goo blog サービス終了のお知らせ 

Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

Landscape10.(TownScape改め)

2008年01月08日 | field work
 新年に伴いというわけではないが、小見出しを変えた。Townでは都市や街しか扱えない。ここはもっと広い範囲であるローカルや自然の風景を含めたいという意図がある。それに見ている風景に伴う個人の心象風景、時空を超えて見えた風景、ある出来事に関わったが故に見えた風景、それらもLandscapeである。そんな広義の概念と私が見たという視点でのLandscapeである。
 写真は、ラスベガスの”The Fremont Street”である。デザインは、あのJohn Jerdeである。1日の特定の時間だけ、約500mモールの天上をスクリーンとする動画のショーが行われる。天上に埋め込まれた無数の照明の類がコンピュータ制御で動画を放映する。するとこの空間自体が、あたかも ダイナミックに動くスクリーンに映し出された空間の中に、私達がいるような雰囲気に包まれる体感型シアターであろう。日本には、まだない。いかにもアメリカ的な大仕掛けである。こういう大仕掛けを他にあげるとすれば、スペースシャトルを打ち上げるケープケネディだろう。ショーというよりは、リアルな宇宙探検である。
 アメリカというのは、面白い国でインターネットという巨大な仮想空間をつくる一方で。リアル体験という大仕掛けもある。実際スペースシャトルの打ち上げなんか、バーチャル体験をしのぐ。時には打ち上げている矢先に、シャトルが墜落するといった予想できないリアル体験もあるのだから。こう考えると、インターネットという仮想空間も、他方でこれをしのぐリアル体験があって成立する。つまりバーチャルとリアルはセットである。それらの間をスウィングしてゆく、そこが彼らの生活だと思った。
 我が国ではどうだろう。残念ながらバーチャルを超えるリアル体験は、最近見かけられないほど日本は平和だ。なにしろ無病息災を祈るぐらいだから。我が国は、宇宙探検をするほどの技術も資金も知恵も、国民的コンセンサスもない。最近ようやく商業衛星を打ち上げるのが精一杯でしょう。我が国にあるのは、インターネットにどっぶりつかった人間の姿だけである。インターネットで交友関係をつくったり、それに満足していたり、或いはセカンドライフに興じているといった姿は、体が動かなくなったリタイアメント・ライフスタイルでしかない。国民全体がリタイアメント化していることを指摘しておく。
 こうしたアメリカの体感型シアターやなどをみていると、リアルライフとバーチャルライフとは、一対のものだ、というのがインターネット開発国アメリカのメッセージだと私は思う。
 今年は、メールですむことは電話で、情報は自分の足であるいて集める、といった具合にインターネットからは、遠ざかりたいとおもう。ちなみにこのブログに掲載しているすべての写真は、私自身が自分で歩いて撮影してきたものである。
 
HEXAR-RF. SUPER WIDE-HELIAR 15mm F4.5 SL Aspherical
エクタクローム.
CanoScan.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする