活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

「仏道」 再録2

2016年04月27日 | 仏教

似て非なる修行はたくさんありますが、「仏道」 というのは

「本来迷っていないことを知る」 ということ以外にありません。

 

迷いを失くそう、あるいは今の自分の状態は自分自身で見ても

あまりよろしくないから修行によってもっと満足出来るような

自分に変えていこうと考えてしまうと 「習学」 になってしまいます。

 

よく考えてみて下さい。

「六根(眼・耳・鼻・舌・身・意)」 のうち、どこに満ち足りないところが

あるかということです。

 

足らないところはどこにもありません。

それでいて何か満足しきれないものがあるということになると

「妙体」 という以外、何も言いようがないということになるわけです。

 

人生の問題とか、人間(にんげん)関係の問題というのは、全部

「人(ひと)」 というものを 「土台とした考え方」 です。


ものが分からないとか、どうなるのだろう、というのは全部 「人」 という

ものを立てた上での考え方ですから存在すると思っているのが

間違いなのです。


間違いの上に立った考え方というのは全部間違いです。

そういう事を 「法理」 として十分納得した上で修行をして頂きたいと思います。