活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

東電労組の真骨頂が試される

2011-04-23 19:55:56 | Weblog
東電が政府管理下で、原発事故による巨額の賠償を払うこと、ほぼ決定している。東電本体でこの費用を賄えないから、不足分は税金が投入されることになる。もちろん、この税金も将来にわたり返さなければならない。

政府は早速、東電にリストラ策を構ずることを促した。これを受けて、東電経営側は従業員の年収20%カットと人員削減を労働組合に提案した。

政府同様、巨額損失を抱えることを恐れる、金融機関や株主も経営側に一層の圧力を強めてくることは確実である。なにしろ経営側と一体になって、原発推進の片棒を担ぎ利益を得てきても、一円の損失も被りたくない強欲集団だからである。

この強欲集団に対し、労組はどう受け止めるか、真骨頂が試されている。そのまま、経営側や強欲集団の言いなりになれば、相変わらずの「御用組合」ということになる。

東電労組に求められるものは「雇用」を守ることである。労組も原発推進の立場であった。その意味においては強欲集団と変わらない。しかし労組という本分を忘れて、強欲支配層の論理を受け入れたらおしまいだ。ここはなんとしても雇用を守ることに全力をあげるしかない。

原発事故による損害賠償は、強欲資本家も賠償責任を負わねばならない。そのしわよせが従業員たちに及ぶことは、あってはならないことである。そして東電労組はこんごも労働貴族が差配する御用組合であり続けるのか、いま正に問われているときである。


post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。