ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

ジョン・F・ドノヴァンの死と生

2020-03-14 14:18:26 | さ行

グザヴィエ・ドラン監督、最新作。

 

「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」68点★★★☆

 

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2006年のニューヨーク。

人気俳優のジョン・F・ドノヴァン(キット・ハリントン)が

29歳の若さでこの世を去った。

 

そのニュースに息を呑む人々のなかに

11歳のルパート(ジェイコブ・トレンブレイ)がいた。

彼はドノヴァンの大ファンだった。

 

10年後。

成長したルパート(ベン・シュネッツアー)は俳優となり、

ジャーナリスト(タンディ・ニュートン)の取材を受けている。

 

その内容は、

ドノヴァンの死に関わるもの。

 

ルパートには、誰にも知らない

ドノヴァンとの交流があったのだ――。

 

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スターと秘密の文通していた少年が

その想い出を語る、というお話。

 

ドラン監督自身が

「タイタニック」のディカプリオに憧れて

手紙を書いた経験から紡がれた話だそうです(カワイイ。笑)

 

思い入れが伝わる感じですが

 

しかし

意外と・・・・・・薄味。

こってり濃いめのコクありラテかと思って飲んだら、

あれ?薄い?デカフェ?みたいな?

 

おいしくない、というわけじゃないんだけど

ドランといえば、

やっぱり濃いめを期待してしまうんだよねー。

 

天才子役ジェイコブ・トレンブレイをはじめ

ナタリー・ポートマン、スーザン・サランドンと

役者は揃いすぎてるほどだし

(特にマネージャー役のキャシー・ベイツが、さすがの存在感!

 

テーマも

母親との関係、セクシュアリティについての苦悩や偽り、

他者を拒絶した行いが、やがて己に返ってきてしまう――など

いつもながらの題材だと感じるんですが

 

このところのドラン監督は、どうもそつなく平均点、という感じで

ファンとしては、正直、物足りない。

「Mommy/マミー」(15年)を超える

新しいドランを見せてほしい、と願うのでありました。

 

★3/13(金)から全国で公開。

「ジョン・F・ドノヴァンの死と生」公式サイト

コメント
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