言われてみれば銀行の支店とか出張所といった雰囲気も感じます。
榛原はかつての宿場町で伊勢参りの人達で賑わったそうですから、こういう建物も残っているんですかね。
例え隣に車通りの道が整備されて便利になったとしても、
こういう昔ながらの街道が残されていると気持ちがホッと一息つく事が出来ます。
それでも街並みは少しづつ刷新されていく訳で、今のように歯抜けの空虚な光景が増えていけば、
味気無さだけが支配するつまらない街並みになってしまいそうなのが心配なんです。