テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

書籍コレクターも涙する?

2011-10-30 23:24:53 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 トンガリ帽子を誇らしげに被って練り歩く
 ハロウィン仮装のチビっこたち~♪
 微笑ましく眺めておりましたら……
 おや?
 ネクタイとブレザーで正装している男の子も?

「こんにちわゥ、テディちゃでスッ!
 ネーさッ! あれはァ、しちごさんッ、なのでスよゥ!」
「がるる!がるぐるぐるぐるぐるー!」(←訳:虎です!お詣りしてきたところだよー!)

 あらま、七五三の参詣帰りのお坊っちゃま、でしたか。
 そういえば、千歳飴の袋を持っていますね。
 おめでとう七五三キッズ!
 《寿》オーラのお裾分けをいただいて、
 本日の読書タイムは……
 活字マニアには幸せのひとときとなる
 こちらの御本を、さあ、どうぞ~!

 


 
            ―― オックスフォード古書修行 ――


 
 著者は中島俊郎さん、2011年9月に発行されました。
 『書物が語るイギリス文化史』と副題が付されています。

「ふァ~、いんぐらんどゥ♪」
「がるるぐるがる!」(←訳;大学の街だねえ!)

 英国の古都・オックスフォード。
 大学都市として知られるこの町の名は、
 私たち日本の活字マニアにも親しみ深いものです。
 オックスフォードのカレッジで教鞭をとった
 『アリス』のルイス・キャロルこと数学者のチャールズ・ドジスン先生、
 『指輪物語』のJ・R・R・トールキンさん、
 『ナルニア国ものがたり』のC・S・ルイスさん……。
 オックスフォードを舞台にしたミステリ、小説も、
 たくさん邦訳されています。

 その学究都市へ、
 現在は甲南大学文学部英語英米文学科の教授さんである著者・中島さん、
 いそいそと旅立ちました。

  『待望の在外研究! ついにオックスフォードへ降り立った』

 と、御本の冒頭に記すほど、
 待ちに待った滞英生活の始まりです!

「ざいがいィけんきゅうッ??」
「ぐるがるがるぐる~?」(←訳:留学みたいなもの~?)

 そうね、
 在外研究というのは、
 大学などで教職の任に就いておられる学者さんが、
 助成金を得て(自費の場合もあります)、
 海外で有益な研究を行ってくる、という制度です。
 期間は通常一年間、だそうですよ。

 副題にもありますように、
 英米文学者の著者・中島さんの研究テーマは、
 イギリス読書文化の営みと文化史。
 となれば向かうは――

「あめりかはァ、ぱすッ!でスねッ!」
「ぐるがるぐるるがるるる~?」(←訳:ケンブリッジじゃダメ~?)

 ケンブリッジじゃなくて、ロンドンじゃなくて、
 やっぱりオックスフォード!
 大学から遠からぬ街に
 心地良い住居を確保して、
 いざ、出陣!
 古書オークションへ!

「……おーくしょんッ??」
「ぐるがるー?」(←訳:研究はー?)

 もちろん、本道たる書籍の歴史、
 印刷技術や流通が発展してゆく経緯、
 時代によってどんなジャンルの書物が流行したか、
 等の研究も詳細に書き込まれているのですが、
 この御本でと~っても面白いのは
 枝道、脇道での出来事、なんです。

 友人から託された資金を懐中に、
 ウォルター・スコットの小説集を落札すべく、
 オークション会場の一隅に陣取る中島さん。
 お目当ての本の競りが開始!
 豪華なセット本は、はたして手に入るのか??
 結果は……?

 或いは、
 古書展で出会う、ユニークすぎる書痴おじさんたち。

 英国からちょっと遠征して、
 ドイツのブックフェアへお出掛けしてみたりして。

「なんだかァ、たのしそうゥッ!」
「がるぐるがる~る♪」(←訳:本を巡る旅だね~♪)

 古書修行なんて、地味……に見えちゃうかもしれませんが、
 活字マニア諸氏、
 書籍コレクターさん、
 挿絵本愛好家さんにとっては、
 こころはずむ一冊です!
 錦秋の『読書週間』に、ぜひお読みくださいな♪

「ほんやさんにィ、すみたいッ!というまにあさんはァ~」
「がるる!」(←訳:必読!)

 

 
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