みことばざんまい

聖書を原典から読み解いていくことの醍醐味。この体験はまさに目からウロコ。

#660 神の法第六戒

2021年08月28日 | 神の法
第6戒
堕胎

267~
Abortion
The Sixth Commandment
The Institutes of Biblical Law
Rousas John Rushdoony

◇◇

人工妊娠中絶に対する要求の基本は、命を神の下にではなく、国家の下に置こうとする非宗教家による国家統制にある。

中絶の裏の意味は、胎児にとどまらず、すべての人間の命に関連する。

中絶に対する要求は、その核心部分において無律法主義。

ある婦人グループが反中絶法の全面廃止を要求し、ニューヨーク州法廷公聴会に乱入した。

婦人グループは、「本体女性に関することを男たちが議論することに飽き飽きている」と訴えた。

「何の権利があって、あなたたち男性は女性が子どもをもうけて良いとか悪いとか言っているのですか」と、ひとりの女性が叫んだ。

この主張の論理は明白。

経験がないのだから男性は出産に関して法律を制定することができないという女性の主張。

つまり、法律と法制定者の両者における法的正当性のリトマス試験紙は経験ということ。

この論理からすれば、善良な市民は殺人に関する法律を制定することはできない。

なぜなら、善良な市民は殺人行為を経験したことがないから。

ヒューマニズム(および、経験宗教哲学)は、あらゆることを人間の経験という試験まで引き下げる。

結局、あらゆる法と秩序の価値を下げる。

女性のように子どもを産むことのできない男性でも中絶に関する法律を制定することはできる。

何故なら、法の原則は経験ではなく、神の法言(法でありことば)だからだ。