泣いた!女性たちの連帯に。
アガる主題歌に!
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「スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち」73点★★★★
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ハリウッド映画のスタントを務める女性たちに焦点を当てた
よきドキュメンタリー。
スタントの歴史を遡りながら
「アベンジャーズ」や「ワンダーウーマン」
「ワイルド・スピード」のあのシーンが、
さらに「スピード」や「マトリックス」のあの場面が
スタントによってこんなふうに行われていたなんて!の驚き。
しかも、そうだと知ったうえで映像が出ても
絵的に絶妙にわからないようになってる!ってのが
当たり前だけど黒子の悲しさに思えるのですが
しかし、彼女たちのマインドは
「あたしが!あたしが!」という自己顕示とは
まったく別のベクトルにあるんです。
「いかに、女優たちの替わりになって
女優を輝かせるかがすべて」という
彼女たちの利他主義の考え方に
ハッとさせられるのです。
インタビューに答えるスタントウーマンたちは
ファイヤージェルを体に塗って火だるまになったり、
「車に引かれるのが得意よ」と車に体当たりしたり(ギャー!)
さらに男性のようにズボンに膝当てを隠せず、
肌の露出が多いドレス姿やハイヒールでそれをしなければならない苦痛も
改めて知ったし
しかも、女優に似せなきゃいけないから
「痩せてないといけないのよね」って言うんですよ。
うわあ、それ、つらいわ!(泣)
スタントを務めるなかで
頭を切ったり、背骨を骨折したり、
さらに仲間を撮影中の事故で失った話のくだりは辛いけど、
しかし、
映画史を振り返りつつ
そこでプライドを持って働く彼女たちの
高い意識と努力を怠らない姿勢、その生き様に、グイグイ魅せられます。
スタント業界はまだまだ男性社会で
差別も多いけれど
彼女たちは愚痴ったり、ベソベソしない。
そして
命にかかわる仕事だからこそ、
連帯感がめっちゃ強いんですよね。
この映画でも
それぞれの一流スタントウーマンが
自らのやり方を明かし、すべてを共有してくれる。
世代も映画も飛び超えて全員が繋がっているような、
巨大な仲間意識に、なんか感動してしまう。
これぞ、ひとつのシスターフッドじゃね?と。
なによりプロとして
「性別は関係ない。全力でいく」という言葉に
泣けました。
そう、グチグチ言ってたってはじまらない。
進むのだ!って
元気をもらえます。
それにエンディングに流れる
オリジナルの主題歌もすんげーアガる。
ランニング用ソングに速攻ダウンロードしたっす!
★1/8(金)からTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開。
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