ウディ・アレン監督の新作です。
「男と女の観覧車」68点★★★☆
*********************************
1950年代のコニーアイランド。
遊園地のレストランで働くジニー(ケイト・ウィンスレット)は
夫(ジム・ベルーシ)と、再婚同士で一緒になった。
冴えない仕事、冴えない人生に、内心悶々としている彼女の前に
思いがけない客が現れる。
それは夫の娘キャロライナ(ジュノー・テンプル)。
20歳でイタリア人ギャングと結婚した彼女は
しかしいま、ダンナから命を狙われているという。
不安になるジニーには、もうひとつ、不安要素があった。
彼女はビーチで監視員のバイトをしている大学生(ジャスティン・ティンバーレイク)と
不倫関係にあったのだ。
そしてある日、彼らのあやういバランスが
壊れる出来事が起こり――?!
*********************************
82歳のウディ・アレン監督の最新作です。
このところ
セクハラ問題が大きく取りざたされたりして
(正直、いまさら?と思ってしまうんだけど)
作品とは関係ないとわかっちゃいるんですが、
御大、さすがにお疲れなのかなあと、感じてしまいました。
冒頭にある「これ、メロドラマだよ」との断り通り、
本当にけっこうベタなメロドラマなんですよ(笑)
1950年代のコニー・アイランドの遊園地を再現した舞台装置は素敵で
美術も音楽も完ぺきに甘いのに、
なんだか主演のケイト・ウィンスレットに
監督の愛情があまり感じられない。
ちょっと気の毒。
大仰に悲劇のヒロインぶる彼女は
自分の人生に満足出来ず、他力本願でそれを他者(=男)に求め、
あげく不倫をし、不幸になるという女。
この無限ループは古来からあるモチーフだけど
それを御大が描くと
なにかの呪いのように、その不毛さが暗~くあとを引くんですよね。
この"毒"加減が、さすがだなあと思うのですが
ご自身の人生の陰に、やはり関係あるのだろうか……と。
ああ、また最初に戻ってしまった!
★6/23(土)から丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国で公開。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます