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Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

Nikon Freak351. 続々・ニコンに帰る+京都の節分行事

2019年02月02日 | Photographic Equipment

 昨日は、京都にも雪予報が出ていたが、10分ほど雪が舞ったけどあれのことかい。ほどなく晴天記号に変わってしまった。ただし朝の気温は-1°と寒い。それにしてもiPhoneの局地的な気象予報の最高気温が京都市3°、私のいる京都都心7°と随分開きがある。どこで測定しているのだろう。京都市といっても花脊の山中まで京都市だか、気象予報を行政区分に合わせる物理的な必然性は全くない。

 さて私のニコン機材には、もう一つのレンズシステムが構成できる。コシナ&ZEISS共同開発のCarl Zeiss Distagon25mm/F2.8とCarl Zeiss Makro Plenar100mm/F2.0だ。これに標準レンズを加えると焦点距離が倍々となる昔からの定番システムになる。そこで一寸ニコンFフォトミックFTnを加えたシステムにしてみた。露出の信頼性が薄いときはニコンDfを露出計代わりにすればよいしさ。

 昔、親父からのもらい物のカメラ(キャノン6L+50mm/F1.4)で撮影の基本を勉強をした。しかしもっと広角や望遠で撮りたい、だけど貧乏高校生では交換レンズが買えなかったし、当時一眼レフがすでに主流だったから、私のもらいものレンジファィンダー機材は相当に型遅れで使い勝手の悪いレンズを増やす意味も発展性もなく肩身が狭かった。

 二十歳の頃に、ようやくニコンFのボディと当時のニッコールレンズ2本(後にAiに改造した28mm/f3.5、105mm/f2.5)を調達した。当時の価格で10万円程度。これで肩身の狭いコンプレックスはなくなったが、初めての一眼レフは随分感覚が違うので慣れるのに随分と時間がかかった。

 それ以来四十数年のニコン・フリークである。そうなると撮影機材は一生ものか・・・。

  デジタル機材はイメージセンサーやカラープログラムに撮影画像が左右されるが、フィルム機材はメカとしての精度が出ていれば写りは無関係だ。変数要素はフィルムとレンズの性能次第というわけだ。そしてネガをデジタルデュープすればパソコンで扱うこともできる。そうなると撮影機材はなんでもよくなる。この四十数年間で撮影機材は何が変わったんだい!?。まあ精密機械は、日本のおはこ技術だから、我々はそれに大いに貢献したけどさ・・・。

 そんなわけで、この画像のシステムも今使おうと思えば使えるわけだ。再度慣れれば結構よい味方になるのだろう。

 さて2月3日の京都市内は、節分行事で目白押しだ。このときだけ壬生寺から吉田神社へ行く市営臨時バスも運行される。祇園祭が1社で一ヶ月やるのに対して、節分業行事は真逆で複数の社寺で1日でほぼ同時に行われる。行事は、同じ時間に重なるので全部は回りきれないだろうけど、やはり京都の代表的な行事の1つである。京都観光オフィシャルサイト(注)には、そうした節分のスケジュールが大方アップされている。

 私のブログでも、節分行事は随分取り上げた(注2)。ブログでは2008年2月5日〜8日、2010年2月8日〜15日と節分行事をとりあげている。まあ参考までに。

 

注)京都観光オフィシャルサイト:

http://kanko.city.kyoto.lg.jp/eventlist.php?search_type=event

SONYα6000,Carl Zeiss Vario-Tessar f4/16-70mm ZA OSS T*

ISO3200,焦点距離70mm,露出補正-0.7,f/6.3,1/125 

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Nikon Freak350. 続・ニコンに帰る

2019年02月01日 | Photographic Equipment

 さて待ち遠しい立春は、七十二候の第一候、東風解凍(はるかぜこおりをとく)、東風が厚い氷を解かし始める頃ですが立春まであと三日。ホントだろうかと思わせる冷たい気温が今日も続いています。今朝は氷が解けるどころか朝の気温は零下よ。夜半に京都市に雪予報がでていましたが、京都の都心部は当然ふりません。一体京都市とあるのはどこのことだい?。

 さて画像はこれまでのオリンパスシステムに変わる、今の私の撮影システムだ。画像右側のフィルム機材ニコンF3+MD4は、高そうに見えても今は、中古で一式3万円代で調達できる。もちろんジョルジェット・ジュージアーロのデザインが心地よい。プロダクトデザインとしてみても優れものだ。

 そして先日、業務用のカラーフィルム36枚撮り10本セット(期限は2021年)を4,500円で調達できた、これは安い買い物だ。だからカラーフィルムをしばらく使い続けるだろう。それに、最近リバーサルフィルム・エクタクロームが復活という話も聞いた。

 やはりデジタルの色に物足りない人たちがいると思います。さあ、安いいまのうちにニコンF3+MD4に標準レンズの一式3万円代で調達してはいかがですか。

 それはともかく、オリンパスEM1Mark2用の水中ハウジングが大きすぎるというのがケチの付けはじめ。ならば小さなPENで水中ハウジングにしようと思ったら廃盤になってしまった。ああっ!、オリンパスもついに小さく軽いという基本コンセプトを外れたか(最近登場予定の大きく立派な価格のE-M1Xをみると、小さく軽くリーズナブルとするコンセプトはどこへいったやらだ)。メーカーがコンセプトを変えたら、こちらはシステムを乗り換えようというわけだ。

 そこで、もうオリンパスは9年間ご苦労様でした!!、というわけで手元に揃っていた単焦点レンズなどをことごとく売り払った。そうすると手元で少し古いが機材が揃っているのがニコンだ。それに今はニコン機材が値下がりしているのも追い風。でっ、乗り換えたシステムがこれ。 

Nikon F3+MD4のボディに、AiAF Nikkor35nn/F2.0Dのレンズ。

Nikon Dfのボディに、AF-S Nikkor85mm/F1.8Gのレンズ。

 フィルムとデジタルのハイブリッド・システム。レンズは一番多用する焦点距離の2本だけ。実際にこのシステムの重量なら持ち歩くことができる上に、すべてF2.0以上の明るさでありストレスがない。

 実は、もちろん機能的な検討をした上でなんだけど、このハイブリッド・システムがやりたかったのは、WEB上にこの2つの機種が並んでいる画像があって見とれていたからだ。すごく格好いいじゃんというわけだ。つまり動機は単純。

 このAiAF35mm/F2.0Sは、いまも販売されており、25cmまで近寄れ、解像度も良く、撮るぞ!、なんて身構える必要もなく、ちゃんと撮れている。ただし最新のニコンシステムにすると(例えばNikonZ7やZ6)、オートフォーカスが使えずマニュアルピント合わせとなる(ボディ内モーターがなくなったからね)。最新型ボディはパスしよう。

 そんなわけで、再びニコン・システムに戻った。さしあたり、これで、今度の節分の吉田神社でフィールド調査に向けた試写をする目論見があるが、さて、冬の最後の悪あがきのようで肌を刺すような寒さだからねぇーーっ・・・。いや寒い!、ではなく正確には痛い!!、なんだよ。どうしたもんかねぇー・・・。

 

SONYα6000,Carl Zeiss Vario-Tessar f4/16-70mm ZA OSS T*

ISO2500,焦点距離70mm,露出補正-1,f/5.6,1/125 

 
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Nikon Freak349. ニコンに帰ってきた

2019年01月31日 | Photographic Equipment

 暦の上の立春まで、まだ届かない。昨年沖縄でダイビングをしてきたこともあり、今年は体が夏仕様のままで京都の寒さに全く慣れていない。そうなると寒いのは適わん。立春までまだ少し時間があるので、ブログ見出し下にあるステーション・プラットフォームの、撮って!!、というテーマでつなごう。

 真冬の最中にAF-SNikkor85mm/F1.8Gのレンズが届いた。およよ!、予想外に大きい!!。しかし、プラスチッキーだから重くはない!!!、これなら振り回せそうだ。

 以前処分したオリンパスミラーレス・システムの代替だ。誰かがいった、一眼レフは85mmと35mmのレンズがあれば十分なのだ・・・理屈ではそうだけど、ホントに揃えちまった。

 まあ、ズームレンズは、あれもこれも画面にいれようとすると広角側の画角を多用しがちだ。そもそも、あれもこれも入れようとする考え方自体がおかしい。むしろあれもこれも切捨るべきだ!・・・、とそんなことを思い出していた。

 もっともファィンダーを覗いているときにレンズを回してガチャガチャと焦点を動かされたら頭が追いつかないというのが大きな理由だ。そうなると被写体を見つめて連写!、連写!!、の連続だよな。こちらはプロはプロでも、プロのデザイナー、そしてデザイン研究のプロだから、それはやりたくない。

 まあ標準レンズの延長でいいしさ、だから重たく大きなズームレンズは見向きもせず、ここは単焦点レンズで。そんなわけでニコンに帰ってきた。ダイビング用の機材もニコンだしさ・・・。

 それはともかくとして、先日京都の都心部は、冬の最後の悪あがきのように申し訳程度に屋根に雪が観察できた。多分今出川通り以北では道路に積もる程度には降ったのではなかろうか、と推測している。いっそ降るなら街全体に雪がドンと積もる程度にふってくれたほうが楽しいのだが、実際はしみったれた降り方だ。毎日曇天の日が続いている。そんなのはもうのはいいから早く春にしてよ!。立春まであと4日だ・・・。

 

SONYα6000,Carl Zeiss Vario-Tessar f4/16-70mm ZA OSS T*

ISO2500,焦点距離60mm,露出補正-0.3,f/5.6,1/100 

 

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Nikon Freak233. 形而上学的ニコンDf

2018年12月23日 | Photographic Equipment

 自分へのご褒美というわけではないが、前日の朝注文したニコンDfボディが翌日の朝には京都中央郵便局へ届いていた。価格.com18万を切ったとこもあり、初値からの29%安はニコンプロダクトではお買い得か!?。ニコンの一眼レフボディを新品で買うのは、フィルム機材ニコンF4以来だ。

 こちらは、キャノンEOS1D使いなので、ニコンだかサンコンだか、そんなものは知らんぜよという意識だが・・・。来年SONYα7Rとツァイスレンズでシステムを作ろうとか、あるいはキャノンEOSRの次の機種などがでたら・・・、などと考えているから無駄な出費はしたくないが、調度オリパス・ミラーレスシステムが少し高く売れたので、その資金を当てた。どうせ今一番期待している水中機材ニコノスは発売されないだろうから、ダイビングでは手元のニコンW300でいいさ!、というあきらめ感もあって。

 それに手元にAiAFニッコールレンズ、Aiツァイスレンズ、ネガ複写システムがあるので、今これを調達しておかないと、先々手元機材の機能の一部が使えなくなる可能性が出てきた。この機種が廃盤になったらお終いということだ。そうした汎用性こそはプロカメラマンじゃなくて、私のようなプロ研究者のツールとしては必要な措置だ。

 具体的には、今のニコンZシステムではボディ内モーターがないので、 手元にある全てのAiAFレンズのオートフォーカスは使えない。またまたニコンレンズシステムにジレンマが発生しているわけだ。そんな危機感もあり、Aiレンズシステムが手元にあるので後にも先にも今ニコンDfのボディを調達しておくことが必須になってきた。当然こんな仕様の後継機種が今後発売される可能性は皆無。

 ニコンDfボディは、大学勤務時代に大量のスライド複写で使ったし(ブログ2015年08月06日PEN LIFE1197. オールドニッコール2015年07月08日PEN LIFE1190.マッサージ2016年11月01日PEN LIFE1366.“The Nikon F”など)、その後律儀なことに事務室にお返ししてしまった。まあ大学の機材だったし、EOS1D使いには関心もなかったが、Dfのシルバーボディが今ひとつチープだったので今度はブラックボディにした。こちらの方が少し安い。

 でっ!、こんなことをしてみたかった。つまりニコンF3+MD4とのフィルム&デジタルのハイブリッドシステムだ。さて、このシステムを担いでpeachのチケットが安くなった頃を見計らって那覇の街にゆきたいな。ニコンDfは、フィルム機材と同居できる希有なプロダクトトデザインだ。

 ニコンDfは、イメージセンサーの画素数が低いなど時代遅れを指摘する人もいるが、工学の立場から見れば、それは違うのですね。画素数が低いほど明暗の光情報が多く拾えるから夜に強いし、あのSONYだって低画素数のα7Sを今でも発売しているわけですから。試みに夜撮影してみると昼間のように撮れている。もちろん画質は荒れるが、さすがISO204,800だけのことはある。

 ニコンDfで古い可能性があるのはカラープログラムと推測。ここは最新のフォトショップで修正すればよく、実際使ってもあまり補正する余地はなかったと記憶している。どのみちフォームウェアのバージョンアップで解決できる話だ。だから、古いどころか優れものプロダクトである。特にネガ複写はAiAFマイクロニッコールレンズの60mm/f2.8が手元にあり、スライドビュワーの微かな光で撮影するから明暗の光情報が十分得られることの方が重要だ。ネガフィルムの解像度はせいぜい1000万画素程度だから、 Dfの1600万画素は十分でしょう。それに比較的バッテリーの持ちが良い。

 まあ、J・スーラの絵画「グランドシャツトの日曜日」のような緻密な色の点描集積画像をのぞむならば、それはSONYα7Rしかないですけど、こちらは、J・キリコの絵画「Piazza d'Italia」の画像で十分よ。それは現実を越えて物事の本質を表現するという意味において、形而上学的ニコンDfというべきか。

 

SONYα6000,Carl Zeiss Vario-Tessar f4/16-70mm ZA OSS T*

ISO500,焦点距離43mm,露出補正-0.7,f/4,1/80    

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Nikon Freak227. ファジーなノイズ

2018年12月13日 | Photographic Equipment

 さて、次の沖縄行きの機材は、試行錯誤と熟慮をしたあげく、この画像にアップさせたシステムがよかろうと結論づけた。これにはオッオッ!とうなりたくなる格好良さがある。もちろん、全天候型でフルサイズ換算で24〜105mm迄の焦点範囲を満たしつつ、F2.0以上の明るいレンズがありシステムとしても合理的で、実は沖縄旅の必要条件を満たしている。このあたりにこだわるのがシステムフェチの道楽だ。全く他人には大して役立にたない話なのだが、まあシステム・フェチの言い分を聞いておくれ。

 主目的は、ダイビングだから水中カメラは必携であり、ハウジングレスの黄色いニコンW300しか選択肢はない。実際に水中で使ってみると、前機種に比べカラーブログラムが進化していると思われ海の色が綺麗だし、歪曲収差がなくなっている。こちらはそのあたりの事情がよくわからないが前機種より改善されていることは確かだ。

 もし来年初頭にニコノスが登場すれば、これに置き換わるのだが、現時点では噂の域を出ない。だから当面水中撮影は、これにライトを持参して撮ることになりそうだ。

 それに那覇の街徘徊用に、ニコンF3+MD4に50mm/F1.4の標準レンズを付け、カラーフィルムで撮ろうという魂胆がある。というのそれまでほとんど黙殺していたカラーフィルムが、実はデジタル機材では実現できない柔らかさとラチチュードの広い写り方をしてくれる特性があることに気がついたからだ。それにしても今は中古のニコンF3+MD4がニコンW300と同価格というのには時代の流れを感じる。

 これまでデジタル機材オリンパスE-M1Mark2と高解像度のズームレンズを用いて撮影していて感じたのだが、それは不満もなくよく撮れているのだが、海外のフィールド調査で使うわけではないし、そんなに客観的に適正に撮れても面白くないという理由があるからだ。

 調度クラシック音楽の演奏を引き合いに出せば、様々な楽器が同じように演奏されていても、やはり楽器や奏者によって感じ取れない僅かなズレがあり、そのズレの集積や演奏のテンポが作曲者によって違ってきて、そこに演奏の個性が出てくるのと似ている。その僅かなズレをファジーなノイズと呼んでおこう。

 デザインには、そんなファジーなノイズが必要だと私は考えている。それはコンピュータでは実現できない、つまり誰がつくっても全く同じ答えにはならない、科学的にいえば一般化できない、そういうノイズだろうか。そこに人間の好奇心が働くのだろう。ファジーなノイズというのは、ブログラムでは実現できない意味ある選択肢だ。

 私は芸術の教育を受けてきたから、やはりファジーなノイズが気になる。なんでも一般化されて、誰がどう操作しても同じ結果にしかならないという科学・工学的結論では、物事はつまらないと思っている。それは、同じ撮影機材で、同じ被写体で、同じ光の条件だったら、誰が撮影しても同じ画像にしかならないのと一緒だ。

 さて、今度沖縄へ行くのは、水温が上昇しだす4月以降だろう。それまでは、エアロビクスと水泳をしながら体調を維持しつつ、撮影機材のシステムフェチでもしながら京都の冬をやり過ごすほかない。

 

SONYα6000,Carl Zeiss Vario-Tessar f4/16-70mm ZA OSS T*

ISO2000,焦点距離50mm,露出補正0,f/4,1/80 

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番外編381. 今年最後のダイビングへ

2018年12月04日 | Photographic Equipment

 YouTubeの画像でミラーレス一眼レフの撮影機材SONYα6000の設定方法をみていた。なるほどこんな風にすれば使いやすくなるのか。

 さてそのα6000システムはカスタマイズの設定をしないうちに、つまり使いこなせないうちにさしあげてしまった。

 そこでメルカリのWEBサイトに未使用の中古ボディがあるなと思っているうちに、なぜか指が滑ってポチッ!、と動いてしまった。あっあー!!、やっちまったか!!!。しゃあない、ついでにSONY製Zeissズームレンズも注文しておこうというわけで、結局前回と同じシステムができあがった。

 しかしα6000は、カスタム設定さえしておけばデスクの上に置いといてチョコッと記録したり、何かと持ち出すのに小さく軽く高性能でコストパフォーマンスの高い機材だ。そんな往事のフィルムカメラ、ミノルタCLEを使うときのイージーな感覚と似ている。その後ミノルタカメラは、我が国初のオートフォーカスを開発し、今SONYに吸収されている。

 というのも今日から、1日だけ今年最後のダイビング、それにゆきつけのママのスナックが今年で閉店するので「まあ最後だからきてよ!」、といわれていたこともあり、今日から那覇行きです。

 今回は荷物を預けないのでpeachは7kgの厳しい手荷物制限がある。3日間の日程でパッキングすると、外せないのは水着やサンダルやログに撮影機材だ。

 逆に省けるものを探し出すと、まず海用リュックはカット、不用な洗面類も削減、暖かいからウィンドヤッケで十分か、海は風がきついので防寒用にフリース上下だけ、iPadはiPhoneで代用、ケーブル類も最小限度、ダイビングのログも必要日数分だけにしよう。撮影機材は、水中用のAW300だけではつまらないから、α6000とフィルム機材ContaxT3ぐらいは入れて、ここは贅沢しよう。それに文庫本1册は時間つぶしに必要だ。それで6.2kgになってようやくセーフだ。飲み物は手荷物検査後に買って防寒用のラッシュは現地調達だな。

 一度はこうしたフィルータをかけて肥満化した荷物の精査をする必要があるよなと思っていた。

 それでも街歩き用にα6000とContaxT3のZeissコンビがはいったから、もう自画自賛の撮影システムだ。これなら全部しょっても那覇の街を徘徊できそうだ。我ながらしてやったりの軽量システムだと思うけど、本来ならば水中機材1台だけでもすみそうなのに、撮影機材を3台持つというのには賛同者は誰もおりません(笑)。

 そんなことをしていたら、出がけ前に別の仕事が出てきた。「法人番号通知書」が必要だというわけだ。

 それ法務局の履歴事項全部証明書に出ているがなぁー。また荒神口の法務局へ。「その書類はここでは扱わないです」、「えっ!、どこでもらえるの?」。ならば国税局だ。電話で尋ねると国税局でもなく、内閣官房社会保険改革担当室が扱っていることがわかった。つまりマイナンバーを運用する役所だ。なんだよ一東京へゆくのかと惨憺たる気分になったがWEBでダウンロードできることがわかった。おおっ、これは便利。すべてこうして欲しいのだが。結局家に帰り後はスムーズに片づく。

 つまり法務局の会社法人番号と内閣府がいうところの法人番号とは全く違うのだ!。なんでこんなにややこしいことを考えたかの理由はWEBに書かれているようだが、Mac使いは文字なんか読まないのよね。そんなこと図で示して欲しいな。

 そんな難関を乗越て、ようやく沖縄へ行けることになった。だから3日間ほどこのブログもお休み・・・しないで、書きためて予約投稿で切り抜けます。

 

OLYMPUS E-M1MK2、M.ZUIKO DG 12-100mm/F4.0

ISO640,焦点距離25mm,露出補正-0.3,f/5.6,1/60

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番外編375. 3台目!

2018年08月17日 | Photographic Equipment

 ニコンの水中機材3台目のニコンW300が届いた。

 初代ニコンAW130REDは、ダイビング初期の頃多用したので、へこみや傷だらけで満身創痍状態で、もう少しでアカンかなというときに大学の機材なのでお返しした。

 2台目ニコンAW130YELLOWは、簡単にお風呂で水没した。

 そしてこのW300YELLOWで3台目。前の機種の後継バージョンであり、水中での設定が電源ON,OFFでも記録されるようになったのが少し進化か。これまでのバッテリーや充電器の代用ができるのでありがたい。

  水中機材は消耗品だ。いろんな人の話でも数台は没にさせているようだ。水中では消耗が激しいから意外に早く寿命が来るのだろう。まあこれはその程度の機材なのだけど。この程度でもハウジング不用で水中30mまで潜れてかさばらないのが、このニコンの特徴だ。

 つまりかさばらない分他の機材を持ち込むことができるわけ。水中ナイフ、水中ライトとか、あるいはドリフト用のカレントバックやフィンガースプロール、水中ノート、指示棒と、持ち込もうとすれば結構あるのだ。どれも撮影機材以上に重要度は高い。

 コンパクトデジタル水中機材は、オリンパスTG-5の方が色が綺麗だが、あれは15m以上だとハウジングが必要。実際のファンダイブでは20mまでは頻繁にゆくので少したりない。20mを越えるとディープダイビングになること、酸素32%程度のエンリッチ・ド・エアのタンクを使用しているときは30mあたりが潜水限度なので、ニコンの水深限度30mという仕様は適切な設定。やはりニコノスをつくっていた関係で、よくわかっている人がいるんだろうと推測する。

 9月に入ったら集中的にダイビングにゆこうと計画済みだから、このときに初稼働だな。

 さて昨日の京都は、前線が南下してきたので多少雨も降り実に1ヶ月ぶりに涼しかった。ひさしぶりにエアコンを入れずに寝ることができた。エアコンに体が慣れきってしまうと体温が下がりっぱなしになり、肩がこり、仕事をする意欲が失せ、痴呆老人のように寝ていることが多くなった。やはりあれにはまるのは健康的ではないだろうなと思うけど、なんと今年は39度の暑さだったからね。

 

SONYα6000,ZEISS Vario-TessarE4/16-70mm

ISO1250,焦点距離50mm,露出補正-0.3,f/8,1/80 

 
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番外編373. メタファーのデザイン

2018年08月09日 | Photographic Equipment

 大学時代に建築を勉強しつつ、プロダクトデザインを少しだけ勉強してきたから、ニコン新型ミラーレス・ニューモデルのデザインが気になるところだ。だが既に公開されているテザー・プロモーション映像では失望の色が濃い。いやそれは少し失望させて実物が登場したときに感動させて購買に結びつけようとする戦略かもしれないと推測したが、今は少し失望感がぬぐえない。

 その理由として、過去の優れたデザインを踏襲しつつ現代の感性でプロダクトデザインに活かすという方法が最近の傾向なのだ。カーデザインをみてもそうだし、撮影機材でもライカM10などはサイズまで過去の様式にこだわってきた。ニコンだって過去の優れたデザインを踏襲したDfがある。そんな最近のデザイン傾向を、ここではある時期のデザインを暗示させる現代デザインという意味でメタファーのデザインと定義しておく。不思議な事にメタフーのデザインは、みていて飽きないのだ。

 そのニコン新型ミラーレスにあまりメタファーのデザインを感じないのだが情報不足のためだろうか。昔の一眼レフと同じ大きさにするということは、やはりメタファーのデザインが加味されてもよかったのではないだろうか。それがテザー映像では感じられないのですね。

 そんなわけでモータードライブ付きのニコンF3にリバーサルフィルム・プロビアを入れて、いまだに撮影にでかけることがある。もちろんリバーサルフィルムをデジタル化しても、デジタル機材とそん色はなく綺麗な画像になるわけ。 

 それと最近撮影の攻略本を立ち読みしていたら、画像の修正は撮影機材側ですべて行う、という言葉に唖然とした。あんな小さなモニターをみながら修正するなんざあ、Macの大画面でPhotoshopの修正を常としている私には信じがたいことだと思った。

 撮影マニアは、そんなPC音痴の志向があるので撮影機材は次第に複雑になってゆく。それがデジタル一眼レフに私が嫌気がさす理由かもしれない。たかだか1枚の静止画をとるのに、そんな多機能はいらないでしょうと思う。撮影機材は、シンプルな機能と堅固なボディと長持ちするバッテリー、そして感触が良い操作があればよい。あとは大画面を見ながら、PCで修正する話だ。第一印刷用の画像ならPCに持ち込まないと画像の修正は不可能でしょう。

 シンプルな機能、それはかってのフィルム機材が持っていた機能である。デジタル化してから目的の機能を探すのに小さなモニターを何回もスクロールさせるなんていうのは、現場によっては不可能よ。だから私はフィルム機材をいまだに持ち出すのだろうと思う。

 メタファーのデザインといったとき、それは外観が過去の資産を現代風に継承するだけではなく、機能面においてもシンプルな機能にまとめつつ高性能である、といった使い勝手の話も含まれるのである。

 それにしてもフイルム機材のモータードライブが巻き上がる感触にはまるよ。そんなのデジタル機材では経験できないからね、まさに、しびれるーーーという感じだ。それに今日の画像であげたモータードライブを付けたニコンF3のスタイルが精悍だ。こんなエッセンスを現代の解釈でデザインして欲しいのだが、それがメタファーのデザインだと思うけど。

 

追伸:ASOBiingというサイトに、発表前のニコン新型ミラーレスのリーク画像があった。小さい事は確かだが、あーーあっ、このなんのポリシーも感じられない中途半端なデザインか。あえてマウントを変える必要もないのにですね。初見でまずバッテリー不足になることは明らか。私は、これ欲しくないです。ニコンでは他機種も同時開発中とあり、さらにキャノンでもフルサイズミラーレス開発中とあるので、全部出そろってからのチョイスでよいでしょう。

 

出典: https://play.asobiing.com/nikon-z-mount-info/#jp0805

 

SONYα6000,Carl Zeiss Vario-TessarE4/16-70mm

ISO2000,焦点距離35mm,露出補正-1,f/8,1/60

 

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番外編372.  時間つぶしのグッズ

2018年07月19日 | Photographic Equipment

 今回の沖縄は、予め台風が通過することがわかっていたので、ダイビングができないときの時間つぶしのグッズを持参していた。1つは哲学書だし、もう1つはフィルム機材モータードライブ付きのニコンF3である。もちろん沖縄の街の撮影に持ち出した。

 モータードライブを付けたニコンF3はオート巻き上げになるのでデジタル機材の感覚と同じであり、適度にズシリとくる重さが心地よいし、予想通り巻き上げ時のウィーーンという感触にはまりそうだ。撮影後機材の後ろ側をみてモニターはなかったんだという習性には我ながら笑えた。

 Google mapで道路の形状が不規則なところは土地区画整理事業などがおこなわれていないので、多分古い建築は残っているだろうと予測し、那覇市内の桶川あたりを徘徊していた。その画像は、フィルム現像をしてからですね(笑)。

 那覇の街は、結構区画整理事業などが行われているので、実は古い街区は大変少ない。最近では、農連市場があっというまに建て変わり、戦後の風景はなくなったといってもよいだろう。開発の進展が激しい沖縄である。そうなると断片的に残っている昔の記憶も、新しい街の中で浮いているようにもみえる。桜坂などがその例である。

 市内を歩いていて面白いと感じたのはRC造の民家である。台風が来るから家は堅固にというのが沖縄建築であるが、そのRC造の少し破綻した姿が結構眼につく。それも工務店が創意工夫してつくっているが、どこか外れたデザインなのである。そして人が住まなくなると草木で家全体がすみやかに埋没してゆく。それも沖縄の風景だろう。

 といってそれらの混沌とした風景を残したいという意識は私にはない。たまたま通りかかり、たまたま撮影し、人が住まなくなれば草木に埋没するか区画整理されてなくなる風景だ。沖縄の時間の流れのなかですれ違った風景といえよう。

 そんな街をニコンF3で少しだけ撮影していた。妙に古い街に似合う機材である。さてもう1つのグッズである哲学書はどうしたか。サッカーワールドカップの録画をみていて結局読まなかった。重たいだけだったな。沖縄に哲学書は似合わないと私は判断した。

 さて今日の京都も、もう1週間以上続く最高気温38度の予報。こんなに長く高い気温が続くことも10年住んでいる間では経験したこがない。対策は朝とびきり早く起きて仕事をすること(30度以下の気温は午前0時〜7時の間)、昼間はエアコンを効かせ午睡でやりすごすことだが、それでも昼間都市が動いているのにはあきれる。

 

iPhone7S

ISO25,焦点距離3.99mm,露出補正0,f/1.8,1/30 

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番外編369. 試論:ハイブリッド・システム、NikonF3HPを加えて・・・

2018年07月02日 | Photographic Equipment

 WEBをみると撮影機材の講釈はくさるほどあるが、そのシステムになるとあまり記述がない。そこで今の時点において、一人で仕事しなければならないプロ研究者のための写りが良い撮影システムを考えてみた。そこで充電なしで使えるフィルム機材は必要であるとする仮説をたてた。そうした仮説のもとに日沖宗広さんの2册の本(注)を参考にしてシステムを考えてみた。

何故システムなのか?

 いつも述べているがプロ研究者は、撮影機材だけもってフィールドへゆくわけではない。研究資料や特殊な機材など他にも多くの道具があるからだ。私の経験では、過去に壁内部を調査する蛍光X線装置をフィールドへ持参する研究者もいた。だから撮影機材程度なら手荷物になる。そして飛行機の手荷物制限もあり機材も限られてくる。そんな制限下で大概の被写体が撮れる最適なシステムを組む必要がある。それにどんな被写体に遭遇するかは、出かけてみないとわからない。そんなわけでいつでも手元に持参できる撮影システムを想定してみた。

 何故単焦点レンズなのか?

 スチール画像では、ズームレンズ1本あればなんでも撮れるからいいさと考えたら、私は間違いだと書いておこう。ズームレンズは何も撮れないレンズ、本来ビデオ用の機材だ。

 というのも被写体をみながらズーミングしている間に被写体は動くし、最初に焦点距離を設定してから構えるのがズームレンズ本来の使い方だけど、それにしても被写体に応じて焦点距離を一々変えるという操作自体が負荷になる。被写体を注視し一番良いシャッターチャンスで撮りたいのが人間の意識。ここは人間の意識を優先させたい。そこをグチャグチャと焦点距離を動かされたら人間の感覚がついてゆかない。そうなると意識は面倒という判断を下して全てを放棄し、とりあえず連写で記録しておこうという形式的な撮り方しかできなくなってくる。そうした一々焦点距離を設定するという動作が新たに加わることが実は煩わしい。だから単焦点レンズの方が簡単でしょ、ということだ。

 あの人類の撮影に長くつきあってきた歴史を持つライカMシステムでさえズームレンズはつくらない(トリプレットと呼ぶ半ズームレンズが1種類あるだけ)。

何故フィルム機材なのか?

 前述したようにフィルム機材を加える理由はデジタル機材のバッテリー問題がある。ホントにすべてを充電式バッテリーに依存して良いのか?。それは世界中で充電できるのか?。毎日充電なんて可能なのか?。そもそも電気は来ているのか。そう考えるとバッテリー完全依存には警戒心が働く。だからバッテリー依存度が低いフィルム機材があってもよいではないかとする考え方も成り立ってくるのではなかろうか。

 そこで今フィルム機材は限られているが代表的なのはライカシリーズ、リーズナブルでお勧めは1980年代以降の機械式機材ニコンFM2やFM3など。手元のニコンF3は、ボタン電池で1~2年位持つのでバッテリーに負荷をかけない。そして、いまそのフィルム機材は中古しかないが大変安い(古くてよければF3+MD4で4万円以下か?)上に、リバーサルフィルムの色がすこぶる良いのです。

 手元にフィルム機材の典型であるNikonF3+MD4(モータードライブ)があったので、これを活かしてハイブリッド・システム化を試みた。MD4を付けたのは、デジタル機材と同等の感覚で使いたいとする全くの個人的嗜好だから、これはなくてもよい。しかし実際ニコンF3+MD4は、これまで世界のあるゆるフィールド(北極とか宇宙へ)で活躍した実績が多々あるけど。余談だが、これみよがしに甲高い音で撮った!、という実感を味わうことはできるだろう。

ハイブリッド・システム化の前提条件

 現在私の手元にある機材でハイブリッド・システム化を試みた。広角、標準、望遠系を必ず入れる、F2以上の明るいレンズを加える、可能ならば接写機能を持たせる、飛行機の手荷物限度7kg以下(ウクライナ航空の機内持込手荷物限度)、以上を前提条件とし、デジタルテレコン2倍を含むフルサイズ換算の焦点範囲(括弧書きはフルサイズ換算の焦点距離)、実際に使用する状態で計測した総重量(含むバッテリー)を加えた。

 ちなみに最新の軽量化された俗に大三元と呼ばれるキャノンシステム(EOS1DXMark2、EOS5DMark4、16-35F2.8L3USM、24-70F2.8L2USM、70-200F2.8L2USM・・・F2.0以上のレンズがない)だと重量5,325gとなり、これよりは軽くすることが条件。さて重さの計測・・調理用の秤っと・・・。

 

 

雑誌社のA氏が取材でエーゲ海へ!

NikonF3+MD4,Zeiss Distagonf2.8/25mmZF T*

OLYMPUS E-M1Mark2,Leica Summilux25mm(50mm)/f1.4,Leica Elmarit Macro45mm(90mm)/f2.8

 コシナ・ツァイス&パナソニック・ライカのレンズによるシステム。写りは綺麗です。焦点距離がほぼ倍々になるシステム。ツァイス・ディスタゴンは1m以内の至近距離を除けば、ピントを合わせなくてもパンフォーカスで撮れるから、広角レンズにオートフォーカスは不用といってもよい。マクロエルマリートは接写もでき、オリンパスのボディはデジタルテレコン機能で180mmのレンズにもなる。当然画像情報量は1/2以下になるけど、使うかどうかわからない重たい長焦点レンズを加えて荷物を増やすよりは、こちらの方がよいのでは。デジタル・ミラーレスなので比較的軽いシステム。まあ雑誌社のA氏がエーゲ海の観光地や美術館やレストランなどを取材するといった具合に。特に料理を撮影するときにこの45mmマクロレンズは活躍するだろう。各国を歩くから3.3kgと比較的軽いシステムにした。

焦点範囲:25-180mm

総重量:3,335g

 

 

 

工芸作家のB氏がインド・中近東へ!

NikonF3+MD4,Zeiss Macro Planarf2.0/100mmZF T*

OLYMPUS EM1-Markk2、M.ZUIKO DGf2.0/12mm(24mm)

Leica SUMMILUXf1.4/25mm(50mm)

  すべてF2.0以上の明るいレンズで構成したシステムだから、美術館や博物館といった暗いところで使えるシステム。マクロ機能のあるツァイスプラナーの写りは秀逸。だからNikonF3とマクロプラナーが重たくても撮りごたえがあるので、持参しても後悔は少ないだろう。オリンパスにはデジタルシフト機能があるからあおり撮影が使えるので物撮りにはよいかも。工芸作家のB氏がインドや中近東へ美術館や個人コレクション見学などの資料収集といった場合の使用をイメージしている。マクロプラナーなら接写も等倍まで近寄れるので小さな工芸品を撮るのには最適だろう。この場合暗いところではストロボが別途必要になるのがフィルム機材。

焦点範囲:14-100mm

総重量:3,516g

 

 

建築家・建築研究者のC氏が近世建築研究のためヨーロッパへ!

NikonF3+MD4,AF Nikkorf1.4/50mm

OLYMPUS EM1-Mark2、M.ZUIKO DG f2.8/7-14mm(14-28mm)、M.ZUIKO DGf2.8/60mm(120mm)

 被写体は動かないのでオリンパスの広角側に高性能なズームレンズを組み入れた。実際ロシアの教会で広角ズームレンズで撮影したが歪曲収差が少なくデジタルシフト機能が使えたので良好な写りだったという経験がある。ここはやはり建築撮影用システムだろう。また望遠側が不足するので135mm単焦点レンズを加えたいところだかオリンパスマイクロフォーサーズには、それがない。そこで水中撮影用に揃えた等倍まで撮影できる60mm(120mm)のマクロレンズを加えた。これは大変小さく軽いので荷物の隙間に滑り込ませられる長焦点レンズだ。フイルム機材は標準レンズでよいだろう。やはりデジタルシフト機能が使える建築撮影システムといえよう。オリンパスのデジタルテレコンで240mmまで使えるので焦点範囲が長い。そうなると建築家・建築研究者のC氏が近世建築研究のためヨーロッパへゆくなどという場合に使える機材となるだろう。そして3.3kgとこれも比較的軽いシステムである。

焦点範囲:14-240mm

総重量:3,379g

 

 

旅行作家のD氏が南米へ!

NikonF3+MD4,Zeiss Distagonf2.8/25mmZF T*

EOS1DsMark3,EF50mm/f1.8,EF100-400mm/F3.5-5.6

  ミラーレスがなくEOS1DsMark3のバッテリーが長持ちするので電池の消耗を気にしなくてよいから、海外フィールド調査向きのシステム。これなら一週間以上電気の得られないところに出かけられる。望遠系は容易に撮影ポジションを変えられないことが多いので、ここは100-400mmの高性能ズームレンズにした。本来はサーファーなどを長焦点距離で撮影していたときの高性能ズームレンズだが、解像度と信頼性が高く、日常的な防塵、防滴構造だから熱帯雨林の地域でも心置きなく使えるだろう。

 ニコンF3のMD4がバッテリー切れになったら、モータードライブ用単3電池は世界のどこでも手に入るだろうし、それでもアカン時はグリップを切り離せばよく、それで1~2年は使える。またディスタゴンがiPhoneの1/2サイズまで近寄れるので比較的マクロ撮影も可能。これに前提条件に従いキャノンのF2の明るい標準レンズを加えている。画像はRAWで撮影しておけば、後処理で歪曲収差やレンズ固有の収差を補正してくれる。標準から望遠に力点があるので風景向きか。であればリッチな旅行作家のD氏が、将来豪華本を出すために南米の風土や民族の取材をフルサイズのデジタルRAW画像やリバーサルフィルムで記録するシステムということになるか。

焦点範囲:25-400mm

総重量:5,054g

 

 

世界文化遺産研究者のE氏がインドネシアへ!

NikonF3+MD4,AF Nikkor50mm/F1.4

EOS1DsMark3,EF28-300mm/F3.5-5.6

 これも前のタイプの派生形だから電気の得られないフィールド調査向きのシステム。この特徴はレンズ2本だけのシステムに特徴があり、荷物の点数が少ないし、レンズ交換は埃も入るので外でやりたくない時に向いている。だから旅に出たらレンズはつけっぱなしにできるほうがよいという考え方だ。実際に私が使う可能性が高いシステムだろう。ただし接写は用紙A4版程度まで。

 このシステムの肝はキャノン28-300mmレンズだ。良い言い方ではないがヨーロッパのパパラッチ御用達のレンズだし、実際巷でもこのレンズはほとんど見かけないほど使う人が大変少ないが、モデルチェンジをすることなく今でも発売されている。こういうレンズは、広角だ、望遠だ、と多様なシーンを展開する祭を撮るときには1本で済み便利。祭事必携レンズかな。

 しかし広角から超望遠まで1本の高性能レンズで写せるのがなににもまして便利だし、画質も良くキャノン渾身の1本であり大変重宝している。高性能ズームレンズ2本持つところを1本にするから、結果としてこちらの方が軽いことになる。実際にサンクトペテルブルグの夜の街に持ち出したら高解像度ズームレンズの写りは大変綺麗であった。

 もちろんRAWで撮影し、後で諸収差を補正できるので画質は申し分ない。予備的に明るい標準レンズのニコンを加えた。電気のないところでも一週間は活動できる。どちらもこれまで過酷な環境に数多く持ち出された実績がある。だからこのシステムは、世界文化遺産調査でフィールド研究者E氏がインドネシアのジョグジャカルタ周辺の離島へ出かける時かなぁーと思われる。いやE氏だけではなく、私もニコンを除けば実際に持ち出したシステムである。重量は5kg以下に押さえてある。

焦点範囲:28-300mm

総重量:4,840g

 

 

中学校で地理を教えるF氏が韓国へ!

NikonF3+MD4,Nikkor50mm/f1.4

SONYα6000,ZEISS Vario-TessarET*16-70mm(24-105mm)

 6タイプのなかでは最軽量のシステム。コストパフォーマンスの高いSONYのボディが優れものだし、小さく軽くある程度の接写もできてツァイスのレンズのヌケや発色は良いのだが、如何せんバッテリー消耗が大変早いという致命的な欠点があり、私の経験では1日2本のバッテリーでも不足を感じた。だから意外にもフィルム機材ニコンF3が役立つ場面が多いのではなかろうか。ズームレンズが標準域もみたすのでニコンのレンズはF2以上の明るい35mmでも85mmでもよいとする自由度があり、ここでは50mm/F1.4にした。ツァイスレンズの接写はA6版程度だろう。SONYはデジタルテレコンバータがないので、望遠側はレンズ通りの焦点距離となる。一番軽量システムだから持ち出す機会が多いけど、バッテリーが難点となれば近場をテーマとする研究者向けでしょう。例えば中学校で地理を教えるF氏が地理研究で韓国などへ出かけるといった具合に。

焦点範囲:24-105mm

総重量:2,130g


まとめると・・・・

 旅先で、今日は広角レンズで間に合いそうだから、これ一本で行こうなどという先読みは先ずやめたほうがよい。そのときに限ってアッ望遠レンズ!!と叫んでも後の祭。旅に出るとどんな被写体が突然現れるかは予測できないから、いつでもフルセットで持参すべきが原則。つまりフルセットでいつでも持ち歩けることが重要。この程度のシステムなら20リットルのリュックに全て収まるだろう。

 それに、空港の手荷物検査機器でフィルムが露光する懸念をよくいわれるが、透明の袋に入れて手荷物で持参すればISO100~400程度のフィルムならば通例は大丈夫というのが私の経験。万一感光してもデジタル機材があるしさ。そのためのハイブリッドでしょうよ。

 海外へ行くときの機材は全て手荷物とすること。預け入れ荷物では電池が預けられません。それにメーカーのロゴの入ったストラップはやめること。機材のロゴ部分にはパーマセルテープですべて目隠しをしておくこと。つまりボロく見えた方がよいわけ。

 世界の傑作を生み出し、そして一番よく使う焦点距離が35mm、28mm、50mmというタイムライフ社の知見を踏まえつつ、最もよく使う焦点範囲を28〜90mm程度にしてあり、地球の上ではそれで十分だろう。重たいレンズを持参しても使わなければ、ないのと一緒、ならば最初から旅には持ち出さない、それ以前に調達する必要もない。それよりかは明るい標準系レンズやマクロレンズを調達した方が実用的。

 ここで提案したシステムの中で、コシナのツァイスレンズの耐久性が不明である。どの程度砂漠とか雨の中で使えるのかが未知数だ。このあたりは実際に旅した人の話を聞かないとわからない。他方で旅に持ち出した実績があるのはニコンF3とEOS。だから重くてもEOSが外せないわけです。

 こんな考え方をすると、この前提条件を完全に満たせる機材は、ライカが最適だがデジタルライカM10ボディは93万円!!!、それに機械式フィルム用機材のM6を加えてという具合になるけど・・・。

 ニコンF3+MD4は私テイストでシステムに加えたけど、このフィルム機材の選択をもっと考えれば、より小さく軽いシステムができる。例えばペンタックスMXとか・・・、そのあたりは各人のテイストで・・・・・・。さらに加筆すると、2台のボディは、同じメーカーであれば、といっても新旧レンズでマウントが一緒のニコンの場合だが、レンズの互換性があってすこぶるよいが、私の手元機材ではできないので見送った。来年あたりニコンがミラーレス一眼レフなどを発売すると可能になるかもな。

 理屈の上では、フィルム機材を加えた信頼できるハイブリッド・システムが使えそうだという見通しはできた。あとは実際に電気のないフィールドへ持ち出してみないとね。ホントにそんな辺鄙なところに行くかなぁー、だからこれはあくまで試論なのだけど(笑)。

 

注)

日沖宗広:プロ並みに撮れる写真術、1991年、勁草書房。

日沖宗広:プロ並みに撮れる写真術2、1993年、勁草書房。

 

SONYα6000、ZEISS Vario-TessarE F4/16-70mm ZA

OLYMPUS E-M1 MARK2、LEICA MACRO Elmarit45mm/F2.8

 

 

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番外編362. 二眼レフを中心にしたシステム

2018年05月21日 | Photographic Equipment

 日沖さんの本(注)のなかでユニークなシステムだと私が思ったのが、二眼レフを標準レンズに据えたシステム。なるほどこういう手があったかと当時思った。そこで実際に使うことはないけど、試みとして構成してみた。

二眼レフ:Rolleiflex、Zeiss Opton Tessar75mm/F3.5

ボディ:E-M1Mark2、

レンズ:M.ZUIKO DG 17mm/F1.8、LEITZ TELE-ELMARIT90mm/F2.8

 フルサイズ換算の焦点距離は、35mm、50mm、180mmの準広角-標準-望遠となり、標準レンズに二眼レフを使い、少し望遠系に配慮したシステム。

  このローライフレックスがシステムの要であり、二眼レフだから6×6サイズのフィルムを使います。もちろんリバーサルフィルムを使えば大変綺麗な色の画像が得られます。Optonと記載してあるのは東西ドイツが分断された当時の西ドイツ側の生産であり、東ドイツ製はJENAと記載されています。だから東西ドイツの記載をわざわざするぐらいだから、当然私の廉価版ローライフレックスは1950-60年代頃の西ドイツ生産。

 それに二眼レフは腰の位置で撮影することが多く、被写体に頭をさげて撮影するという格好が、どこか謙虚になったみたいで精神上心地よいところがあるのは不思議な感覚です。もう一つローライには、露出計代わりのデータが裏蓋に印刷されている。これが結構役に立つんですね。

 M.ZUIKO17mmは、老体著しいローライフレックスが故障したり、あるいはデジタルで広角側の画像が欲しい場合を想定した。接写は0.25mであり、通例のポストイットの150m×100mmサイズ(660PR-50Y)までなら接写可能。特にE-M1Mark2にZUIKO17mmレンズを付けたときの使い心地が軽快で、これ1本ですんでしまいそうなほど便利なフルサイズ換算で35mmレンズ。

 LEITZ TELE-ELMARIT90mm/F2.8は解像度はよいけどピントはマニュアル。ただしフルサイズ換算で180mmとなり、ちと焦点距離が長すぎる嫌いもあるので、45mmなどにすれば使い勝手はよくなる。なおE-M1のデジタルテレコン機能を使うと、この小ささで360mmになる。サンニッパというわけだ。マイクロフォーサーズの撮影素子が小さいということは、こういう機能が特性なのだ。

 いつもシステムにはオリンパスが登場するが、私のキヤノンは高性能ズームレンズシステムなので他社機材が介入する余地がない、ニコンはデジタルボディがない、というわけでいつもこれ!。

 WEBサイトをみると個々の機材毎のユーザー評価は多数見られますが、システムとして構成した提案が全くみあたらない。やはり一眼レフはレンズ交換ができることが最大の特徴なので、これを活かして小型軽量でリーズナブル且つ高性能なシステムで提案してみた次第。

 そしてフィールド調査に使える機材システムという視点で複数案を過去ログ(2018年4月22日、5月3日、5月13日)で述べた。ここでオリンパス機材にこだわるのは、建築調査で必須のデジタルシフト機能がついているからだということを付け加えておきます。

 小型軽量な機材システムですが、世界のどこへ旅に出ても、しっかり撮っておける構成ではあります。旅で出会った情報もまた一期一会。・・・ここまでは調子よく書いてきたけど、私のボロ・ローライフレックスはもう青息吐息状態。綺麗に写るときもありますが、半分ぐらいは露出の加減が違って真っ暗とか・・・。ほんまにこれ、もうええわっ・・。二眼レフ好きのシステムといったらよいかな。

 追補だが、複写するとき6×6ネガの画像を、それより小さなイメージサークルのデジタル機材で複写すると、ネガ本来が持っている解像度と比較すればデジタル複写の解像度は下がります。そこでスキャナーで等倍でスキャンする方法もあるが、これは色があまり良くない。やはり解像度は落ちるがデジタル機材でデュープした方が色はネガ忠実に出ます。

 さて京都も、土、日と寒い週末だった。こういうときは、外の光が綺麗だし撮影日よりだったかな。それにしても、この時期にこんな寒い日があったかとなあと昨年のことを思い出しているけど思いつかない。ハワイの火山が噴火するなど自然界の変化が激しい1年なのかもしれない。

 

注:日沖宗弘:プロ並みに撮る写真術2.-一人で仕事をする研究者・ライターのために、勁草書房、1993年

α6000,Carl Zeiss Vario-Tessat16-70mm/F4.0、ISO8000,焦点距離70mm,露出補正+1.7,f/8,1/125

 

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番外編359. 高画素≠高画質という論拠

2018年05月17日 | Photographic Equipment

  今日の画像は、ポジの複写で左側がフルサイズのEOS1DsMark3(2100万画素:フルサイズ)と見右側がFUJI FinepixS5(1234万画素:APSサイズ)のデジタル一眼レフで複写したポジ画像を拡大して比較したもの。画素数が違うのだから(gooの画像は解像度が低いけどモニターで見ると明快だし、右下のトタンなんかをみるとわかるのではないかな)一目瞭然、だから画素数が高い方が良い?。本当にそうなのか?

二つの機材が撮影したデジタル画像の撮影素子の面積は・・・

APSサイズは23.4×16.7mm=390m㎡

フルサイズは36×24mm=864m㎡

面積比で2.2倍である。

面積が違うからFUJIをフルサイズの面積に揃えみよう。

そしたら画素数はどうなるか?

FUJIは・・・

1234万画素×2.2倍=2715万画素

ちなみにEOSは・・・

EOS1DsMark3=2100万画素

 つまり撮影素子を同じ面積サイズに換算比較するとFUJIの方がEOSより画素数が高い結果になる。ブログ画像をみれば、FUJIの方が画素数が高くて解像度が低いということがわかるだろう。だから高画素≠高画質なのだ。

 つまり画素数が高い分1画素あたりの受光面積、そしてマイクロレンズも小さくなり、その結果読み込める光情報も少なくなる。当然アウトプットされた画像の解像度が低くなるということになる。

 つまりEOSは、撮影素子のマイクロレンズも大きく、FUJI以上の光情報を取っているわけ。それがブログ画面の解像度の差になっている。これは二次限空間上の話なので、電子工学以前の初歩的なことなのである。そしてブログ右側のFUJI画像はピクセルを揃えるともっと大きな画像になり、もっと解像度が低くなるのです。面倒だからそこまでしなかったけど。

 このあたりがデジタル機材の仕組み。だからプロユースのフルサイズ機材は、みな2000万画素台であり、それより大きくするならば撮影素子自体を大きくする方がよいことになる。フィルムでいえば中判フィルムというわけだ。解像度をあげたければ撮影素子の面積サイズを大きくすることだ。

今のオリンパスEM1Mark2(2177万画素:マイクロフォーサーズ)の撮影素子面積は・・・

17.4mm×13,0mm=226m㎡

これをフルサイズにするのには面積を3.8倍にする必要があるから・・・

2177万画素×3.8倍=8272万画素になる。

もうひぇーー、これでは安物のコンパクトデジタルカメラと一緒ではないか。確かに写り方にもそれと類似する点が見られるから特にオリンパス機材にこだわる必要もないわけだ。だから、もう画素数をあげすぎだと思うよ、まあ500万画素程度でマイクロフォーサーズは調度よいのだよ。

 つまり1画素の撮影素子が小さいからEOS1Dsの1/4程度の光情報しか届かないことになる。だから画素数をあげても意味がないわけ。そう考えるとマイクロフォーサーズの性格もコンパクトデジタルカメラと大いに類似してくる。レンズ交換ができるコンデジというわけだ。こう考えるとマイクロフォーサーズの魅力半減かも。さっさとオリンパスはしまってEOS1Dsをもっと使おうという気分になる。

 それを打ち破るのが裏面照射型撮影素子。前面にあった回路基板が背後にいったので、その分、光情報が取れるわけ。あるいは同じ光情報でよければ画素数をあげられるわけ。それがSONYα7シリーズとか、ニコンD850なわけ。

 だからやたらに画素数をあげればよいというものではないわけ。高画素≠高画質、つまり高画素と高画質はイコールではないということ。

さらにスマホでみると・・・

SONYの裏面照射型CMOSセンサー“Exmor RS for mobile”を積んだ2000万画素スマホだと、

撮影素子サイズが4×3mm=12m㎡とすれば・・・

フルサイズでは面積の72倍だから、フルサイズ換算の画素数を算出すると・・・

2000万画素×72倍=14億4000万画素

iPhoneだと1200万画素

1200万画素×72倍=8億6400万画素

もうスゲースマホカメラというほかないが、といってスマホがEOS1Dsより解像度が高いという話は聞いたことがない。つまりスマホは解像度が特段良いわけではない。ものすごい僅かな光で画像処理をしているんだろう。プログラムの力かな。iPhoneの画素数が低いのは、こちらの方が綺麗に撮れるというアップルの考え方だ。

ポジネガの複写をしていて、そんなことを考えていたのだった。 

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番外編358. ライカシステムかな!? 

2018年05月16日 | Photographic Equipment

 ハイブリッド・システムの続きで1台は機械式ボディーをの原則に従った。5月5日の画像と大して変わらない?、いや子細に見ればレンズが異なっている。そこにこのシステムの特徴がある。

ボディ:LEICA M4-P

レンズ:LEITZ ELMARIT28mm/F2.8

ボディ:オリンパスE-M1Mark2(他のEシリーズやPEN Fでもよい)

レンズ:LEICA DG SUMMILUX25mm/F1.4、LECIA DG MACRO-ELMARIT45mm/F2.8

  フルサイズに換算すると、28mm、50mm、90mmのシステムとなり、F1.4の明るいレンズがあり、マクロ撮影で文献複写もでき、広角-標準-望遠とそれぞれの焦点距離の基本のレンズで構成しており、フィールドのなかでどんな被写体が現れても一応撮影の役割を果たせるシステム。

  PanasonicのOEMレンズ2本を加え、一応LEICAと名のついたレンズばかりなので最もリーズナブルでハイブリッドなライカシステムかな!?(笑)。パナソニックは、ライカ社と技術提携をしているから、同じレンズマウントのオリンパスが意外にもライカ仕様になってしまう。もちろんドイツ製ライカシステムとは比較できないが、一応LEICAブランドだしリーズナブルな割に描写のよいレンズ群だ。

 特にELMARIT28mmレンズを使いたいためにこのシステムがある。このレンズの描写は過去ログ(2018年4月21日)にもアップさせているが、シャープだけど、ニコンのようなカリカリしたシャープさではなく上質のシャープさ、それでいてトーンが綺麗に出るレンズである。だからこれまで随分フィルムで多用した。中心となるレンズに費用はけちらないという前のブログ(5月12日)で書いた「原則2.主力レンズには良いモノを」、の典型だろう。

 それにこの28mmレンズは、マウントアダプターでE-M1などに付けられ、そのときは56mm/F2.8の標準レンズとして使える面白さがあり、デジタルのライツ古レンズもモノクロでは綺麗な画像だ。

 そんな2台のボディーを同時にぶら下げて歩くことをしてはならない。正解は、いつも1台だけぶら下げており他はリュックの中に入れておけばよい。 眼前にあっ!、望遠レンズが欲しい、といってリュックから取り出してレンズ交換などをする必要はまったくない。それならばズームレンズを付けておけばよいだけのことだ。

 要するに眼前にぶら下げているレンズで考え工夫して撮る、が原則。そこから違うアングルを発見することもあるし、さらにここは広角!、この場合は望遠レンズで!!、といったステレオタイプ化した考え方から脱却できるわけ。そこに単焦点レンズでシステムにしている意味があるわけだ。

 さて2009年、新宿のヨドバシカメラでパナソニックGF1というミラーレス一眼レフを初めて見て以来ミラーレス歴9年になる。その後既存の一眼レフに追いつけとばかりに、ミラーレス機材の進化につきあってきた。そして今、既存の一眼レフを追い越そうとしている。

 そんなミラーレス機を長年使用していて今も変わらない最大の欠点は、バッテリーの持ちが悪いこと。だから私はオリンパスE-M1シリーズにはバッテリーグリップを付けている。それを補うようにバッテリー不用の機械式ボディーがあってもよいではないですか、という知見なのである。

 さてニコン・アニバーサリーイベントでメンテナンスに出したFとF3の状況を尋ねた。大変混んでいるのであと一ヶ月かかりますとの事。都合三ヶ月となる。なんだぁ、いまだに機械式ボディの愛用者が沢山いるじゃないですか(笑)・・・。

 

α6000,Carl Zeiss Vario-Tessat16-70mm/F4.0、ISO6400,焦点距離70mm,露出補正0,f/5.6,1/125

 

 

 

 

 

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番外編350. 機械式ボディーのあるハイブリッド・システム

2018年05月05日 | Photographic Equipment

 くどい話になるが、機械式ボディーが必要だという日沖さんの本(注)の原則にこだわってみた。それでハイブリッド・システムができるだろうか。

 機械式ボディーとは、シャッターがメカニカルな機構であるから電気を使わない構造であり、フィルムさえ用意しておけば充電することも電池もいらず、いつでも使用できる。それが20世紀撮影機材の基本だった。もちろんピントはマニュアルだ。

 それで日沖さんの本にかかれてあった原則に従い、仮説的に手元機材でハイブリッド・システムを組み立ててみた。結果としてこのようになる。

デジタルボディ:オリンパスE-M1

レンズ;M.ZUIKO DG12mm/F2.0、LEICA DG Macro Elmarit45mm/F2.8

フィルムボディ:ライカM4-P

レンズ:SUMMICRON35mm/F2.0

 機械式のボディーがライカM4-Pにズミクロン35mm付きというのが肝。ライツは古くてもメンテナンスさえしていれば丈夫。

 この8枚レンズを使用したズミクロンは名鏡玉の誉れ高く・・・などと本に書かれてあるが実は写り方はコントラストが低すぎ、まれにシャープな画像を撮すときもあるが、光に左右されるなど気むずかしいレンズである。

 システムにF2.0レンズを入れるべしとする日沖さんの原則に従えば、それが2本あるから夜に強いのか。それにOEMも含めて一応ライカと名の付くレンズが2本あり、まあ画質はよいのだろう。またM.ZUKO DG12mmレンズは、大変シャープで綺麗な描写をするので、捨てがたいレンズだ。F2.0と明るいのでここで是非使いたい。

 こうすることで小さく軽量な広角-準標準-望遠(E-M1のデジタルテレコンバータで180mmまで望遠)システムとなり、当然接写可能。あとは小さな露出計(電池をいれておけば2年ぐらい使用可能)があれば便利。これなら地球上のどこにでも持ってゆけそうだということはわかる。

 ただし、現在のマイクロフォーサーズにも大きな欠点が2点ある。

 先ず背景のボケ方は、フルサイズと比較するとボケない。そこで45mm程度の望遠系レンズが必要になる。

 次いでミラーレス・デジタル一眼レフは、総じてバッテリーの持ちが大変悪いことが致命的だ。例えばオリンパスペンFは小さく、軽く、デザインも良く、単焦点レンズと組み合わせるのには好都合だが、1日2本はバッテリーが必要になる。またデジタル一眼レフ最先端をゆくSONYα7シリーズでも、バッテリーグリップを付けないとお散歩カメラかスタジオ機材かと思われるほどバッテリー消耗が早い。だから機械式ボディが必要だという理屈も成り立つことにもなる。目下バッテリーを気にせずに使える私の手元のデジタル機材は、唯一EOS1Dsしかない。だからフィールド調査は、いつもEOS持参になる。

 さてそれで、観光マップにも記載されていないエリア、そんなところのホテルにコンセントがないところは沢山あるし、沢木耕太郎さんのようにバスでヨーロッパを目指す放浪の旅などをするのか?。つまり辺鄙なところにゆく機会が、今後あるのかなという疑問も他方であるわけだが、そういうところでも使え、世界中どこにでも持って行けるのが機械式ボディを含むシステムではある。私は、これダイビングに持って行きますけど。

 それに一端旅に出たら、あのレンズが必要だったといってみても、取りに帰ることはできませんから、やはり予め合目的なシステムをつくっておくことが必要になるわけ。

 さて、このように何故単焦点レンズにこだわるかというと、小さく、軽く、概してリーズナブルで性能が大変良いという点にある。

 その他ズームレンズは、ズーミングして構図の収まりが良いところを探すなどあまり撮影者が動かないし、取りあえず何でも連写で撮っておくというビデオ撮影的な撮り方だし、思考の軸足は撮影後の編集に力点がある。他方で単焦点レンズでは、どの位置でどのように撮ったら一番良いかとか、構図の収まり方とか、いろいろと撮影時に考えるわけ。思考の軸足が撮影時にある。そこに撮影者の強い意識や意志や主張が介在しているのだろうし無駄カットを撮らないし、後編集が少ない。

 ズームレンズと単焦点レンズとは、そうした軸足の違いがある。だから静止画であれば、単焦点レンズでよかろうということになる。iPhoneだって単焦点レンズだ。

 一寸旅に持参したくなるシステム、フィルムはプラスXかトライXでいいでしょう。

 

注:日沖宗弘:プロ並みに撮る写真術2.-一人で仕事をする研究者・ライターのために、勁草書房、1993年

α6000,Carl Zeiss Vario-Tessat16-70mm/F4.0、ISO5000,焦点距離70mm,露出補正0,f/8,1/125

 

 

 

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PAN LIFE1526. α6000にビゾフレックス

2018年04月27日 | Photographic Equipment

 ライツマニアではないですがと、謙遜していてもレンズ50本も所有しているなんて記述を読むと、それは謙遜ではなく、やはり自慢だろう。そのあたりがライツマニアの生きがいであり、いやらしさだ。

 私の場合、精々4本のレンズと1台のボディぐらいしかないから自慢するほどではないが、デジタル機材を手にすると、ライツ機材が装着可能なので組み合わせてみた。

 α6000のボディにライツ・ビゾフレックス3型にヘクトール135/F4.5レンズを付けてみた。LEITZ機材に付けたビゾフレックスのボディは手動でレバーを下げると、ミラーが跳ね上がり、そのままシュッターを押すことができる。手動の一眼レフだ。ミラーレスの機材に、あえてミラーを付ける理由は希薄だが、α6000はすべて手動になると焦点合わせがピーキングか拡大表示なので見にくいわけだ。そこで被写体をダイレクトに見つつ、焦点合わせができないかなと考えた。

 結論はこのままの状態では使えない。ただしレバー先端の位置がシャッターの上に来るので、多分シャツター連動ネジでも付ければ使えそうだということがわかる。自分でつくるか中古カメラ屋に製品があるかもしれない。もちろんレンズをマウントアダプターを介して直接α6000に付けられるが。

 それでも、この面倒なシステムは格好が良い。写りはSONYプログラムだから、綺麗に補正してしまうだろう。でっ、これ持って街にでるなんざあ、周囲から珍奇なオッサンとみられるのがおちかな。レンズは200mm相当になり、京都市内では、精々50mm標準レンズか35mmのレンズでことたりるので被写体がない。

 最近フィルム機材などを使いたいと思うのも、Instagramなどにみられる輪郭がシャープで発色の良いデジタル画像に飽きているのかもしれない。フィルムも表現方法の一つなので、存在してくれた方が表現の可能性が広がってよいと思われる。何でもデジタルばかりでシャープで鮮明な画像ばかりみさせられては、こちらは飽きるわけ。

 そんなことを考えていたら、コロタイプの写真展が清水寺成就院で開催されている。コロタイプも古い写真製版技法だが、いまでも京都市内の便利堂が技術を保存しており、文化財の保存に用いられていると聞く。かって法隆寺金堂の障壁画もコロタイプでプリントされた画像を元に復元されたという実績がある方法だ。

 

OLUMPUS OM-D E-M1Mark2,LEICA DG MACRO-ELMARIT45mm,F/2.8

ISO4000,露出補正-0.3,f/11,1/100

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