今日、翠は夜勤だ。深夜のおやつタイムに救急外来の晃子さんと産科のトシさんがやってきた。
トシ「ああっ、夕飯食べそびれた。食べ物ある?。」
翠「クッキーならあるよ」。
トシ「ちょうだい。おおっ、これで朝までもたせよう」。
晃子「産科はなぜか今、忙しいんだよね。うちの救急外来ヒマ!、なんで?」。
トシ「私もわからん。何故か立て続けに入院してくる。毎日生まれそうと騒いでいるよん。狸爺もひぇー・・またか・・・とカップラーメンすすりながらバタバタしているよ」。
翠「ええっと6月というと前年の8月か9月の受胎だよね。雪が降る前に、妊娠初期の不安定な身体の状態をやり過ごしたいのかなぁー」。
晃子「そんなの計画的にできるんかなぁー?。夏のバカンスのなれの果てかもよ」。
そして救急外来に電話して、「凛、先生のところにあるもらい物もってこい!」。
ほどなく凛さんが六花亭のロールケーキを持ってきた。
晃子「これも、食べて!」。
トシ「六花亭のロールケーキじゃん」。
晃子「カステラだから少しは腹の足しになる」。
トシ「おおっ、素晴らしい夕飯!!」。
翠「はい、コンビニカップの珈琲も!」。
ほどなくトシさんの呼び出しベルが鳴る。
トシ「おおっ、産気づいたか。夜中って産気ずく妊婦さんが多いんだよねぇー」。
晃子「ロールケーキ、もってって!」。
トシ「じゃ、遠慮なくもらってゆく」。
そういって産科病棟に向かっていった。
翠「まあ、これが深夜の普通の暮らしかなぁー」。
晃子「うん毎日同じペースで動いているもんね。ただし産科以外は、だけど」。
翠「じゃぁ、うちらも少し頑張りますか・・・」。
そういってみんな散っていった。
いつもの病院の風景だ。
・・・
深夜の小樽の風も生暖かい。