小説家、精神科医、空手家、浅野浩二のブログ

小説家、精神科医、空手家の浅野浩二が小説、医療、病気、文学論、日常の雑感について書きます。

真実は自分で見つけ出す他にないのである

2010-06-07 06:36:28 | 武道・スポーツ
さて、テニスでどうもよく打てないと悩んでいる人へ。コーチは、色々アドバイスするコーチもいれば、アドバイスの無効性を知ってて、しないコーチもいる。コーチのアドバイスは、外見から見ただけのアドバイスなので、コーチに言われた事をそのまま守ると上達しないし、むしろ逆に下手になることもある。本質を教えられないからだ。その一つに、グリップを握る位置を変えてみる、という、ほとんどのコーチが言わない事を提案してみたい。ほとんどのプレーヤーは、出来るだけグリップの先の方を握ろうとする。小指がはみ出してしまうほど、の握り方をしている人も、プロテニスプレーヤーにもいる。これは。当然のことながら、出来るだけグリップの遠くを握った方が、スイングする時、遠心力がついて大きな力を出せるからだ。この握る位置はもうクセになっていて、変えてみようという、発想すらない人もいるのではなかろうか。しかし長くテニスをしている人はグリップの握る位置との関連によって、スイングのフォームが完成されてしまっているのである。もしも、グリップの位置を変えてみたら、スイングに違和感を感じ、うまく打てないため、すぐにやめてしまうケースが多いだろう。グリップの遠い所を握る長所は、大きなスイングが出来て、ボールに力を入れやすい点である。しかし、短所もある。まず、グランドストロークではなく、相手が速いサービスを打って来た時には、大切な事は、振り送れず、打ち返すということである。打ち返せなくては話にならない。大きなスイングは、スイングの動作が大きくなってしまう。そのため、振り遅れやすいという欠点がある。レシーブの時には、短く持った方が、直ぐにラケットを引けるから、振り遅れしない、というメリットがある。しかし、グリップの遠くを持つという事が習慣になってしまっている人は、グリップを持つ位置によってフォームが出来上がっているので、レシーブでも、そのままグリップの遠くを持ってしまいやすいのである。グリップを持つ位置によって全体のフォームが出来上がってしまっているからである。
しかし。これは野球においては、何の問題も起こっていない。なぜなら、野球のバットは、グリップエンドという物があるから、どんなに長く持っても、グリップエンドを越してバットを握る事は出来ないからである。そして野球においては、打つ前に考える時間が十分あるからである。ホームランを打とうと思ったら、バットを長く持ち大きくスイングし、投手が豪速球だったら、振り遅れないためシャープなスイングで当てる事を第一に考えるべきだから、バットを短く持ってスイングすればいいのである。だから、野球においては、バッターは、バットを長く持ったり、短く持ったりして調節する事を誰でも考えているから、両方の練習をしているため、バットを長く持ったスイングのフォームも出来ているし、短く持ったスイングのフォームも出来ているのである。しかしテニスのラケットは、野球と、この条件が違う。物理的にまずグリップエンドが無い。また相手がどんな速さの球を打ってくるか、予測できない。そのため、グリップの長さを調節するということも出来ない。し、一定のフォームが身についている以上、そのフォームで打つしかないし、また、そうした方がいいのである。テニスはグランドストロークの打ち合いでは、野球のように待つ時間がなく、休みなく打ち合い続けるからである。ここで上達に悩む人は、グリップをあまり長くし過ぎないで、やや短く持ってみるという事をしてみるといい。これは、極めて簡単に出来ることである。グリップを長く持ってスイングしている人は、ラケットに頼った打ち方のフォームが完成されてしまっているケースがあるから、これは、フォームの根本的な見直しである。グリップを短く持つと、今までとは、フォームの感覚が全くといっていいほど違ったものになる違和感を感じるだろう。そして、テニスでは、小指がはみ出してしまうほど、遠くを握るより、小指も全部、入れた五指で握った方がいいのである。そもそもテニスのラケットは、テニスという運動にもっとも合理的なように作られているのである。五指で握ったスイングこそが、基本のスイングなのである。小指がはみ出してしまうような握り方では、正しいスイングより、手首でラケットを振り回す、クセのあるスイングになってしまっている事がある。勿論、手首のスナップを利かすスイングは、大切だが、それは、ラケットを五指で握った通常の握り方で、出来るようでなくては、本当の手首のスナップを使ったスイングとはなっていない、といえる。ラケットを短く持つと、フォーム全体が変えられてしまうから、かなり抵抗を感じる。しかし、ここで諦めないことが大切である。ラケットを短く持つと、大振りできなくなり、力を入れずらい、という事が起こったら、それは今までの自分のフォームに間違いがあったという事である。正しいフォームが出来ていれば、通常の握り方でも、十分、力が入ったスイングが出来るはずである。動画などで見ると、コーチは、ラケットを長めに持とうと、短めに持とうと、余裕綽々で打てる。それは、テニスのスイングの動作に誤りがないからである。

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