テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 魔法の呪文は、11文字? ~

2024-03-08 22:04:19 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 みずきィせんせいィ、はぴばすゥでいッ!」

「がるる!ぐるるるるるがーるるる!」(←訳:虎です!102回目のバースデイ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日3月8日は、国際女性デーで、ミモザの日で、

 漫画家・水木しげるさんのお誕生日!

 ミモザの花(花言葉は『感謝』)に水木先生を偲びつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

             ―― 11文字の檻 ――

 

 

 著者は青崎有吾(あおさき・ゆうご)さん、

 2022年12月に発行されました。

 『PRISONER OF WRITING』と英語題名が、

 『青崎有吾短編集成』と副題が付されています。

 

「ふむむむむゥ! とりッきィ~!」

「ぐーるるるぅ!」(←訳:マーベラスぅ!)

 

 『体育館の殺人』『水族館の殺人』『図書館の殺人』

 『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』と、

 ミステリマニア諸氏を、えええ? あ! 嘘ぉ!と驚かせてきた

 著者・青崎さん。

 

 青崎さんのデビュー10年を記念するこの御本には、

 『加速してゆく』

 『噤ヶ森(つぐみがもり)の硝子(がらす)屋敷』

 『前髪は空を向いている』

 『your name』

 『飽くまで』

 『クレープでは終わらせない』

 『恋澤姉妹』

 『11文字の檻』

 という、短編8作品が収録されているので、す、が……

 

 なんといっても、

 表題作『11文字の檻』が素晴らしい!

 

「やんやッ、やんやッ!」

「がるるるぐるぅ!」(←訳:拍手喝采ですぅ!)

 

 物語は、現代もしくは近未来の、

 某国の更生施設……

 

 いえ、ズバリ言ってしまいましょう、

 東土(とうど)と呼ばれる国家の、

 ”監獄”が舞台です。

 

 縋田(すがた)さんは、

 或る日拘引され、

 目覚めた時には……牢の中、でした。

 

 これが、実に不思議な、規格外の監獄のようで。

 

「(ひそひそッ!)でられるゥんでスよゥ!」

「ぐるるるるがるるる!」(←訳:11文字を当てれば!)

 

 11文字の、パスワード。

 

 それを的中させたら、

 出所が認められる。

 

 大手を振って、外へ、出てゆける。

 

「とうぜんッでスがァ~」

「がるる!」(←訳:超難問!)

 

 パスワードは、11文字の日本語。

 考えられる組み合わせの数は、単純計算で

 2297の11乗。

 想像を絶する数の組み合わせの中から、

 縋田さんは、

 いかにしてパスワードを探り当てるのか――

 

 脱獄ミステリの金字塔とされる

 ジャック・フットレルさん作『13号独房の問題』を

 彷彿とさせる書き下ろし作品は、

 いやーもう、本当にもう、

 私ネーさ、立ち上がってブラヴォー!と叫びましたよ。

 

「おみごとォなのでス!」

「ぐるるがる~!」(←訳:拍手を乱打~!)

 

 幾千幾億の言葉の森を踏破して、

 たったひとつの《あたり!》へ。

 

 ミステリ好きな活字マニアさん必読の短編集を、

 皆さまも、ぜひ~♪

 

 

 

 

 付記:鳥山明さんが急逝されたと聞き、呆然としています。

   アラレちゃんや、ドラゴンボール、サンドランド、

   ドラクエと一緒に育ってきた私たち……

   心より、ご冥福をお祈りいたします。

  

コメント
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