Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

番外編81. 水平統合と垂直統合

2012年01月21日 | Kyoto city
 水平統合と垂直統合という言葉がある。わかりやすく言えば。WindowsとMacである。
 Windowsは、汎用性の高いOSを開発し、どんな機器でも搭載できるものにしている。さらにそこからデジタル撮影機材や研究機器や施設設備、さらにはソフトウェア開発といった具合に、広がりのある使い方ができるソフトウェアである。当然数多くの周辺機器が開発され、部屋の中は様々な機器であふれかえるというどこかマニアックで、オタッキーな世界である。Windowsの目指すところは、一般化といってよい。どんな機器でも、どんな状況でも使うことが出来る汎用性ある一般化である。それは現代科学の目指すところの一般化という理念とも合致しているだろう。
 それに対するMacは、ソフトウェアとハードウェアを一体として開発している。そうした強みは、一体でなければできないプロダクトを誕生させた。iPodに始まり、iPhon、iPadといった具合に、ライフスタイルやそれまでの音楽産業の構造まで変えるぐらいの社会的パワーがある。
 例えばiPhon一つとっても、携帯電話、デジタルカメラ、アルバム、iTune、safari、Mailといった基本機能の他に、電子書籍、音声記、時計、カレンダー、計算機、懐中電灯、ゲームといった機能が、私たちの身の回りのプロダクトが、一つのプロダクトで統合されデザインされているのである。それらの機能が一つのMacPCでコントロールできる。ライフスタイル的に言えば、部屋の中にPCが1台だけしかないシンプルライフそのものである。
 こうした系譜は垂直統合の典型である。その目指すところはappleの王国づくりであろう。アメリカ人は王国が好きだ。20世紀、そして現在も続くディズニーがそれだ。王国というのは、それ自体が光を失わない限り、燦然と社会に存在するのである。
 Macのシステムで生活していると、身の回りのものをドンドン整理したくなる。あるのは気に入ったデスクにMacとiPhonだけの暮らし、それが実現できたら、最高だと私は思っている。

CanonEOS40D、EF100-400mm/f3.5-5,6
ISO400,焦点距離100mm,露出補正0,f4.5,1/640
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