ぽつお番長の映画日記

映画ライター中村千晶(ぽつお)のショートコラム

手紙は憶えている

2016-10-25 23:59:16 | た行

アトム・エゴヤン監督作品。

「手紙は憶えている」69点★★★★


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90歳のゼヴ(クリストファー・プラマ-)は
妻ルースを失ってから
物忘れが激しくなった。

そんな彼は友人マックス(マーティン・ランドー)から
1通の手紙を受け取る。

そこには
「君が忘れても大丈夫なように、手紙を書いた」と
書かれていた。

実はゼヴとマックスは
アウシュヴィッツ収容所の生存者。

手紙には
彼の家族を殺したナチスの容疑者4人の名が記されていた。

ゼヴは手紙を手に、復讐の旅に出る。
果たして、4人の誰が「その男」なのか――?!


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ミステリーの世界にも
確実に高齢化の波が押し寄せており(笑)

「Mr.ホームズ」
での
93歳のホームズの活躍も記憶に新しいですが

今回は90歳。

しかもあきらかに、認知症と診断されている。

そんな
記憶を途切れさせながらの老人探偵に
別の意味でハラハラさせられます。

4人の容疑者を、手紙を頼りに探す――という展開も
面白いんですが

あまりに主人公の挙動が心許なく
明らかに彼を操っている人物がまるわかりなことが
ミステリーとしてはどうなのかなと思いもする。

老人の歩調に合わせた展開も
ややスローモーすぎるきらいもあり。

でもクリストファー・プラマ-、そして
ブルーノ・ガンツといった
渋いを通り越した名優たちの共演は見応えあり

ラストも、どっぴゃん!、きましたけどね。


★10/28(金)からTOHOシネマズシャンテほか全国で公開。

「手紙は憶えている」公式サイト
コメント
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