坊主の家計簿

♪こらえちゃいけないんだ You
 思いを伝えてよ 何も始まらないからね

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2020年06月10日 | 坊主の家計簿
優れたルポだと言っても、いや、だからこそ、ルポで人のイメージを決め付けるというのは如何なものなのだろうか?

私は小池百合子都知事について書かれた「女帝」というルポ本は読んでいない。本が読めない状態だから当たり前だ。でも、仮に読んだとしても、「あくまでも一つのルポにしか過ぎない」という気持ちは捨てたくない。

最近、チト私が無礼をしてしまったが故に疎遠になってしまったが、ある事件?の親族が友人に居た。新聞雑誌報道も散々されたし、また、数冊のルポ本も書かれた。でも、その友人は「そんな人ではない!」と言っていた。そして、別のルポ本が出版された時に「是非読んで下さい」と贈って貰った。
私は、その人に直接会った事はなく、ただ、新聞やルポで書かれたイメージと、友人から聞いたイメージとで、勝手に「多分、こんな人だろう」というイメージを持っているが、実際に会ってみたいと解らないし、また、直接会ったとしても、先入観もあるだろうし、また、所詮は私が作り出したイメージでしかない。

これは、誰に対してでも同じ事。そして、「あ、この人は私が思っていたイメージとは違ってこんな人だったんだ」という驚きの連続は、友人関係や家族でもあるはず。だって他人だし。「違う!本当のあなたはこんな人だ!」と私がイメージする事を相手に押し付ける事は暴力にしか過ぎない。

私は大阪府民だし、東京都民であったとしても政治思想が違うが故に小池百合子氏には投票しないが、でも、ルポなどで作られたイメージから現実の小池百合子氏を判断する事は、言葉は悪いが、かなり頭が悪い。恐らく「女帝」は非常に優れたルポ本なんだろう。だから、そのイメージに囚われる。
その囚われたイメージから「女帝を読んで投票する人の気持ちがわからない」ではなく、都知事として何を実現出来たのか?今から何をやろうとしているのか?で判断すべきではないのか?

私も含めて、恐らく誰しもが噂話を含めたイメージで誰かを決め付ける。だって、楽だし。「あいつはああいうヤツなんだ」と、何処かで決め付けている。でも、所詮はイメージ。仮のもの。仮のものは絶対ではなく、仮のものを絶対視する事は、単なるバカ。

そう、バカでしかない。バカなんだ。だから、他人だけでなく自分ですらイメージで凝り固める。そして、バカな頭で価値判断する。
「これは害虫だから殺して良し」
「こいつは悪人だから排除して良し」
などなど。
イメージで凝り固めたもので価値判断して、楽になろうとする。思考から逃げる。現実逃避してイメージを優先する。そして、どんどんとイメージが再生産されて行き、ますます現実よりもイメージが大切になって行く。

南無不可思議光如来。解らんのだ。自分も解らないし、他人も解らない。でも、決め付けてしまっているという私が課題になる。