茨城の奥地、大子町ともなると他の建築サイトにも情報が無くどれくらいの建物が残っているか半信半疑でしたが、駅の近くの町並みの中には幾つかの建物を確認する事が出来ました。 その中で大将格とも言えるべきものがこの旧大子銀行本店の建物(大正6年築・1917)でしょうか。 御覧の通り外壁はかなり残念な形の新建材で覆われてしまっていますが、南東部の緑青銅板葺きのドーム屋根や玄関脇のオーダーが銀行建築っぽさを十分に残しています。 内部にはどうやら金庫室は残っているようですが、カウンターは取り除かれてしまい今は展示スペースとしての空間が広がっています。 無料の美術館という事もあるのか見学者が意外に多く、銀行時代とさして変わらぬ来客者がいるようにも思えました。 茨城県大子町大子642-2 09年08月上旬
※追記 本文に加筆修正を加えました。 大子銀行本店→第五十銀行大子支店→常陽銀行大子支店と変遷。