発明王・豊田佐吉の長男であり、現在のトヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎(1894~1952)の別荘として昭和8(1933)年に名古屋市南山町の丘陵地に建設されたもの。 3階建てのように見える半地下部分とガラス張りの大きな温室が特徴的です。 昭和8年というのは喜一郎が佐吉の創業した豊田自動織機製作所内に自動車部(トヨタ自動車の起源)を設置し、車造りに本格的に取り組んだ時期と重なります。 研究開発に日夜没頭する傍ら、休日にはこの別荘でくつろぎ温室で草花を愛でるといったような姿が想像出来る暖かな建物に思えました。 愛知県豊田市池田町南250 07年09月下旬他
現在はトヨタ鞍ヶ池記念館の敷地内に移築。 移築の様子は館内でビデオ放送されていますが物凄く大変そう。
設計者は前回も紹介した鈴木禎次です。
手作り感が伝わってきます。
玄関ポーチも適度な包まれ感が心地良い。
ポーチの上部をレリーフが飾る。
温室内。 緑溢れる場所に建っているのが分かるでしょうか。
青と白の日除けテントが可愛らしい。 小粋なフレンチやイタリアンレストランみたい。
半地下部分の壁には自然石(?)が所々に埋め込まれています。
宮崎アニメとかにも出てきそうな建物。 定期的に一般公開もしてますが内部撮影不可というのが残念でした。
※参考 名古屋市東区・文化のみちエリアにある旧豊田佐助邸(大正12年)。 佐助は佐吉の実弟です。
鈴木禎次設計の旧中埜家住宅(明治44年)。 愛知県半田市。
同じく鈴木禎次設計(実地設計・星野則保)の旧諸戸精太郎邸洋室(大正6年頃)。 三重県桑名市。
私も訪問するにはしたのですが
屋敷のすごさにひびって玄関前で
退散してしまった。でもこれタイプなので
絶対見たい。
実はこの写真を撮ったのも先月末でして、ちょうど今年から10年がかりで庭内の建物の解体修理が始まっており
玉突場などは一時的に姿を消していましたが、この洋室や御殿などはまだまだ見る事が出来ました。
今月末までの公開でこの洋室の解体修理もいつ始まるのか分からないので、見学するなら早めの方がいいかも知れませんよ。
せっかく苦労して訪問したのに休館日だったとは残念でしたね。
ここは豊田の市街地からは少し離れているので緑が多くて空気も澄んでいて本当に気持ち良い所でした。
目当ては建物でしたが車の事も結構好きなので無料の記念館というのも嬉しかったです。
5~60年代位の昔の車のデザインは丸みがあってホンワカした感じが好みですね(笑)。