オーケストラ！

昨日に引き続き
3/18～22の
フランス映画祭で上映されるオススメ映画を。

「オーケストラ！」７９点★★★


荒唐無稽なようで、緻密なストーリー。
おおざっぱなようで、繊細な演出。

ちょこちょこ笑わせながら
観客を思いがけない感動に導く
ちょっとした拾いものでした。


ときは現代。

ロシア・ボリショイ交響楽団で
清掃員として働く主人公は
なんと元・天才指揮者。


１９８０年、国家の政策に反対した彼は
楽団をクビになり
以来３０年間、じくじくたる思いを抱き続けてきた。

そんなある日
偶然、１枚のＦＡＸを盗み見た彼は
とんでもない計画を思いつく。


それはかつて自分と一緒にクビになった仲間を集め
現楽団になり代わって
パリに公演に行く、というもの。

果たして、そんな無謀なことができるのか――？


楽器すら持たず
リハーサルもまともにしない
楽団仲間たちの珍道中を
ドタバタで描き、

その実、きっちり終結させる
まさに指揮者＝監督の手腕に拍手。


政府や国家が引き起こす不条理が
憤りや怒りを通り越して
ときにコメディにすらみえるという
皮肉な構図を逆手にとり

やられた側が壮大なホラ芝居を打つというドラマに
爽快さを感じました。


高揚感たっぷりの
コンサートシーンも迫力です。

いや～音楽って
本当にいいものですねえ。←パクリ？


★3/19（金）フランス映画祭で上映。
　4月からBunkamura ルシネマ、シネスイッチ銀座ほか、全国順次公開。
　
「オーケストラ！」公式サイト