昨日、ハロー通訳アカデミー通訳案内士合格者講習会に参加してきました。
現役トップ通訳案内士の山本美江さんの講演があり、ためになりました。山本さんはJFG (全日本通訳案内士連盟)の理事長もされており、著作も多数あり、通訳案内業の置かれている問題についても話されました。
どの業界でも、官僚と企業の癒着は大なり小なりあるものですが、旅行業界はその中でもひどいですね。
旅行業界の巨人は JTB ですが、JTB は海外からの旅行者(インバウンド)のツアーの経費を安くあげて儲けるために、通訳案内士の数を出来るだけ増やして、日給を限りなく安く抑えたい。
通訳案内士は国交省管轄の国家試験ですが、JTB は国交省の格好の天下り先で、強い発言権を持つので、国交省に圧力をかけ、通訳案内士試験を事実上の骨抜きにして、通訳案内士の数を増やしにかかっているという分かりやすい構図です。
現在でも、JTB は通訳案内士の資格をもたない、いわゆるヤミガイドを多数使っており、本来は取り締まるべき監督官庁の国交省は、何もしないで放置しているばかりか、裏で助長するようなことをすることをしています。
警察官が泥棒もやっているのですが、他の業界も同様なこともあるにせよ、これほど構図が鮮やかな業界も珍しいですね。
ヤミガイドでも罰せられないし、有資格者よりも稼げるとなれば、だれも真剣に資格を取ろうと努力しなくなります。正直者がバカをみるというのは、誰が考えても健全ではありません。
この業界には唖然としますが、といって、通訳案内の仕事そのものはやはり外国人に正しく日本を理解してもらう意味で、意味のある重要な仕事だと思います。正規の通訳案内士も、ヤミガイドに負けないように努力しなければならないのは当然です。(本来ならば、国交省の管轄でなく、外務省あたりが、パーティばかりに税金をつぎ込むのではなく、それこそ国策として真剣にやらなければならないことです。)
他のどの国でも、自国の歴史や文化を大切にし、それを理解してもらおうと努力しています。ブータンのような小国であっても。。。
どうも僕の知る限り日本だけが自らが自らを貶しめているような気がしてなりません。
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