テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 光の描き手たち ~

2024-06-12 22:03:55 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うむッ! ほれいざいィ、よしッ!」

「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!飲料よし!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 6月中旬だというのに、気温は30℃超えの場所も……!

 熱中症対策として飲料と保冷剤を冷蔵庫に備蓄したら、

 さあ、(できれば涼しい室内で)読書タイムですよ。

 本日は、こちらのノンフィクション作品を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― 大人のための印象派講座 ――

 

 

 著者は三浦篤(みうら・あつし)さん、

 2024年3月に発行されました。

 『Le mode de vie des impressionnistes』と仏語題名が付されています。

 

「いつもォ、だいにんきィ~でス!」

「ぐるるるるが~るぐる!」(←訳:展覧会には長~い行列!)

 

 ええ、そうですね、

 《印象派》の画家さんは、作品は、イマ風に言えば、

 世界中で大人気のコンテンツ、

 ということになりましょうか。

 

 しかし。

 著者・三浦さんは、御本冒頭の『はじめに』で

 問いかけています。

 まさに『しかしながら』と。

 

    印象派に対する理解は

    通り一遍過ぎるのではなかろうか。

 

    やや美化され、

    英雄視され過ぎてはいないか。

 

 つまるところ、

 ”彼らについて、私たちはどれほどのことを知っているのか”

 ですね。

 

「むゥ~…そうゥいわれるとォ~…」

「がぅっるるぐるる~…」(←訳:ちょっぴりだよね~…)

 

 第1部『さまざまなる女たち』

 第2部『経済と政治における闘い』

 第3部『評価と名声を求めて』

 

 と、3部で構成された本文では、

 画家さんたちの私生活、

 女性への接し方、社会への視線、

 売れる画家になりたいという願望、

 画商との結びつきや

 グループ展のその後等を活写して、

 《印象派》の実像を追求しています。

 

 その中で、際立って大きな存在となっているのが、

 エドゥアール・マネさん、でしょうか。

 

 現在、印象派展に参加しなかったマネさんは

 《印象派》に属さない画家とされているのですが、

 その影響力の大きさは無視できません。

 

 また、

 モネさんやドガさんに比べれば

 知名度の点でやや劣るギュスターヴ・カイユボットさんも

 隠れた重要人物、なんですね。

 

 カイユボットさんがいなければ、

 組織力・調整力を発揮してくれなかったら、

 印象派展は、おそらく、成功しなかった……

 そして、

 国家に遺贈したカイユボットさんのコレクションが、

 オルセー美術館の

 印象派コレクションの中核になっている、と。

 

「かいゆぼッとさんッ、ぐッじょぶゥ!」

「ぐるるるる!」(←訳:ありがとう!)

 

 《印象派》の画家さんたちと周辺の、

 複雑に絡み合う相関図。

 

 収録されている図版資料、

 特に肖像写真は初めて目にしたものも多く、

 見入ってしまいましたよ

 (本文252ページの、セザンヌさん65歳!)。

 《印象派》大好きな方々、

 アート好きな活字マニアさんは、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

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