テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 世界の始まりは、この一冊! ~

2024-05-26 22:03:35 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 わわゥ! あかいィ~!」

「がるる!ぐっるるがる……!」(←訳:虎です!真っ赤だねえ……!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 思い切りよく、赤一色に染め上げられた表紙の文庫本……

 その正体は、はたして?

 という訳で、さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪  

  

 

 

            ―― 緋色の研究 ――

 

 

 著者はアーサー・コナン・ドイルさん、

 原著は1887年に発行されました。

 英語原題は『A STUDY IN SCARLET』、

 ↑上の画像は、東京創元社さんから創立70周年記念を機に刊行された

 『70th Anniversary Cover版 緋色の研究』ですよ。

 

「あはァ! それでェ~あかいろッ!」

「ぐるーるっるるがるる!」(←訳:スカーレット色なんだ!)

 

 写真に撮ってしまうと、

 スカーレット=深紅色が出にくいようですね。

 肉眼で見ると、色味がはっきり朱赤より紅赤に寄っていると判ります。

 もう一度、帯を付けて、撮り直してみましょう――

  

 はいっ! 今度は紅色っぽさが出ました!

 (少なくとも私ネーさのPCのモニターでは)

 では、あらためて御紹介いたしますよ。

 我らが名探偵、偉大なるシャーロック・ホームズさんのデビュー作にして、

 ”世界を変えた”傑作『緋色の研究』です!

 

「おおげさじゃないィ~のですゥ!」

「がるるるぐるる!」(←訳:ホントに画期的!)

 

 科学の視点から犯罪を捜査する=科学捜査が

 世界の常識となったのは、ホームズさんの活躍譚があったればこそ。

 

 この『緋色の研究』で、

 レストレード警部とグレグスン警部に嘲笑されながらも

 ホームズさんが取り組むのは、

 空き家の死体の謎です。

 誰が? どうやって? どうして?

 現場に残された小さな、しかし重要な物証を手がかりに、

 ホームズさんが解き明かしてゆく”真相”とは。

 

 また、この物語は、

 ワトスン博士の再生の物語でもあります。

 

「しんあいィなるゥ~わとすんくんッ!」

「ぐるがるぐっるるる!」(←訳:境遇最悪だったんだ!)

 

 大英帝国の繁栄の陰で、ワトスン博士、

 貧乏クジを引きまくっていた、というべきでしょうか。

 

 やっとの思いで医師になったのに、

 医院を開く資金に恵まれず、軍医に。

 軍医になったら、配属されたのはインドの部隊で、

 長~い船旅の末にようやく任地へ……

 え? 部隊がいない? 先発しちゃった?

 自分で追いつけって命令されたけど、

 そこ敵地だよ? 戦闘中だよ?

 なんとか追いついて任務に就いたら、

 は? 今度は別の連隊に転籍?

 でもって激戦で大ケガ?

 助け出されて病院に送られて、

 そしたら次は腸チフスで重態?

 

 ……生命を落とす瀬戸際から、

 英国へと送還されてきたワトスン博士でしたが、

 彼を援けてくれるような家族親族は一人もおらず、

 満身創痍の身には、夢も希望もなく。

 

 ホームズさんと出会わなかったら、

 ワトスンさんは、いったい、どうなっていたことか。

 大都市ロンドンの片隅で、

 泥に埋もれ、飲み込まれてしまった可能性は

 非常に高いのでは……?

 

「うむゥ、まッたくゥ!」

「がるるぐるるがるる!」(←訳:奇跡の出逢いでした!)

 

 深町眞理子さんの訳文で読む

 19世紀ロンドンの、

 救いと再生の物語は、

 21世紀の現在も輝き続けています。

 未読の方々は、ぜひ、

 本屋さんの文庫コーナーで

 紅色の表紙の記念カバーを探してみてくださいね~♪

 

 

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