『オカンの嫁入り』を見てきました。
周南市のテアトル徳山にかかっています。
この映画館はなかなかやる気満々で、良質の映画をかけてくるので好きなのですが、
駐車場がないので、駐車料金を払うと相当割高になってしまうのが、難点です。
少し歩く気になれば公営施設の駐車場に止めるという道もあるのですが、ここが思案のしどころです。
出演者が大竹しのぶ、宮崎あおい、桐谷健太とくれば見ないわけにはいきません。
心の片隅にはDVDが出てからでもいいかとも思っていたのですが、気合いを入れて観に行ってきました。
映画は大阪が舞台で、限られた人間関係のドラマになっています。
細々とした家並みを観ていると京都の話なのかと思っていたのですが、ストーリーが進むにつれて、大阪の下町の話だということがわかってきます。
母親・陽子(大竹しのぶ)が唐突な感じで酔っ払って帰ってきます。
「お土産!」と眠っていた娘・月子(宮崎あおい)をたたき起こします。
酔っ払った母親のお土産は、金髪リーゼントの若い男・研二(桐谷健太)でした。
次の日から母一人娘一人の家に住み込むと宣言します。おまけに結婚すると宣言します。
すぐ隣に住んでいる大家のサク(絵沢萠子)や母・陽子の勤め先の医院の医師(國村隼)も巻き込んですったもんだがあります。
娘・月子は隣のサクの家に逃げ込みます。
結婚式で白無垢を着たいという母親のわがままから、衣装合わせに行こうと言われますが、月子には電車に乗れないという問題があります。
母親の結婚はすんなりいくのでしょうか。母と娘はうまくいくのでしょうか。…というストーリーになっています。
非常に良質な映画になっていると思いました。観ていて安心できるスタッフでできあがっていると思います。
登場人物は限られていて、先にあげた5人と、月子が以前勤めていた会社の従業員くらいしか出てきません。
登場人物は誰もが、しっかりとした演技をしているので、自然とストーリーに入り込んで行けます。
気になる点をあげると、桐谷健太演じる研二の設定です。
身よりのない少年時代を送っていて、お世話になった人を頼りにして板前をしていた。
その人が亡くなったので…という設定になっているのですが、年齢差を乗り越えて大竹しのぶと結婚するというのが理解できません。
まして大竹しのぶは余名1年という設定にもなっています。そのことがわかってプロポーズしたことが不自然な気がします。
母と娘の生活、娘はトラウマを抱えて生きている。母親は病気を娘に隠しています。
そういう設定があって、周囲に都合の良い登場人物を配置したという気がしてなりません。
そういう意味で非常に不自然な設定の映画になっているのです。
都合のいい女性を配置した映画はよくあることですが、
女性目線から描かれていて都合の良い男性を配置した映画というのは面白い視点かもしれません。
映画は観て後味の良い映画になっていますが、
母と娘の感情の細やかなやりとりの部分は残念ながら理解できないところがありました。
結論から言うと何度も言いますが、非常に良質の映画です。ぜひ観ていただけたらと思います。
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