活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

「苦」について

2016年04月09日 | 法理

「苦」 というものを感じる時は、自分と離れたものを認める時です。

これは、「苦」 でも 「楽」 でも同じことが言えるのです。

したがって、私たち衆生の修行は苦しみがあるから安心(あんじん) を

求めるという事では間違いなのです。

 

「苦の時は苦だけ」 ですから、「苦」 というものの中には

針で突いたほどの安心(あんじん) というものも入る余地は

ありません。

 

ですから、安心(あんじん) を求める事が 「苦」 になる訳です。

道の修行においては、

「苦に成り切ってしまいなさい」

と、強調するのです。

 

すなわち、

「そのものに成る」

という事です。