横浜三塔のうちの一つである通称「キングの塔」。 関東大震災により内部を焼失した前庁舎を新たに建設する為、設計コンペで一等に当選した小尾嘉郎・東京都技師の案をもとに昭和3(1928)年に建てられました。 この時に小尾が獲得した賞金5000円は、当時の知事の年俸に相当するものだったそうです。
塔頂に相輪が立ち日本風が加味された建物は帝冠様式の走りといえるものですが、軒先周りの装飾などにはF・L・ライトの影響が強く見られるともいわれます。 建物9階に相当する中央の塔は約49メートル。 後に竣工した横浜税関庁舎(クイーン)に、高さではおよそ2メートル及ばないものとなってしまいましたが、「キング」の愛称に違わぬ威厳を現代においても保ち続けているのではないかと思います。 神奈川県横浜市中区日本大通1 06年10月下旬他
※写真が一部大きくなります。
08年02月中旬再訪。 写真の追加・変更を行いました。