活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

日本をダメにした経済財政諮問会議

2009-04-21 21:03:03 | Weblog
政府の「安心社会実現会議」(以下:安心会議)がスタートした。この会議は雇用・年金・少子高齢化など国民の将来不安を和らげるため、経済界や報道機関トップら有識者15人で構成されているという。

メンバー選出にあたっては与謝野経財相の主導で進められ、どちらかといえば公平な人選がなされているように思える。実現会議で論議され、まとめられた議題は経済財政諮問会議(以下:経財会議)を経て、「09年骨太の方針」に反映されるとのことである。

しかし、いまや有名無実の経財会議に、国民の生活に直結する重要な問題を任すことができるだろうか。特に御手洗氏ほか民間議員たちが、我が国を閉塞感に満ちた社会の醸成に積極的に関与してきたからである。発足当初から自民党政権におもねる市場原理主義者の起用を優先、一方的に決められたやましい人選でもあった。

これら民間議員たちは、いまだに「構造改革」をことあるごとに唱え、財界・大企業の利益ばかりを最優先する政策を誘導してきた。そのせいで我が国はいつの間にか「勝ち組」、「負け組」に色濃く分けられ、努力しても報われない社会が形成されてしまった。

格差拡大も急速に進み、いまや総人口のほとんどが下流社会に転落した。これを招いた根本は経財会議にあり、前述民間議員たちが国民からの信を一度も受けることなく、我が物顔と媚びを売り物にして、政府の重要施策に関わり、いっさい国民生活を顧みなかったことにある。

このように公平を欠いて組織された経財会議が、国民生活を壊し続けてきた。大企業の利益追求しか考えず、社会に還元しない大企業経営者と学者ヅラした「御用学者」たちにすっかり掻き回されてしまった。また国民から明日への希望を奪った責任は極めて重いものがある。

国民生活を疲弊させた経財会議が存在する意義はなく、すぐさま廃止することが急がれる。貴重な税金を大企業の欲望達成のために浪費することは許されないからだ。

「安心会議」と「経財会議」どちらが大切であるか、だれの目にも明らかである。


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