活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

誇大広告 「派遣で幸せになれた」

2010-12-02 19:52:09 | Weblog
(社)日本人材派遣協会が「派遣だから幸せになれた」という誇大広告ともいえる全面広告(11/30朝日新聞)を出した。世間の規制強化を求める動きをかわしたいための広告である。

紙面での広告は、いかにも派遣での仕事がバラ色であるかのように印象づけたものとなっている。

あらゆる職種で低賃金労働が広がったのは、派遣労働が引き金になったといっても過言ではない。

派遣会社が乱立したことで競争も激化。低賃金で雇いたい派遣先の要求を丸呑みし、それを叶えているからである。そこには労働者の生活向上への配慮は微塵も感じられない。

日雇い派遣など早速、禁止する必要がある。交通費も払わないで、派遣先で事故でケガを負っても、治療費は全額自己負担などの馬鹿げた話は後を絶たない。これが大半の派遣会社の実態であろう。

「社会保険も厚生年金もなし」で堂々と商売をしているが、これでよくも会社と言えたものである。人を雇うには面倒な手続きが必須である。社会保険料の負担もせず、究極の手抜きで営業していることは、インチキ臭ささがいっそう募るものである。派遣会社の荒利益率が40%にも達していることもうなずけるわけだ。

これでは昔の「口入れ屋」と変わらない。非合法な働かせ方をしているのも、この業界の特徴である。同時に順法精神が欠如している経営者の多いことを物語っている。

派遣元、派遣先とも人を安く使うことしか考えない。だからスキル・アップなど図れるはずかない。「うまい話には裏がある」。広告にだまされないよう、くれぐれも気を付けるしかない。