活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

三法印(さんぼういん)再考1

2016年04月03日 | 仏教

「三法印(さんぼういん)」 とは、三つの 「法印」、仏法のしるし(仏教と他教を

区別する特徴的標識)です。

即ち、「諸行無常、諸法無我、涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)」 の三つを指します。

 

「新三法印」 として、私は 「実相無相、不知生、本来成仏」 を提示させて頂きます。

先ず第一の 「実相無相」というのは、おシャカ様が弟子の「摩訶迦葉(まかかしょう)」 に

「法 」を伝えた時に発したお言葉です。

 

「実相」 というのは、本当の相(すがた)ということです。

本当の相は 「無相」 なのです。

「想が無い」 ので認めることが出来ないのです。

それを 「事実」 として認めるべきものは、何もないといっているのです。

 

「実相の正体を見極めてみれば 「人(にん)」 として、〈 「人」 とは自己の事です 〉、

「法」 として、〈 「法」 とは形のあるもの無いものに拘わらず、一切の存在している物という事です 〉

一切のものが本当に失くなるということです。

 

「人(此の物)」 がある為に 「法」 の存在を認めるわけですから、

「人(此の物)」 が失くなれば、一切の 「法」 という相手もなくなるということです。

 

「今」 という自分をふりかえってみる習慣が 「人(ひと)」 にはあります。

「今の事実」 は 「今の事実が事実として、今、ここにある」 ということです。

 

この 「事実」 は、古今東西不変のことです。

 

三法印 2015/7/10