「こんにちわッ、テディちゃでス!
わおおゥ! みやざきィさァ~んッ!」
「がるる!ぐるるが~る!」(←訳:虎です!ゴジラく~ん!)
こんにちは、ネーさです。
今日33月11日は、忘れられない悲しい日……ではありますが、
宮﨑さんの鳥たちと、山崎さんのゴジラくんは
アカデミー賞受賞という喜びを運んできてくれました。
惜しくも受賞を逃した『PERFECT DAYS』にも全力で拍手を贈りつつ、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― イギリスのお菓子と本と旅 ――
著者は北野佐久子(きたの・さくこ)さん、
2023年12月に発行されました。
『AGATHA'S MYSTERY GOURMET』と英語題名が、
『アガサ・クリスティーの食卓』と日本語副題が付されています。
米国や英国のアカデミー賞で、
或いはTVドラマを対象とする数々の賞で、
没後50年近くを経た現在でもたびたび目にするのが
『原作 アガサ・クリスティー』という表記ですね。
「ふァいッ! えいがもォ、どらまもォ、だいにんきィ!」
「ぐるがるぐる~!」(←訳:毎年新作公開~!)
この御本で、著者・北野さんが紹介しているのは、
クリスティーさんの作品に登場する
食事やお菓子、食文化、習慣などの
《英国の暮らし》。
近年、日本でもすっかり有名になった
アフタヌーンティーにつきもののスコーン、
ビクトリア・スポンジケーキ、
英国料理を代表するヨークシャー・プディングや
ポークパイなどの各種パイなどは、
重要な、そして作品に不可欠な、
小道具以上のもの、と言えましょうか。
「でもォ、びッくりィしまスゥ!」
「がるるぐる!」(←訳:写真で感心!)
本文部分で掲載されているのは、
例えば、
『三幕の殺人』(1934年)に描かれている
スコーンとゆで卵のランチについての解説と、
スコーンのレシピ……といった具合なんですけど、
時として
図版や写真に、えっ!と驚かされたりもします。
本文148~151ページでテーマになっているのは、
短編集『火曜クラブ』の中の一篇『毒草』で
物語のキモとなるハーブの一種
『ジギタリス』……!
画像を拝見するのは初めてですが、
英名『フォックス・グローブ』の、
釣鐘型の花はとても美しく、
薬効とか毒性とか、
あんまり感じられないんですけど?
「ようゥちゅういィ、なのでス!」
「ぐるがるるる!」(←訳:危険ですから!)
他に、
ミステリ作品の”現場”として
ひっぱりダコのダートムア。
『マギンティ夫人は死んだ』の
シュガー・カッター(シュガー・ハンマー)。
『復讐の女神』のチョコレートケーキ。
『五匹の子豚』のビール。
と、クリスティさんのファン諸氏さんの
読書ゴコロがムズムズするアイテムが
ページを捲る度に飛び出してきます。
現実の世界とクリスティさんの世界を旅しながら、
英国の食&食文化を語る一冊は、
クリスティさん好きな御方はもちろん、
英国好きな活字マニアさんにおすすめですよ。
午後の読書……いえ、ティータイムのお供に、
皆さま、ぜひ♪