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Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

エッセイ898.バハイボ

2025年06月27日 | field work

 フィリピンの伝統的住宅のバハイボである。今も時折見かける住居様式だ。壁は竹でつくり開放的だ。屋根も竹組で葉の部分を積み重ねたようだ。それ以上はわからない。なによりも風が通り抜け大変涼しい。ここはパーティー好きのフィリピン人の宴会の場所である。だから居住機能は希薄だ。台風の時は雨風が吹き込み住めないだろう。つまり日本でいえば東屋だ。
 この竹でつくった大きな住宅を写真で見たこともある。実際涼しそうだし、快適だろう。だが竹をまげたり組み立てたりと構造的によくわからない事もある。現場で考えながらつくるのかもしれない。ここに最近のシステムキッチンが設えられ、ちゃんとして居住機能もある。屋根は建築にあわせて曲面の連続であり、どこか伊東豊雄風だ。台風の時はしなりながら耐えるのであろう。竹のしなる力に期待していることになる。構造計算が面倒だ。
 フィリピンの住宅でも構造計算はおこなわれて建築確認申請書類が作成される。そのあたりの事情は、やはり台風が頻繁に通過する土地柄だからだろう。

画像:フィリピン・ブラカン州ブラカン

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