「坐禅」をしていて、考えてはいけないということは
ありません。
よく基本に戻って考えてみる必要はあります。
どういうように考えるかというと、おシャカ様が息子の
羅睺羅尊者(らごらそんじゃ)にお話になった「調心の法」
というものがあります。
今で言えば「随息(ずいそく)」というようなことです。
道元禅師はそのことを欠気一息(かんきいっそく)と示されました。
一回息を吸って、そしてスッーっと吐き尽くす、そういうことを
繰り返し繰り返し、静かにそれを続ける。
これが「調心の法」です。
そのうち呼吸か整ってきます。
とめどもなく起こって来る、とりとめのない自分の意識や考え
というものを整理していくように、そういうことを自分で考えて
行っていけばいいのです。
そうしていくうちに「坐禅が坐禅の要領をわからせてくれる」
ものです。
自分で分かるのではありません。
「坐ることが、坐る要領を教えてくれる」いうことです。