昔日手にした裁判官自らの暴露もの(書名等は失念)で、裁判官の給料は任官後約20年間昇給し「判事4号俸」になるが、「判事3号俸」に昇給するには最高裁事務総局の選別が働く旨が述べられていました。
「絶望の裁判所」の著者は、この「3号俸問題」はスルーしており、エリートが故に問題意識がなかったのではと考えます。
裁判官が最高裁事務総局の意思に背いた判決分を書くと、「判事3号俸」に昇給することはなく、退官まで地裁、地裁の出先、家裁のたらい回しになります。
検察庁は米国のポチですが、同書217Pに田中耕太郎最高裁長官は退官する際に、後任の横田喜三郎についてマッカーサー大使に「私同様の援助を」と伝えています。
ですから、米国と対等もしくは在日米軍が有事駐留とならない限り「砂川事件最高裁判決」は、司法を呪縛し続けます。
酪農家の兄弟(野崎美晴・野崎健美*)が自衛隊の電話通信線を切断した恵庭事件の札幌地裁(辻三雄裁判長)は、自衛隊は憲法9条に違反との主張に対して、「肩すかし判決」(自衛隊の合憲性については判断せず)をしました。
しかし、「長沼事件 平賀書簡 -35年目の証言 自衛隊違憲判決と司法の危機」(福島重雄他編 日本評論社 未見)のレビューに、『恵庭事件は角谷三千夫裁判官単独であったが、憲法問題を含むことから合議に回り辻三雄が裁判長になった、角谷三千夫裁判官は「悔しい」と言っており、違憲で判決ができており判決の直前になって判決の内容が変わったことが伺われる』旨が見受けられます。
同誌は福島重雄他編となっており、編者の「福島重雄」は「長沼基地裁判」において『自衛隊は違憲』判決した裁判官です。
前述したように福島重雄裁判官は家裁で終えており、辻三雄(その後の経歴不明)は普通のコースを歩んだと思われます。
「砂川事件」で、有罪判決を受けた元被告ら4人が2014.06.17に「公平な裁判を受ける権利を侵害された」として、東京地裁に再審を請求しました。
長沼ナイキ基地(北海道夕張郡長沼町馬追山 Google Mapsより)
ナイキ・ハーキュリーズミサイルは引退しペトリオットミサイルに更新されていると思います。森林法に基づき国有保安林の指定解除に反対する住民への助っ人に、級友がバスで現地に行っていました。
*野崎健美氏は㈱エーデルワイスファーム(北広島市)の会長をされており、以前商い仲間数人と懇談(憲法関連ではありません。)したことがあり、その時にハム・ソーセージの他娘さんが作られたレアチーズケーキ(商品化直前でした)をいただきましたが、大変に美味しかったことを覚えています。