
いやー、話が深く、よく出来てる。


「インサイド・ヘッド」73点★★★★




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米・ミネソタ州に暮らす


少女ライリーの頭のなかには

赤ん坊のときから、ヨロコビやカナシミなど
5つの感情が存在している。




感情たちは頭のなかの司令部で
日夜ライリーを幸せにするために奮闘してきた。


が、11歳になったライリーに
思わぬ変化が訪れる。
父親の仕事の都合で
サンフランシスコに引っ越すことになったのだ。

不安でいっぱいのライリーの心に
ヨロコビたち感情も混乱してゆき――?!


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“人間の感情”を描くという挑戦をした
ディズニー/ピクサー・アニメーション。

企画段階ではかなり突拍子もない
発想だったと思うんですが

これをちゃんと娯楽アニメにした点がエライ。


人間の頭の中にある
ヨロコビやカナシミなど
5つの基本感情がキャラクターとして登場するストーリーで

主人公ライリーが生まれたときから
感情たちは頭の中で仕事をしてるんですね。



ヨロコビはひたすらハッピーオーラでライリーを幸せにし、


イカリやビビリ


ライリーへの攻撃に対する防衛反応としての役割を持っている。
そのなかでもカナシミは
常にマイナス思考で、ダウナー

「そんなカナシミって、なんのためにあるの?」という


誰もが思うことの、アンサーを描こうとしている。
感情のメカニズムをこうして描かれると
笑いながら、納得してしまうというか
「なるほど、そうか!」


どうしても頭のなかでリフレインする“CMのあの曲”のメカニズムなども
思わず笑っちゃいました。

人が成長していくにつれ、
感情たちがお互いに混じり合って、
複雑な心理が形成されていく、という展開もうまいし

まあ、よく出来ていますわ~。


監督は「モンスターズ・インク」(01年)や
「カールじいさんの空飛ぶ家」(09年)の
ピート・ドクター氏。

心理学者や様々な分野へのリサーチを行ったそうで、
さすがというか
児童心理学だけでなく、大人の心理学にも
通じている気がします。


最近、イラッとしがちな人



マイナス思考の人や


きっとこれを見ると
「ああ、こういうことで、こういう気持ちなんだな」とか
心のメカニズムを解析できた気がして、
かなーり気分が軽くなると思います。

あと、ヨロコビのキャラクターの
アニメーション表現もなかなか新しい。
身体の表面がシュワシュワと泡立っているような感じで


お風呂につかって、
お湯のなかで体に細かい泡がシャワシャワ


指でぬぐえそうな、あの感覚を思い出した。
気持ちいいっす。


★7/18(土)から全国で公開。
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