活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

外務省、機密費を官邸に上納

2010-02-07 17:46:09 | Weblog
外務省が01年までの毎年度、55億円の機密費のうち約20億円を総理官邸に「上納金」として還流させていたことが、政府答弁書で明らかにされた。

これまで自民党政権は一貫してこの事実を完全否定していた。国民が自民党政権にだまされていたわけだ。

外務省が国会の承認を得ないで、予算を官邸に移したこと「財政法に違反する」と福島少子化担当相はTV番組で語った。これについて岡田外相は官邸で外務省の機密費が費消されたことについて、「ある意味では仕方のないこと」として、詳しい説明を当時の外相や官房長官から求めないとした。

岡田が機密費の使途や金額も明らかにせず、一方的に外務省や官邸を不問にすることは釈然としない。きっと、表沙汰にしたら世論が沸騰し、収拾がつかなくなることを恐れて、公表に躊躇したのではないかと考える。また、官邸に上納する機密費20億円を、外務省が予算化して官邸に用立て、上納したことは詐欺的行為にもあたる。20億円は架空請求になるからだ。

岡田の一連の発言は外務省と官邸の「共犯関係」をうやむやにし、問題が拡大することを嫌ったものである。

そして、岡田にはこの問題に取り組む真剣さはない。01年以降は上納されていないからとしてフタをしたいようだが、それ以前の自民党政権のでたらめぶりをあぶり出すことは、政権交代した民主党の最低限の責務と考える。