やっぱり、この映画によく出てくる石嶺さんが
いまニュースになっている方か。
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「標的の島 風(かじ)かたか」70点★★★★
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「標的の村」、「戦場ぬ止み」
などで
沖縄の現状を訴え続ける、三上智恵監督の新作ドキュメンタリー。
沖縄での闘いドキュメンタリーとも
長い付き合いになってきました。
今回も涙なしでは見られないというか。
冒頭、1分で泣けてきます。悔しさと怒りで。
「風かたか」は「風よけ」という意味で、
2016年にうるま市で起こった
元米海兵隊員による女性暴行殺害事件の追悼集会で使われる言葉。
まだ記憶生々しい事件を思いだし
マジで憤怒がこみあげてきます。
今回は
宮古と石垣で進んでいる
大規模な自衛隊駐屯計画を大きく取り上げている。
「基地ができ、武器がそこにあれば、敵に標的にされてしまうんですよ!」と
反対運動をする住民たち――今年1月に市議にもなった石嶺香織さんら
母親たちを中心とした活動に対し、
駐屯に賛成の住民が多数いることも
重たい事実なんだよね。
賛成派は言うんです。
「宮古では学校もどんどん閉校になっている。自衛隊が来れば学校も動く。
先生たちにも仕事ができるんだよ」って。
これ、
飲食業者や商店主も同じ思いだろうと思う。
たしかに、宮古島、だいぶ行ってないし
地元の産業が苦しい状況も目に浮かぶんですよね・・・。
小さな島で暮らす人々が
引き裂かれてしまうような苦しさを感じました。
さらに
高江のヘリパッド建設に抵抗する人々も映る。
つい先日、5ヶ月間もの拘留ののち
保釈された運動のリーダー、山城博治さんもクローズアップされていて
まさに、いま起こっていることが
映っているドキュメンタリーです。
シリーズをとおして監督に
標的となるのは“村”であり、沖縄全体=“島”なんだと教えてもらったわけですが
今回は
「いや、アメリカにとって、日本列島全部が捨て石なんだよ」という
言葉にゾッとしました。
そうなんだろうね、実際。
★3/25(土)からポレポレ東中野で公開。ほか全国順次公開。
「標的の島 風(かじ)かたか」公式サイト