ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ラビング 愛という名前のふたり

2017-02-26 23:11:34 | ら行

アカデミー賞、主演女優賞ノミネート!


「ラビング 愛という名前のふたり」70点★★★★


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1958年。米・バージニア州に住む
白人のリチャード(ジョエル・エドガートン)は
黒人のミルドレッド(ルース・ネッガ)と愛し合っていた。

だがこの時代、バージニア州では
黒人と白人の異人種間の結婚は違法だった。

二人はワシントンD.C.で結婚式を挙げ、
晴れて夫婦となるが
地元に戻った二人は、保安官に逮捕されてしまう――。


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州によって
黒人と白人の結婚が違法だった時代に
その愛を貫くために闘った、実在夫婦のお話。

1967年に、彼らの訴えで法律が変わったそうですが
ほんの60年前の話なんですよね。

アメリカでも
2011年に制作されたドキュメンタリーをきっかけにスポットが当たったのだそう。
そのときに彼らのことを知った
俳優コリン・ファースがプロデュースに加わっています。


非常に静かな作品で、前半はちょっとつらいんですが
とても大事なことを伝えているし、
最後には心震える・・・という感じ。


何が静かかというと、演出もなんですが
とにかく主人公のジェームズ(ジョエル・エドガートン)が寡黙。

妻を守り、家族を守り、
車のエンジンも直し、家も建てちゃう。
家族に危険が及べば、銃を片手に寝ずの番をする――

典型的な“アメリカのお父さん”なんですが
でも、彼は、差別はしないんですよね。
そこが、素晴らしい。

そして
演じるジョエル・エドガートンが
寡黙にして、ものすごい存在感。

「ゼロ・ダク・サーティ」(12年)や
「華麗なるギャツビー」(13年)などにも出てたそうですが
こんなにガツンと印象に残ったのは初めてだと思う。

もちろん妻役のルーヅ・ネッガも素晴らしいですが
彼はオスカー主演男優賞ノミネートでもよかったと思いますなあ。


★3/3(金)からTOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開。

「ラビング 愛という名前のふたり」公式サイト

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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おはようございます (ちっぷ)
2017-03-03 05:48:21
私も観ましたよ。
すごく素敵な映画でした。
特にジョエル・エドガートンに圧倒されまくりました。
返信する
ですよね! (ぽつお番長)
2017-03-12 20:00:03

ジョエル・エドガートン、
すっごいですよね!

いかにも
“アメリカのお父さん代表”な感じなんだけど
そんな彼が「差別をしていない」っていう
意味、大きいですよね。
返信する

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