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Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

ZEISSの空気13. ハイブリッド・システム

2018年04月22日 | Photographic Equipment

 日沖宗弘さんの本「プロ並みに撮る写真術2.-一人で仕事をする研究者・ライターのために、勁草書房、1993年」でもフィルム時代の京セラコンタックスのレンズは評価されていた。コンタックスで圧倒的な支持を得たツァイスレンズは、固有の色とボケ方は他の機材とは明らかに違っていた。

 そのコンタックスもデジタル化で失敗し、今は京セラもカメラ事業から撤退してしまった。コンタックスの中でT シリーズと呼ばれた小型カメラがあった。チタンで外装されたTシリーズはまさしくZeissレンズである。私がZeissの色というのは、コンタックス・ツァイスの色のことである。

 今はSONY ZEISSになり、レンズ設計はSONYの手によるが、当然京セラ・コンタックスの色とは異なる。私が記憶しているのは、京セラコンタックスの色だ。いまでも唯一コンタックスの色で撮れる手元の機材が、このT3だ。またリバーサルフィルムをつめて旅に出たいと思う。

 画像は、日沖さんの本を参照したフィルム&デジタルのハイブリッド・システム案である。PC用モニター解像度を考慮すれば、そんなに高画質にする必要もない。データサイズが調度よいオリンパスで十分だろう。手元にあったE-M1Mark2には、大変解像度が高いZUIKO DG12mm/F2.0、OEMであるがLEICA DG Macro Elmarit45mm/F2.8はとても使い道が広く、接写からポジフィルムの複写までこのレンズを使用している。そして標準レンズの役割を果たすのが、このコンタックスT3 Sonnar35mm/F2.8T*だ。ここが決め手だ。

 京セラコンタックスの色への思い入れを反映させ、画質の悪いズームレンズは使わない(iPhoneだってズームレンズは使用していない)とする日沖さんの原則に従い、比較的リーズナブルでありながら性能が良い単焦点レンズ中心のハイブリッド・システムだ。E-M1を初期の中古E-M5にすればさらにコストダウンできる。これでも性能は大きく変わらないし中古カメラ屋ではすこぶる安い。どんな機種でもバッテリーグリップが付属品であれば、付けておいた方が電池の減りを気にしなくて済む。

 このシステムで広角-標準-望遠と揃い、F2.0の明るいレンズがあるので夜でも撮影可能だし接写もできる軽量でリーズナブルな撮影システムができあがる。もっと望遠側が必要ならば、E-M1のデジタル拡大機能で2倍(180mm相当)になるあたりがデジタルの恩恵だろう。すべて中古で揃えれば、ニコンD850ボディ以下のコストで高性能なシステムができる。今は一般的な撮影機材が中古ではすこぶる安い。

 それにコンタックスT3の35mmという焦点距離がとても使いやすいので撮影機会も多いだろう。リバーサルフィルムはベルビア100でよい。これは個人的にお気に入りのシステムになりそうだし、格好いいシステムができると旅に出たくなる。さてどこへゆこうか・・・。

 ただし考慮すべ点があって今リバーサルフィルムが1,200円/本、現像代が700円/本ほどするから、少し後処理にコストがかかる。そんな無駄骨をしりつつ、ここでは少しフィルムを使ってみようというわけだ。フィルムの色の良さは見直されてもよいと思う。

 リバーサルフィルムのポジネガをデジタル化するのは簡単だ。先日ストリップフィルムフォルダー(NikonES-2)が届いたので、ポジネガのスリーブ(6枚ごとにカットしたモノ)をデジタル・デュープするのが容易になった。簡単な複写システムがあると発色の良いリバーサル・フィルムも使いたい。

 もう一つ日沖さんの本で、「1台は機械式シャッターを内蔵したボディとすること」、という原則がこのシステムでは満たされない。このシステムは全てバッテリーが必要なのである。だからコンタッスT3を機械式シャッターを内蔵するボディに置き換えればよい。例えばベッサR2(R3以降は電子シャッター)+レンズとか、ライツCL+ライツレンズとか、いっそM4-P+ライツレンズとか次第に高価(昔ほどではないが)になる。全てが電子化されている時代にバッテリー不用機材の存在は大きいと思うけど。

 それにしても、このシステムのコンタックスT3がデジカメには負けませんよ、といっているかのような存在感がある。

 今日は、撮影システム紹介(私案だが)ブログになってしまった。やはり日沖さんの本の影響が大きいわけです。

 

α6000,Carl Zeiss Vario-Tessat16-70mm/F4.0、ISO2500,焦点距離70mm,露出補正0,f/4、1/160

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番外編338. 忘れていた機材

2018年04月17日 | Photographic Equipment

 押入れの中を整理していたら、もう10年近く放置していたフィルム機材FUJI GS645Wが出てきた。6×6フイルムを用いた中判機材だ。画面サイズは6×4.5cmであり、フルサイズ3.6×2.4cmの3.1倍だから、EOS1DsMark3の2,100万画素を基準とすれば約6,200万画素となり、そりゃ超高画質機材だ。ただしプリントするか高解像度でスキャンすればだが。

 印刷の出力解像度カラーの場合は350dpiだから、この解像度でデジタル化するとA2位までゆけることになる。350dpi以上になると人間の目では識別できないそうだ。

 さて露出計がついているが、距離は目測であり、その分距離計という面倒な機構がなく、シャッターはパッケージ化されているのでメンテナンスは楽だ。はて使えるかと思ったらちゃんと動き露出計用のLR44バッテリーも使えたのは驚き。レンズは、EBC FUJONON W 45mm/F5.6オンリーだから広角専用(フルサイズで28mm)の無理がない設計だろう。無骨なスタイルだけど、ヘリコイドに絞り、シャツター速度、ピントの数値が一様に並ぶ様はなかなかよさげだ。

 まさに忘れていた機材だ。指骨折足を引きずって近所徘徊の試写。デジカメでは体験できないフィルムを巻き上げる感触が新鮮。15枚撮りなのでいつでもリュックに入れておける。このいつでも・・・という感覚が重要なのだ。よしっゃ、今日は気合いを入れて撮影するぞ!、といって構えて街を出歩るいたところで被写体に遭遇するわけではない。だから普段の生活の中で、ふと、にみつけたという感覚でありたい。そうなるといつでもリュックの隅にいれておける小ささであることが重要になる。

 しかし本当にこんな機材を使うのかなぁーと自問すると自信が無い。実をいうと部品取り用にもう1台同じ機種があるんだ。押し入れに忘れられた機材が2台あった。フイルム機材だから1本1000円相当のリバーサルフィルムと現像代がかかるのでデジタルよりは高くつく。いまでは贅沢な道具になった。

 さしあたりトライXでも、つめてリュックの隅にでも入れておこう。トライX!、高っ!!・・・。それに4月7日の毎日新聞朝刊ではFUJIFILMのモノクロフィルムACROSが83年の幕を下ろしたと記事にはあった。実に悩ましい。フィルムという選択肢があってもよいだろうし、選択肢が減ってよいのだろうか。まあ他社のフィルムを使うほかないが。

 さて京都も、今週末あたりは夏日の予報。一体春はどうしたんだ、いや私が気がつかないうちに通り過ぎたのか。それでも朝晩は寒く、ストーブが必要な日々である。

 

OLYMPUS OM-D E-M1Mark2,LEICA DG MACRO-ELMARIT45mm,f2.8

ISO2000,露出補正-1.3,f/6.3,1/80

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番外編333. ビゾフレックス

2018年04月12日 | Photographic Equipment

 こうした撮影システムの知識を詰め込むと、余録でシステムとしての中古機材は増殖する。その都度毎にニューヨークのブロックリンカメラやウッドゥンカメラにメールを送り、すくなくとも当時の日本の半額以下の価格で調達した。フィールド調査というよりは、こんなシステムで使ってみようという研究姿勢の方が旺盛だ。

 秀逸だったのは、ライカM4-Pにつけたビゾフレックスである。画像のビゾフレックスは最後のタイプだが、ビゾフレックスのなかにミラーがはいっており、横のミラーアップレバーでミラー跳ね上げると同時にシャッターを押すことができる。つまりレンジファインダーの機材が一眼レフに変身する。もちろんビゾフレックスのファィンダーでピントが合わせられるので、写る画像をそのままみていることになる。当然マクロ撮影もでき、大変優れたライツ製マクロレンズがあった。

 だから我が国のこれまでの一眼レフは、すべてこの戦前につくられたライツシステムを参照してつくられていることになる。一眼レフは決して日本のオリジナルではないのだ。こうした大変精度がよいドイツ製は、往事のドイツの技術力をみているようだった。

 ビゾフレックスには、戦前に開発されたヘクトール・レンズの先端部分が外せるので、2つのライツ製リングを調達してビゾフレックスに付けられる。その一つは三脚座のネジがしこまれている。このあたりの考え方に無駄がなく、実に合理的なドイツデザインだ。もちろんこのシステムは、今でも一眼レフ同様に使うことができる。

 だから現在のミラーレスというのが、ライツを超える新しい構造を持った我が国固有のプロダクトだろう(そういえばスマホカメラはミラーレスだな)。私がニコンのミラーレスと騒ぐのも、実はこうした理由からだが、なかなか発売されない。

 さて目下撮影機材の整理をしている。暖かくならないとやりたくない雑用だが、不用機材13点を買い取ってもらったので整理の見通しがついてきた。なにしろ最後は大型トランク4個にまとめるのが目標。どの機材をすて、どれを残すかの日々である。そんなことしないで全部中古カメラ屋へ、それが一番部屋が片づくけど、そこまで潔くない。

 さて京都も昨日は、曇天に雨模様で春の強い風が吹き、少し肌寒い。これが暖かくなる頃には、しっかり夏だろうな。ああっ、もう夏近し、来月はもう初夏。足指骨折はいまだ回復に至らない。

 

1996年筑波ハッカーアパートメント

撮影機材不明

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番外編332. プロの研究者のための撮影システム(フィルム編)

2018年04月11日 | Photographic Equipment

 フィルム全盛時代の頃、「日沖宗弘:プロ並みに撮る写真術2.-一人で仕事をする研究者・ライターのために、勁草書房、1993年」という本に相当に刺激されて中古機材のシステムにはまりこんだ。この本の著者が美術史の研究者であったこと、複数の中古機材で最新機材と同等かそれ以上の画質が得られる多様なフィールド調査用のシステムについて、研究者の立場から独創的な提案がなされていたことに私は関心をもった。

 それはフォトグラファーや写真屋の視点とは全く異なり、中古の安価で優れた機材のシステムによるフィールドワーカーのための撮影ツールであることが特徴である。写真術1.2.3.と続編が刊行され、当時の中古カメラブームの先駆けとなった本である。

 この本による中古のシステム構成のポイントは、広角、標準、望遠の役割を果たす大変優れた中古レンズ、F2.0クラスの明るいレンズを加えること、システム全体が軽量であること、できるだけならば当時多用されていたズームレンズは使わない、などであった。

 その中から2例引用すると・・・

●ボディ:ミノルタCLE、

●レンズ:エルマリート28mmF2.8、エルマリート90mmF2.8

●サブ:コダック・レチナ3C、

 この本の著者にいわせれば、ライツ・エルマリート28mmの解像度が秀逸であり、これを使いたいためにこのシステムがあると書かれていた。レンジファィンダー機材ミノルタCLEはTTLオートストロボが使えるが、ファインダーの距離計に50mmのフレームがないので、50mmF2.0のフォクトレンダーのレンズがついたドイツ・コダックのレチナ3Cを加えた軽量なシステムだ。ちなみにレチナ3Cはレンズが奥に引っ込む蛇腹でボディが薄くなるので携帯するのには便利だった。

 アップさせた画像がこのシステムであり、90mmはライツL時代のモノで代用している。プロの研究者のための撮影システムだ。

 しばしばブログでも書いているが、研究のプロは撮影機材だけ持ってフィールドに行くわけではない。建築に限っても大きなメジャーや測量機材、なかには蛍光X線装置などの特殊な機材を持参する輩もいた。だから撮影機材が小さく軽いというのは必須だ。そして撮された画像は、論文の印刷原稿として適切なコントラストだった。だから随分多用したんだろう。

 特にミノルタCLEは、フィルム時代の機材の中で最も使いやすく、小さく、軽く、そしてライカのレンズが使える優れた機材であったが、当時一般にはほとんど売れなかったプロダクトと聞く。その後私のこの機材は電子部品が壊れ修理不可能とメーカーにいわれた。

 

もう一例挙げると

 ●ボディ:ローライコード3型、キャノンT70

●レンズ:キャノンFD20〜35mmF3.5L、キャノンFD135mmF2.8

●サブ:オリンパスXA4

 ズームレンズ嫌いの日沖さんがあえて選んだキャノンLレンズの初期型である広角ズームを加え、単焦点の望遠レンズに、標準レンズにローライコードという安価で解像度の優れた6×6の中型機材を加えている点がユニークだ。ズームレンズは、その後のフィールドワーク用EOSの16-35mmF2.8レンズとして継承されている。私も継承されたこのズームレンズを使用している。

 一般的に撮影のプロといえば真っ先にフォトグラファーがあがる、プロはそれだけではない。研究のプロ、技術開発のプロ、コンピュータのプロ、弾道波形のプロなど、或いは宇宙船に積み込まれて撮影されるなど世の中にはプロが多い。そして撮影機材は様々な分野のプロフェッショナル達に使用されてきたし、それは今も変わらない。当時のライツやニコンは、研究者用の視点を忘れずに付属品を多数発売してきた。

 先日押し入れのフィルム用機材を相当数売り払った。ハッセルブラッド用のプラナー、レチナ3C、ファインダーのブラックアウトしたLeitzM3に始まりコンパクトカメラの数々など13点あり、日沖さんの本に刺激されて集めたものあった。しかしフィルムの少なくなる時代には、使いたくても使えない。それでもsaleは、多少の売り上げになりSONYα6000用のマクロレンズが調達できた。

 隣で品の良い外国人カップルが大きなズームレンズ付きのニコンD800を売り払っていた。私の方をみて、Sale?、もちろんSaleさと、応えたら笑っていた。彼らの機材の方が私よりもはるかに高い金額で売れたけど、私の売却機材の多さとボロさに笑っていたのだろう。

 その先のカウンターでは、やはり外国人がニコンF3にニッコールレンズを買おうかなと交渉していた。その機材を構えたところが格好が良いではないか。これからはフイルムの時代だ!、えっえー・・・!??。

 

撮影1996年、筑波ハッカーアパートメント

撮影機材不明、コダカラー

 

 

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番外編331. サバーティカル・イヤー

2018年04月10日 | Photographic Equipment

 さて足指骨折で遠出ができないからZEISSの空気もストック画像がない。だから先日ネガからデジタルデュープした画像が大量にあるので、こちらをアップさせよう。まっ、20世紀の空気かな。

 40代半ばに、このあたりで人生を切り替えようというので、それまでの西麻布でデザインの先端を走っていた都市開発プロデュースという仕事から足を洗い、筑波大学の研究室で博士論文の執筆にチャレンジし大学の先生を目指そうというライフプロジェクトに着手した。大いにスキルアップしようという2年間の研究ライフだった。この当時40代半ばで自分を振り返ってみるというのが流行っていたのかもしれない。結果的には2年間で博士論文を完成させ学位を取得し名古屋の大学へ赴任することができた。それまで人の倍以上働いてきた人間にとってはサバーティカル・イヤーだった。

 同様に筑波の研究室で私の後ろにデスクを構える博士論文を目指すU君がライカの撮影機材にはまったのだ。なにしろライツM3をアメリカから取り寄せたぐらいだから、私にもこれ買えとばかりに勧めてくれた。さらに私がいた研究室には撮影機材好きの先生もいて私とU君とで盛り上がり、回りからはあきれ果て軽蔑の視線を受けていたわけだ。

 それで画像は、日本の半分ぐらいの価格でアメリカから調達したライカM4-Pである。DHLで筑波のハッカーアパートメントに届いたときの画像だ。

 以来、これにトライXを詰め、世紀末の日本の街(大げさか・・・日本の街の一部というべきだ)を取り歩いていた。

 さて今週の京都市内は、桜が散って春が立ち上がるのかと思いきや、寒い日が続く。まだ冬のダウンジャケットが活躍する。今はインナーで寒暖を調節する傾向があるのだが、まだまだ春の格好には至らない。そんなことをしているとすぐに夏になる。さてどうしたもんか。

 

筑波ハッカーアパートメント

撮影機材不詳

 

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番外編330. 二眼レフ再考5.

2018年03月31日 | Photographic Equipment

 5回シリーズの最後は、うちの撮影可能か不可かわからない二眼レフとα6000のポジネガとデジタルによるハイブリッドシステム。こうすると広角から望遠までカバーし、しかもRolleiflexが高画質の標準レンズだから、ここぞというときに詳細に描写できる。どちらもカールツァイスのレンズだ。

 Rolleiflexはリバーサルフイルムで使うのだけど、例えばEOS1Dsの4.3倍ぐらいの画素数が二眼レフでは得られそうだということは前に書いた。つまり現像後の6×6版のリバーサルフィルムを高解像度スキャナーにかけると8400万画素の機材で撮影したのと同等の解像力をもつのではないかという仮説をたてた。具体的なことは堀内カラーに尋ねないとわからない。

 でっ、堀内カラーに尋ねた。この6×6画像1枚で最高画質でスキャニングするとデータ量が240MBになり約解像度4000dpiである。スキャニング価格は1枚2万円程度。おおっ!、という話だが、二眼レフの6×6フィルム画像のデジタルデュープは、それだけの情報量があるということだ。そんな画像情報がとれるデジカメはプロユース機材を調べても少ない。ちなみに6×6フィルム現像は中1日、スキャニングに中1日と小一週間時間程度の時間が必要だとのこと。

 ここで知見を得た。個展を開くときには、やはり6×6フィルムのデジタル画像処理で行うか、最適なのはプロラボで直接ダイレクトプリントする方法がよかろうということ。つまり二眼レフは今でも十分使えること。もちろん他にはデジタル専門機材はあるが、ジナーなどは車が買える価格です。

 そんなわけで可能性があるならRolleiflexのPlanarレンズ付などが欲しくなる(私のはTesser)。今は中古でプラナー付き20万程度と昔よりは安くなったと記憶している。そうなると、このSONYと組み合わせたシステムが生きるのかもしれない。しかしこの理論てホントかなー、まあ自分でも半信半疑なんだけどさ。

 6×6ポジがスキャニングできるニコンスキャナーは大学に置いてきた(OSが古いから動かないという判断で)。ちなみに昔のCanonなどの一般用スキャナーでも2400dpでネガフォルダー付きでしたから、とっておけば自分でデュープが簡単に作れました。当面は手元のE-M1あたりでデジタル・デュープするほかない。撮影画面の正方形部分しか使わないから画素数はおちるけど、ブログ程度ではこれで十分だろう。

 要は、それだけの高解像度の画像で、何をするんですかという必要性が決め手。もし使えば迫力ある画像になるのかなぁー!?。このあたりは機械工学系の人間を訪ねない確証が持てない部分も少しある。

 さて京都も、桜前線とともに花粉が非常に多い状態だ。幸い私はたいした被害もない。しかし過去を振り返ると、この時期なにかと体調の不調やら、コンタクトレンズをしていたときなど、眼に相当なダメージがあった。やはりあれは花粉の影響だったのだろう。花粉と桜で、なんか支離滅裂な京都です。来週には桜散って少し落ち着くのだろう。早く静かになれ、という気分です。

 その京都の町会長の役も今日で終わる。伏見稲荷がやってくる、防災まちづくりマップだ、地蔵盆だ、盆踊りある、敬老の日の粗品くばらなきゃ、体育祭で町内のポイントかせげ、お火焚祭やら、拝賀式やら、総会やらと定例の行事を実施する他に、祭事用のたくさんの荷物の置き場がない、街灯が切れた、最近ではゲストハウスが進出し、やれ協定書の締結だ、珍奇な中国人掃除業者が対応にモデルガンを突きつけるなどという珍事までおこり、そのたびに走り回る日々が続いた。最後に会計報告などの回覧板を回し、預かった沢山の荷物を時期町会長へ引き継ぎ、お稲荷さんの賽銭箱から小銭を回収し、やっとお終いになる。ああっ、終わったぜ。

 京都市内の町会長は、大変なんだよ。それに観光客がやってきて、お地蔵さんが掃除されていていつもお花がいけてある、なんと素晴らしい京都人の心遣いだと感激してくれるが、アホかいな!、それこそ観光客の猛烈な勘違い。昔からの習慣で仕方なく当番を設けてやっているだけ。そんなもんで勘違いせんといて欲しいなぁー。

 さて目下の夢は、これらの機材を担いで雨の高台寺で、絵のような画像をゲットしたいわけだ。だから6×6版のリバーサルフイルムを調達したのだ。今の私には、それが最大の遠出の旅だよ。だったらタクシーで行けばいいじゃんという脳天気な輩がいるけどモノ知らないねぇー。桜の時期のあのあたりは渋滞なのよ。

 

OLYMPUS OM-D E-M1Mark2,LEICA DG MACRO-ELMARIT45mm,f2.8

ISO200,露出補正-1,f/4,1/20

 

 

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ZEISSの空気1. クレイジーな機材

2018年03月24日 | Photographic Equipment

 やはりα6000にはツァイスか・・・。でっ、Vario-Tessar E 4/16-70ZA OSSというツァイスのレンズが届いた。本来ならば手元にレンズが揃っているPEN Fの方が合理的システムだし、Vario-Tessarという名前がすきになれませんけど、まあ先端技術の恩恵にひたりたいという意識もあってα6000を使ってみようか。ボディが安かったしというのがことのはじまりだけど。

 届いたレンズをα6000につけてみると意外に軽く(軽すぎるぐらい)散歩に持ち出すのによさげた。少しテスト撮影すると、シャープの設定が異常なまでに強いこと。それはニッコールレンズのバキンとしたシャープさとは異なり、SONYブログラムで強引にシャープにしたかのようだ。何しろライツの癖玉ズミクロン35mmの古色蒼然とした色を飛ばしてしまうぐらいだから、どこか強烈で傲慢なSONYプログラマーに従属させられる気分にしてくれる。結果としてパッとみはよく素人受けする画像だが、しばらく撮影すると飽きる画像でもありそうだ。だから初見ではクレイジーな機材だと書いておこうか。さて少しクレイジーにつきあって使い込んでみようか・・・。

 カールツァイスは、かって京セラがコンタックス・ブランドを販売していたから京都人にはなじみやすい。個人的には、かってのコンタックス・プラナーが素晴らしい発色をしてくれた経験があり、これで本を作るときに随分撮影したが、その後デジタルの世界から撤退した。今はSONYが再来してきたので、再びツァイスの色を楽しみたいところだが、さてどうかなと半信半疑!?。クレイジー機材が、そんな期待に応えるとも限らないが、カールツァイスの空気を感じたいという思い入れを込めてタイトル見出しも新しくした。つまりα6000をテーマにしたり、これで撮影したというのが定義で、ときにはツァイス以外にライツで撮ったりもするけど。

 さてツァイスで雨の高台寺の庭などを試し撮りをしようと考えていたのにさ・・・足指骨折で出かけられませんわ。

 

OLYMPUS OM-D E-M1Mark2,LEICA DG MACRO-ELMARIT45mm,f2.8

ISO6400,露出補正-0.3,f/8,1/40

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番外編325. α6000、マニュアル・ピントの設定方法

2018年03月23日 | Photographic Equipment

 α6000シリーズでマニュアルレンズを用いてピントを合わせる方法は2つ。一つはファインダー画面拡大、二つはピーキング。両方使いも可能。

1ピント画面拡大

MENUキーを押し※(歯車)画面

no3.レンズなしレリーズ:「許可にする」

no1.ピント拡大時間:「無制限」

no6.カスタムキー設定:「ピント拡大→C1(他のキーでも可能)キーに登録する」

操作するときはC1キー2度押しで5倍、3度押しで11倍、シャッターでもとに戻る。

 

2ピーキング

※(歯車)画面

no3.レンズなしレリーズ:「許可にする」

no2.ピーキングレベル:「切、低、中、高」の選択。

no2.ピーキングの色:初期設定は白

 

 尚※no1MFアシストはEレンズの場合だけなので使えない。ピーキング表示は、画面が煩わしい上にどこにピントがいっているかが厳密にはわからない。私は前者の方法を用いている。

・・・このようにまとめておいて、あとで自分で活用しようというメモ。

 まあ暖かくなるし、街歩きとダイビングの日々に戻ろう・・・と思っていたら、先日夜中に家の椅子に足先をぶつけ強打した。なにしろ椅子は松本民芸家具だから重いさ。それで冷やしたけど痛みがひかないので、近所の整形外科医院に出かけ足の指のレントゲンを撮影した。先生が嬉しそうに「折・れ・て・ま・す」だって。全治二ヶ月。余の人生で骨折り損はたくさんあるが、骨を折ったのは初めてさ。なんだよダイビングも街歩きもできないじゃないか。せっかくZEISSレンズが届いたというのにさ。二ヶ月も静かにできる性格ではないから、さしあたり一週間だけは静かにしていようと養生に努める。

 

京都市四条通

α6000,Leitz Tele Elmarit90mm/F2.8,ISO100,露出補正0,f/5.6,1/60

 

 

 

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番外編320. ファッションとしてのミラーレス

2018年03月18日 | Photographic Equipment

 トゥモローランドのグレーのコートにローファーを履き、渋赤のセリーヌのバックを肩にかけた少しキャリア風の若いお姉ちゃんがSONYの6000シリーズにカールツァイスのズームレンズを付けて・・・、SONYにはそんなファッション・イメージがよく似合う。

 だからSONYのミラーレスで、こんなことするのはダサいですよという見本が今日の画像。なにしろツァイスの商売敵であるライツレンズだし。手元にあったレンズをかき集めて小さなSONYシステムにしてしまった。APS規格だからレンズの焦点距離×1.5倍として換算すると24mm、42mm、52.5mm 、135mmとなり広角から望遠まで揃ったけど・・・おおっ、ださ!!。

 こんなことを昔もこのブログで書いていた。本格的なミラーレス一眼レフのPanasonicGF1が登場したときだった。純正ライカマウントや外付けファィンダーまで用意されていた軽量システムであり、本ブログ2009年10月24日〜11月2日がそれで、各レンズの評価もそのときに書いた。

 なんで突然SONYかというとキャノンやニコンでは体験できない、撮影素子の先端をゆく裏面照射型COMOS撮影素子と位相差検出方式のAFを一寸体験してみたかっただけなのだ。

 それにニコンがなかなかフルサイズミラーレス一眼レフを出さないので、待ちきれないから一寸SONYにしておきますか。というわけでこのシステムを少し使用してみると、バッテリーの消耗が早そうなので充電器とバッテリーを追加しなければ。とにかくニコンミラーレスの代用で散歩に持ち出せる軽い機材を揃えた。

 キャノン=ユニクロを着ているもろファミリー、ニコン=どんくさい叔父さんかくそ真面目な研究者、オリンパス=猫好きの叔母はん、とくるとSONYとツァイスレンズとくれば、やはりファッショナブルなキャリア風のお姉ちゃんでしょう。ファッションとしてのミラーレスというブランド的な切り口があると思うけどな。

 さて明日からは、3回ほど東京で私が仕事をしていたあたりでもとりあげようかな。

 

iPhon7S,ISO50,f/1.8,1/50

 

 

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番外編319. PENTAX MEとSONYα6000

2018年03月12日 | Photographic Equipment

 少しフィルム時代の話から・・・。

 フィルム時代に、心理的かつ経済的に負担がすくない撮影機材にPEWNTAX MEがあった。なにしろ某所のロッカーの奥に忘れ去られたように放置され動かなかったから存在自体が身軽だ。だから私費で修理にだしたら修理代が15,000円と当時としては少し高かったが、見事に生き返って戻ってきた。メーカーから機材をもっと使ってくださいとアナウンスされた。価格も安く性能も良いので良心的なメーカーだった。

 でっ、小さくて操作も簡単なので私はスケッチのお供にしていた。これだけあればなにもいらないやという気分にさせてくれたから名機の一つだろう。そんな身軽で経済的で使いやすいPENTAX MEであったが、あるとき誰かが気軽にもっていったのであろうか、横浜時代既に私の手元からなくなっていた。若い頃からPENTAXを使い続けていれば、もう少しまともな人間になったと思うが、もらい物のCanon6Lから乗り換えるとき、コンプレックスの反動か、見栄を張ってNikon Freakになってしまった。まあそこから人生の道を踏み外したのだが(笑)。

 踏み外したついでに今のデジタル機材をみると、Nikonがなかなかミラーレス一眼レフをださない。何をもったいぶっているんだろうか。

 それよかSONYα6000が型落ちしているがコストパフォーマンスがとても高い。ある時量販店バーゲン価格がボディ単体で30,000円という数字をみた記憶がある。今のミラーレスデジタル機材の私の条件は以下。

1)裏面照射型COMOSを搭載していること。光情報を最大限とることができるので抜けがよく色は大変綺麗だ。しかも夜に強い。

2)位相差検出方式AFセンサーがついていること。いまの主流だろう。

3)高速連写。α6000は0.06秒の高速AFやAF追随11コマ/秒の高速連写だけど。

4)ライツレンズアダプターがあるなどサードパーティーの環境が整っていること。ライツレンズ専用ボディにするなんてなんてググッと来るし、既にαシリーズは、販売後後4年は経過しているのでサードパーティーの環境がそろっていることはシステムとして完成度が高いことになる。

5)ローコスト。α6000はオリンパスPEN Fの半分の価格。

大体コンパクトデジタル機材並に安いミラーレス一眼レフがあるのだから、その感覚は昔のPENTAX MEのときの肩のこらない気分と似ている。こんどは肩のこらない人生を歩こうか・・・。

 それに引き替え、これから!、ニコンのミラーレスですかぁー!!。ニコンはあまりにも遅すぎた。儲からないから開発意欲のなさが最近の代わり映えのしないデザインにでているのだろうか。それに撮影素子がSONY製だが、容易にSONYからニコンへ最先端技術が提供されないでしょう。従って今のミラーレス撮影機材のお勧めはSONYになる。

 そんなわけでニコンミラーレス熱が最近冷めつつある。PEN Fは高くて1)と2)を満たしていないし、SONYα6000は1)〜5)を全部満たしていてコストパフォーマンスが高い。結論はSONYα6000となる・・・。標準レンズを付けてもPEN F以下の価格、即調達するか、あるいは手元のレンズが全部使えるだろうニコンフルサイズミラーレスを待つか。・・・あやうく41,000円で調達するところだった。タッチの差でSoldされてしまった。

 

1990年、NikonF4、AF NIKKOR MACRO60mm/F2.8,コダックトライX

 

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番外編305. EOSと旅に出たい

2017年12月22日 | Photographic Equipment

 昨年ロシア・ウクライナに出張した際に、やおらロッカーの奥から取り出した建築や集落のフィールド調査用のEOSシステムが、なぜか最近のお気に入りなのである。とくに初期型のEF16-35mmを付けたEOS1DsMark3の後ろ姿のデザインが理由なく格好がよい。初期型のレンズの欠点である歪曲収差や周辺光量の不足は、ソフトDPP4で解決できるので最近利用頻度が高い。

 これが最近よく写るといわれているEOS5Dシリーズならどうか。アカンアカン、そんな機能複雑で背丈の短いのは。ではでは最新型のDXMark2では申し分ないでしょう。余計アカンわ、ボディの頭に穴を開けちゃったでしょう。あそこが綺麗だったので穴開けて欲しくなかったとこなんですわ。

 もちろん最新型のEOS1DXMark2の方が性能はよいが、色が格段に良くなったという話は聞かないし、どうせphotoshopで最後は調整するのだから、それは私にはどうでもよいことだ。むしろこれには難点があり、いまだに裏面照射型のCOMOSイメージセンサーを積んでおらず(おそらく米国OmniVisionとSONYの開発特許が関係しているのかな?)、ローバスフィルターを搭載しているといういうシステムの古くささがあることで最新型には関心がわかない。最新型でもSONYに置いてきぼりだし、フォトグラファーご愛用であっても研究のプロ御用達にはならない。因みに裏面照射型COMOSイメージセンサーは、AppleのiPhone4以降に搭載されている。なんかスマホ以下じゃないのかい!?。

 となりやはりEOS1DsMark3で十分となる。当時電気のない海外の集落へ一週間ぐらい調査に出かけられるという意図でリチウムイオンバッテリーに変更されて持ちがよくなったのでこの機種にした経緯があった。それ以外に選択肢はなかったのである。EOS1Dシリーズの中でもこのMark3のプロポーションが一番綺麗だし、10年前に発売された機種だから今では性能が劣るところはあるが、それでも最高感度ISO3200でも画像が綺麗だし、それ以上の感度はいらないし、大体夜中までフィールド調査はしないし、だから今も使い続けている。たしか美術館・博物館では、EOS1DsMark3で文化財の複製をつくっていたと記憶している。アカデミズムには結構信頼がある機種だと思われる。

 最近EOS1DsMark3は、持っているだけで不思議な充実感があり、散歩にしちゃあごっつい大きさですねといわれれば、うちデジカメはこれしか1台しか持ってないんですよぉー、と応える快感がある。これを使い出すと最新のオリンパス・システムを使おうという気分にはならないのでトランクの中で眠っている。オリンパスは水中機材だしな。

 そんなわけでGoogle Mapをみながら、EOSの綺麗なファィンダーをのぞきつつ今度は地球上のどこの市場へ行こうかと模索いや検索する楽しみがある。EOSと旅に出たいというわけだ。

 余談だがこういう物撮りのためにいちいちマクロレンズを引っ張り出すのも面倒だ。というのでデスクに置いてあったiPhoneでささっと撮ると、即AirLANでパソコンに取り込まれているから全く手間がかからない。ええんちゃう毎日の普段撮りはこれでも・・・。

 今日も寒い京都である。今週も2日ぐらい書きだめして予約投稿が続いた。今日というのは12月21日である。明日、つまりこのブログが公開される日は冬至である。これからまた夜が短くなってゆくのはうれしいのだが、それが実感となるのは1ヶ月ぐらい先であろう。まだまだ寒い日が続く。

 追記:ブログにアップしてから思ったのだけど、EOS1シリーズは、新しくなるに従って性能は上がっているけどボディのデザインとサイズは基本的に大きく変わらない。名前は変えているけど、モデルチェンジではないと思う。実際最新型のこボディシェルと一体になったバッテリーは私の古いEOSでも使えるので部品の共用があり、しかも操作方法を大きく変えない。つまりMacOSと同様にバージョンアップで最新型に至っている。そこがこのEOS1シリーズの特徴なんだろう。他の撮影機材プロダクトとは違う開発方法であり、そのMac同様のバージョンアップという考え方が個人的には気に入っているんだろうな。車などのプロダクトと違って優れたデザインを長きにわたって維持してゆく、そこが先進的なんだろうな。

 

iPhon7S,ISO64,f/1.8,1/15

 

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番外編292. 鳴り物入り

2017年07月03日 | Photographic Equipment

 画像は、16mmから300mmまで撮影できるフィールドワーク用EOSシステムの機材である。なぜか私はデジタルになってから、それまで使用していたニコンF、F3、F4システムから抜け出してキャノンを使い続けてきた。多分当時のニコンはズームレンズの開発がとろかったのだろう。いまでも28-300mmなんていう高画質ズームレンズはニコンにはないから。

 といってEOS1DsMark3は今ではいささか古く、大変重たく、むしろオリンパスの方がデジタルシフト機能もあり、こちらの方が便利であることはたしかだ。だがEOSは、耐久性があり、バッテリーの持ちがよく電源が得られないところとか、日々停電するようなところでは予備バッテリーがあれば一週間は仕事ができた。電気がきていてもカトマンズのように年中停電の街も多いでしょう。そうした実用性がこの重たい機材を持ち出す理由である。こうして時々陰干しがわりに使って機材の仕様を維持している。

 だが、この古いEOS1DsMark3のこれ見よがしの大きなシャッター音は恥ずかしくなるぐらい大きいのだが今でも大変使いやすい機材だ。なにしろソフトウェアで私の初期型広角ズームの周辺解像力の甘さを補正してくれるあたりもキャノンである。そしてアジアの市場などで撮るぞ!、といわんばかりにガシャガシャンと威圧的に撮影するのはある種の快感であった。まあ撮ったら金払えというのが海外の市場だから、一番安い紙幣でも投げ捨ててもっと撮るというのはいかにもEOS的傲慢な撮影方法か(笑)。どこか鳴り物入り的ではあるが、鳴り物入りの機材であり、鳴り物入りの撮影である。

 だから昨年のロシア・ウクライナのフィールド調査では、EOS1Dsに28-300mm+デジタルシフト機能付OLYMOUS E-M1に7-14mmという変則的なシステムにした。もちろん建築や街を撮るには過不足ないシステムだったけど、イスタンブール空港で当時国内販売されていなかった水深30mまで潜れるニコンAW130のイエローボディーをポチってしまった。そしたら意外にポケットに入る完全防水のこの小さな機材が結構活躍してくれた。少し解像度が寂しいようにも思われるが。

 EOSの欠点は、飛行機の手荷物重量制限にひっかかりやすいということだ。だからレンズなどの機材類はリュックなどの預け入れ荷物に入れて、標準レンズをつけたボディにするとまあ1.3kg弱で手荷物になる。そのための軽い標準レンズかパンケーキレンズが必須である。ここでは一番軽い標準レンズにしてある。

 それにしてもこれを撮影したiPhone7の解像度が結構高いではないですか。もちろん歪曲収差や周辺部が甘いかなというところはあるが、それでも画像はフィールドサーベイに持ち出せる実用域にある。だからフィールドサーベイに出かけようかとすら思わせるが、バッテリーの持ちが2日分ぐらいだとEOSほど持たないので実際に使うことはないだろう。

 こういう機材の手入れをしていると、次はインドのバナラシへゆくかなどと危ない発想をしてしまいそうだ。

 

iPhone7

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PEN LIFE1401. フィールド用のシステム

2017年01月23日 | Photographic Equipment
 このプログは撮影機材毎にテーマを立てている習慣がずっと続いている。今日は到着したばかりのOM-D E-M1Mark2を撮っておこう思い、いつものニコンDfを持ち出したが、それではニコンフリークになってしまう。しゃあない手元のPEN E-P2で撮影だな。これを使ってみるとさすがに日進月歩してきたオリンパスだけのことはあって、発色といい操作性といい随分と隔世の感があった。
 E-M1の2台のボディと2本の高性能ズームレンズ、それに水中撮影用の魚眼レンズを加えてもっぱらフィールド調査用のオリンパスのシステムが完成し自画自賛である。これで海外の建築とか市場とか都市とか結構活躍するだろう。不足があれば手元の12mm/F2.0とか17mm/F1.8とかLEICA25mm/F1.4とか接写ならLEICA ELMARIT45mmのどれか1本を加えればよい。
 こううまくシステムが完成することはメーカーによっては全くかなわないこともある。その典型がニコン。もうだすかと待たされたがついにでなかった。つまり永遠に完成しないシステムと理解したので3本のF2.8ズームレンズは人にあげてしまった。
 他方で比較的早い頃に2本のズームレンズでシステム化できたのがキャノン、次いでオリンパス。そしてこの2社以外のシステム化が難しく、シグマなどのレンズをくみあわせなければならない。
 そういえばマイクロフォーサーズに手をだしたときも、2台のPENに9-18mm、14-150mmと2本のズームレンズを使用していた。大変軽く信じがたいぐらいに使いやすかったのだが画質が今一つだった。
 フィールド調査用のシステムには、2台のボディに2本の高性能ズームレンズ、これが基本だし海外へ持ち出せる重さの限度だ。そしてカメラバックを使わないこと。というのも機材以外の野帳やメジャーや資料やPC、そして調査のためのお土産まで持参しなきゃならないのだから、カメラしかはいらないバックでは使い物にならないからだ。

OLYMPUS PEN E-P2, LEICA ELMARIT MACRO 45mm 
ISO500,露出補正-0.7,f8,1/6
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Nikon Freak76. 校了後のお楽しみ

2016年11月28日 | Photographic Equipment
 機材マニアの言い習わしで「大三元レンズ」といういい方がある。それはF2.8の明るい高性能ズームレンズ3本で14mm~200mm域の焦点距離をカバーしようというものである。
 実際キャノンやニコンでは、高性能且つすこぶる高く重いレンズを揃えている。3本持てばとても持ち出せる重さではない。だから、私は2本にすべきだと主張したし、実際2本にしてほしいとする要望も多々あったようだ。
 年末以降に届くだろうと思っていたレンズが予想外に早く大学に届いていた。手元の機材を処分して準備したかいがあった。これで私のキャノンに次いでオリンパスシステムが完成した。つまり建築専用のM.ZUIKO DG PRO7-14、M.ZUIKO DG PARO12-200mmの2本システムだ。あとはE-M1ボディの後継機種が発売されるのを待つだけだ。全部揃うとボディ2台、レンズ2本のシステムであっても軽く持ち出すのに苦にならない。それにF2.0クラスの単焦点レンズを1本加えておけば申し分ないシステムである。
 そうなると試写したくなる。先週沖縄から戻ったばかりなので旅にでる時間もない。地元京都の紅葉めぐりも月並みだから精々近所の街歩きぐらいか。近所の知られていない寺にも紅葉はある。それでも京都の紅葉だろう。
 おや!、その前に本の最終校正原稿が出版社から届いた。ここは心を落ち着けて静かにやりたいものだ。マニアックなことは校了後のお楽しみだ。

Nikon Df,AF MICRO Nikkor60mm/F2.8
ISO5600,露出補正-1,1/60,F11
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PEN LIFE1367. ススッと取り出せて・・・

2016年11月02日 | Photographic Equipment
 画像は、私のMacBookProのデスクトップピクチャーに使用している。E-M5もライツのクラシックレンズが引き立つなど、いまどきのデジタル機材では珍しいデザインである。良いデザインだが、修理に出したこともあり耐用年数はそんなには長くないだろう。そろそろ低価格で売却してE-M1Mark2を調達し入れ替えようと目論んでいる。
 オリンパス・マイクロフォーサーズ・システムは、PENしか出さないだろうとおもっていたら、本格的な一眼レフE-M5が最初に登場した。購入時の価格もそれほどには高くなかった。そしてE-M5は、PENやその後のE-M1とシステムになって結構活躍してくれた機材である。
 それにE-M1から建築のフィールドでは必須のデジタルシフト機能が付いたり、最近ではハイレゾショットがつくなど先進性をひた走るオリンパスである。ここは潔く買い換えて先進性を享受しようというわけだ。
 マイクロフォーサーズの欠点は動体にピントを合わせる能力がフルサイズ機材ほどにはないこと、画像情報がやはり緻密さが足りないのかなと思われる位だろうか。だがマイクロフォーサーズの小さいボディは、いつも持ち歩けるし、スッととりだせてササッと撮影できて全く世話がない。そうした使い勝手のよさがこの機材の特徴である。
 そう考えていた矢先、E-M1mark2が12月末に発売されることになった。

OLYMPUS OM-D  E-M1
LEICA DG MACRO-ElMARIT 45mm F2.8
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