活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

PC遠隔操作、逮捕は正当だったのか

2013-02-20 21:31:20 | Weblog
PCを遠隔操作したとされる30歳青年が、警視庁に逮捕されたのは2月初旬のことだった。メディアはこぞって、警視庁が垂れ流しした情報をもとに、この青年が真犯人であるかのように決めつけ、大々的に報道した。

この遠隔操作問題では、4人が脅迫メールを送ったとのことで、それぞれが都府県警察に逮捕された。裏付け不足の捜査で「誤認逮捕」されたことがわかったが、善良な一市民が不当な扱いを受けたことは、異例の事態にと発展した。「冤罪事件」にもかかわらず、4都府県警察はこの取り調べの捜査官を懲戒処分しなかった。自己反省しない警察として世論の批判を浴びた。同時に、相変わらずの身内に甘い体質もさらけ出しした。

ところで、「大上段」に構える最近の警察はおかしくないか。逮捕された青年は最初から一貫して、遠隔操作とのかかわりを否定している。警視庁は単に「ネコ好き」で気の弱そうな青年と見込んで狙い撃ちし、「落とせる」との先入観はなかったか。

実はこの青年、相当の「しっかり者」と見立てるが、警視庁の意に反したのではないだろうか。取り調べの過程を録画・録音を弁護士とともに要求している。これには応じるべきである。

この当たり前の要請に対して、警視庁は全面的に拒否し争うとしているという。なぜ拒否するのか、理解に苦しむことである。これではとても世間の支持は得られないだろう。ここで思い浮かぶことは無理な逮捕ではなかったかである。可視化拒否は自信のなさの象徴と受け取れる。

果たして、逮捕は正当だったのか。疑問は深まるばかりだ。