日差しが暖かく、ようやく春めいてきましたね。
昨日、ハロー通訳アカデミー主催の通訳案内士 2013年度 合格祝賀会に参加してきました。
前にも書きましたが、僕はハロー通訳アカデミーが開校してしていたころには、通学したことはありませんが、教材を安く買って利用したり、植山先生の講習会やメルマガを読ませて頂き、随分参考にさせていただきました。
その縁で、合格祝賀会にもお招きいただいたのですが、なんと無料!です。
来賓の国会議員の有田芳生先生や、全日本通訳案内士連盟の理事長の松本美江さんとも色々とお話することが出来ました。
また、志を同じくする意識の高い新合格者の皆さんと、情報交換したり、何人かの方々とはお互いの連絡先を交換し合ったり、と大変有意義でした。
思いもかけず、合格者としてスピーチをする機会を与えていただきましたので、
1、中高年のおやじサラリーマンが通訳案内士試験を受験するようになった理由。
2、ハロー通訳アカデミーと私との関わり。
3、仕事としての通訳案内士として、私が考えていること、これからやっていきたいこと。
の 3 つについてスピーチさせて頂きました。
1、については、僕が日頃からずっと考えていることですので、少し長くなりますが、スピーチでお話ししたことを引用させていただきます。(以下、スピーチの内容です。)
『通訳案内士試験を受けようとした動機についてです。
英検やTOEIC ですと、受験者はお若い方が多いですが、通訳案内士試験では、合格者は、40代、50代の私と同世代の方が半数以上を占めると聞いております。
私は1982年に大学を卒業し、なんの躊躇もなく、社名は申し上げられませんが、いわゆる大企業に就職し、そのまま30年以上もずっと同じ会社で働き続けております。
典型的な会社人間で、会社が一つの完結した小宇宙のようになってしまっています。私と同年代の会社勤めの方はほぼ同じような状況かと思います。
しかし、私の場合は、入社して5年間は国内の営業をやりましたが、その後は海外営業部というところで、外国のお客さんの相手ばかりしてきました。
若いk頃は、特に欧米に憧れがあり、しょっちゅう欧米に行き、文化やライフスタイルをまねたりしました。また、海外からくるお客さんを、商談が終わったあとで、鎌倉や富士山だけではなく、露天風呂に連れて行って裸の付き合いをしたり、屋台で日本酒を飲み、おでんを食べたりし、喜んでもらうのが好きでした。
そうすると外国人は今度その地に出張すると、その地でしか味わえない面白いところへ連れて行ってくれます。そんな風にして外国人とコミュニケーションを築くのが好きでした。
海外駐在も経験し、仕事で訪れた国は40か国以上になります。
ずっと海外志向が強かったですが、そんな中で、中年になったある日、ふと日本の文化・歴史について全く説明出来ない自分に気が付いて愕然としました。
そんな時に知ったのが通訳案内士試験です。試験の要件が、語学力だけではなく、日本の文化・歴史・事象を理解し、説明出来ることですので、自分が置き忘れてきたことを勉強するいいキッカケだと思いました。
また、もう一つの理由としては、変化の激しい今の時代にあっては、どのような大企業でも安泰ではありません。ソニーさんやパナソニックさんのような会社でもそうです。会社が倒産しないまでも、自分の手がけていた事業が組織の論理によって撤退させられたりする例はざらにあります。私も自分の手がけた海外での事業を自ら撤収する苦い経験をしました。
会社勤めのサラリーマンは、小さなことでいちいち不平を言っていては務まりませんが、会社や組織が自分の価値観とあまりにもかけ離れた方向に進もうとするようになったとき、会社や組織にべったり隷属するのではなく、いざとなればこれが出来る、という、逃げ道と違う意味での、積極的にやりたいことのオプションを持つことは、閉塞感を持って一度しかない人生を生きるよりも、ずっと前向きに明るく生きられると思います。
釣りバカ日誌の浜ちゃんは私と同じ会社勤めのサラリーマンですが、プロの漁師としても生きていけますよね。浜ちゃんは決して暗く毎日を送ってはいませんね。
通訳案内士としてその道一本で生きている方には甘いとお叱りを受けるかもしれませんが、自分にはこれも出来るという何かを持つことは、人生の幅を広げ、明るくしてくれます。』
・・・長くなりましたので、今日はこの辺までにします。
私は大学生…ではなく、残念ながら40代の女性ですが(笑)、特に1.の「中高年で受験したきっかけ」の部分に共感をおぼえ、またこれから受験しようと考えている私にとって、大きな励みになりましたので、一言お礼を…との思いでこれを書いています。
「何の疑問もなく就職し、数十年同じ仕事で…」私も同じです。少し世代にずれがあると思いますが、私が就職した時も、まだバブル崩壊の前でした。
私の場合は、仕事に満足して続けて来たという訳ではなく、とりあえず就職し、そのうち子供ができ、休業制度などがあったから、なあなあと続けて来た感じです。(つまり公務員です)
もう一つの理由は、転職に値する技能を持ち得ていない→つまりそのための努力をしてこなかったからです。そこが私の人生のモチベーションの低さです。結局、何もやれることがない…その無力感が、幸せ感のなさにつながっている感じです。と、自分の人生の愚痴のようになって申し訳ないです。
私の職種の人は、ほほ100%定年まで勤めることが前提にあるようです。もし、私がこの歳でやめるって言ったら、「頭おかしいんじゃない?」…でしょう。
まあ子供もいるし、まだまだ自分の生活だけ考えて生きれる時ではありませんので、そこらへんも踏まえて人生の選択をしていかなければなりませんが、多くの周囲の方がおっしゃる「退職したら好きなことしよう」というのには、どうも納得できないのです。
浜ちゃんのお話も書いてありましたね。
私も少し前に気付いたんですよね、人生で肝心なことを見逃して生きてきた…「幸せに生きる」。皮肉にも、子供達の不登校などを通していろいろなことに気付く結果になったわけですが。
私にとっての幸せは、退職後に外国を旅行する、別荘を買って優雅に生活する?…いえ…今まで生きてきた経験を生かして、何か人や動物や…地球のために喜んでもらえることをする。
外国語が好きなので(勉強不足で使えませんが)、それを活かして何かできれば本当に幸せだと思い、通訳案内士も目指そうと思った次第です。(昔は、ガイドは観光客=遊びにくるお金持ち、の相手をするものだから、私にはそぐわない、と思っていましたが、そうではありませんよね)
一言お礼を、のつもりが、長くなって恐縮です。私の勉強(仏語)ももっぱら車中でCDですが、貴殿のお話によると通訳案内士の勉強にもその方法が活かせそうですね!
計画的に努力することが苦手な私なので、どうなることやらですが、これからも、このブログを時々読ませていただき、参考に、励みにさせていただきます。
合格、本当におめでとうございました!
ぴいちゃんさん
はじめまして。通訳案内士合格祝賀会のスピーチの動画と私のブログをご覧いただいた上に真摯なコメントをいただき、ありがとうございます。
スピーチの方は、祝賀会の主催者のハロー通訳アカデミーの植山先生から、思いもよらず、機会を与えて頂きました。 が、植山先生から5分前後と言われていたのを、長々と10 分以上喋ってしまい、しかも暗記もしておらず、お恥ずかしい限りです。
しかし、現在私の考えている、ありのままをお話したつもりです。
ぴいちゃんさんは、お仕事と子育てもされ、私からみれば、十分にがんばっていらっしゃると思います。職場の状況や会社や勤務先によって少しは違うかと思いますが、安定した仕事に就かれていて、見かたを変えれば、うらやましいと思う人もいるかもしれません。
それでも、もし自分で好きなこと、やってみたいことがあれば、人生一度しかありませんので(ブログでも書きましたように最近近親者を亡くしました。)チャレンジされるのは素晴らしいと思います。
しかし、本当にやりたいこと、好きなこと、あるいは得意なことでないと、私だけかもしれませんが、長続きしません。私は三日坊主で投げ出したものが沢山あります。また、人間、食べていかなければなりませんので、俗な話ですが、それで食べていくだけの収入を得ることが出来るか、あるいは、その収入がほとんどなくても、別の収入があるか、預貯金があるかなども考える必要があります。
浜ちゃんは、魚釣りはやりたいこと、好きなことであり、得意でもあり、その気になればその腕で食べていくこともできますね。
私を巡る状況は公私ともに日々変化していますので、(人生いつ何があるか分かりません。)通訳案内士はやりたいと思いますが、それで食べていくのかまではまだ決めておらず、実力も足りません。今は現在の職を自分なりに一生懸命に取り組みながら、すこしづつ英語の勉強を継続している状況です。とりとめのないご返事ですみません。
その辺の今後の状況も書ける範囲でブログに書いていくつもりですので、またブログに遊びに来て下さい。
終生30歳