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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《いくさ》をひもとけば ~

2022-06-26 22:01:23 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ……ひとォつゥ~…ふたァつゥ~…」

「がるる!ぐるぅ~…」(←訳:虎です!三つぅ~…)

 

 こんにちは、ネーさです。

 一つ二つ……といっても、怪談ではございません。

 猛暑のおかげで、

 アイスクリームの消費量が、1、2、3……と増えてゆきます。

 『モナ王』が定番だけど『MOW』も美味しいわ♪

 などとパクつきながら、

 本日の読書タイムは、こちらの御本を、さあ、どうぞ~!

  

 

 

       ―― 《合戦》の日本史 ――

 

 

 著者は本郷和人(ほんごう・かずと)さん、

 2022年3月に発行されました。

 『城攻め、奇襲、兵站、陣形のリアル』

 と副題が付されています。

 

「であえェ~! てきしゅうゥだァ!」

「ぐるがるるるぅ!」(←訳:殿をお守りせぃ!)

 

 などなど、映画、ドラマ、小説で描かれる

 《合戦》シーン。

 

 フィクションならば、

 壮麗な騎馬合戦や斬り合いを映して、

 はいOK!となりましょうが、

 リアル――実際に起こったことに目を向ければ、

 騎馬の激突シーンだけでは済みませんよね。

 

 この御本では、

 第一章『合戦の真実』

 第二章『戦術』

 第三章『城』

 第四章『勝敗』 

 と、4つのパートに分けて

 《戦》のリアルを探ってゆきます。

 

「いくさのォ、ならわしとォいえばッ」

「がるぐる!」(←訳:一騎打ち!)

 

 上杉謙信公と武田信玄公の

 川中島での対決を想わせるような、

 武人同士の一騎打ち。

 

 これが、実は、

   名乗り合いから始まり → 戦うことが決定 →

   まずは弓矢を互いに射る → 弓で勝負がつかない場合 →

   『いざ組まん!』と声を上げ → 馬上で姿勢を正し →

   組み討ち開始 → 相手を馬から落とし →

   押さえつけて小刀を抜き → 首を取る。

 という、“流れ“が定められいるんですって。

 

 他に、助太刀をする場合の決まり事などもあって、

 なんだか面倒臭いなぁ、実戦的じゃないなぁ、

 と思ってしまう複雑な手順ですが、

 著者・本郷さんは↓こう記しています。

 

   命のやり取りをするわけですから、

   そこにはルールも何もあったものではない、

   のではなくて、

   リアルな合戦には案外に細かな

   戦いのルールがあったのではないか。

 

「いがいィ~なのでス!」

「ぐーるがるぐぅるるるる?」(←訳:ルール無用じゃないんだ?)

 

 しかし。

 一騎討ちが主流であったのは、鎌倉時代の初期まで。

 元寇の戦いを経験し武人たちは、

 集団戦を中心とする合戦にシフトしてゆきます。

 

 『戦いは数』――

 兵力とは『数』である、

 『数』が多い方が勝つという思考。

 

 そして、いかにして『数』を得るか、

 『数』を支え、維持するか、といった点が

 《戦》の勝敗を決する時代がやって来ました。

 

「もうゥ、はッきりィとォ~」

「がるるぐるる!」(←訳:武士の時代に!)

 

 貴族の世から、武士の世へ。

 武士の世の地盤が固まるにつれ、

 《戦》のシステム化も進みます。

 

 前線の兵士たちと、後方の補給線。

 城郭の変遷、武具の発達、

 《戦》にかかるコストまで。

 

「はァ~…おもたいィ~…」

「ぐるるがるるrぅ~…」(←訳:重たい歴史だぁ~…)

 

 ええ、私ネーさ、例によって例の如く、

 大河ドラマ『鎌倉殿の13人』への興味から

 この御本を手に取った訳なんですけれども、

 想像していた以上にずっしりと、

 《戦》の技術、歴史に接することが出来ました。

 

 大河ドラマや時代劇、

 歴史小説好きな活字マニアさんに

 おすすめのノンフィクション作品です。

 近代の戦についても言及されているので、

 近代史好きな御方も、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♫

 

 

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